大人になる前に
死んじゃった子供ってね、
来世では
星になるんだってさ
ひんやりとした風が前髪を揺らす
もう戻らない日々 君思ふ
なんて
気取りすぎって笑うのかな
ずっと近くにあったような
なんて
会ったこともないのにね
夜のホームを降り抜ける風はどこまでも冷たく体を刺す
ぼくは詩人です
詩人だから詩人らしく
君のことを、存在する全ての美しい言葉をもって
褒め称えたいのに。
あ
今、流れ星が降ったよ
どんな宝石よりも、どんな言葉よりも美しい
星が…
うるさい
うるさいうるさい
カンカンと耳障りな音が僕の耳を刺す
君がいなくなったあの日から
僕は無数の棘に刺され続けて
どんどんと積み重なっていって
呼吸さえも痛い
…うるさい
うるさいうるさいうるさい
もう一度会いたい
君に
僕の星に
こんなに不甲斐ない僕だから
「生まれ変わったら」
大人になんてなれないから
「生まれ変わったら、せめて」
「僕も星にしてください」
きみのそばに輝く星に
ああ、、馬鹿だねぇ、
人が星になんぞなれるわけがないのに
でも
惹かれているのでしょう?彼らに
そう見えるかい?
泣きそうよ
…そうか
君が言うのならそうなのだろうね
行きますか?
なぜ
彼らが星になるには、誰かがその場所を譲らなければなりません
だから無理だと言ったんだ
全く人というのは
本当に愚かで、
どこまでも愚かで、
自分のことしか考えられなくて
だからこそ愛おしい、でしょう?
…
私はかまいません
貴方様と出会えて幸せでした
…
来てしまったものは仕方ない
来世は
再び人として結ばれようぞ
ええ
誰かの席が運良く空いたなら
星が生まれる
私たちも、
星のこども
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