ライバル

家にオフのラウールを呼んで、入ってくるなり口を開くラウール

ラウールは俺の気持ちを知っている唯一の存在

そして応援してくれている

ラウールの言葉に大きく頷いた

数日後

メンバーそれぞれがダンスについて話し合ったり練習したりしているのを汗を拭いながら見る

今日は館さんは別の仕事で不在だ

真剣な顔で話すしょっぴーも可愛い…… が、ここは我慢

いろいろ考え、しょっぴーと話している阿部ちゃんに近付いた

なぜか阿部ちゃんは変な顔してるし

ラウールは顔を背けて肩を振るわせてる

ふっかさんもなんとも言えない顔してる

しょっぴーは……

ヤキモチ………妬いてなくね？

おい、ラウール爆笑してんじゃねぇよ

響いてる感じが全くないので更に攻めてみる

阿部ちゃんはあざとい表情でにっこりと笑う

撃沈

肩を落とす俺の耳元で阿部ちゃんが呟いた

夜、ラウールを家に呼んでお酒を飲んだ

目の前のお酒を煽るように飲む

3日後

メンバー全員が集まっての収録日 しょっぴーが俺のところにニコニコしながらやってきた

今日もかわいいな〜

あ、髪型が変わってる

いや、俺だって気付いたし！

「髪型、かわいいね」

そう言いたいけど………

「可愛い」を我慢して、別の話題をふる

おい、お前は俺の味方じゃないのかよ

なんでお前がかわいいって言うんだ

そして抱きつくなよ

え〜………と、ラウールさん？？？

いや、マジで何してくれてんの？？？

目の前でイチャイチャしはじめた2人に絶句

会話の内容に更に絶句

待て待て待て待て、え？ラウールも実は敵？

混乱して言葉を出せずにいると、ラウールはソファにしょっぴーを押し倒していた

ラウールはしょっぴーに顎クイして、顔を近づけていた

館さんの冷えた声にも動じないラウール

ソファに座り直し、2人してケラケラ笑っている姿を館さんと無言で見つめていた