G7兄弟は今を生きる！！

明日は待ちに待ったイタリアと日本の日曜参観

この日の前日、兄弟たちは持ち前のビデオカメラを磨く

そう言ってフランスはホワイトボードにそれぞれの担当を書き出した

弟にこんなことを言わせる兄もどうかと思うが、イタリアもイタリアでそこそこ精神年齢は高いようである

翌朝

ないちー！！

パラオは日本の同級生である

忘れてはいけない

日本はブラコンどもと同じ血が流れていることを

2人ほど重度ではないが、日本はかわいいものが大好きであった

イタリアー！

そう言ってイタリアと台湾は去っていった

今回の3年生の授業参観

その内容は『作文』であった

それもテーマは『家族への感謝を伝えよう』

皆さんお察しだと思われるが、ブラコン共が確定演出で泣くお題である

そう言うイタリアの目はガチだった

キーンコーンカーンコーン

お願いします！

遂に問題児が来てしまった

イタリアが1年生の頃

そこには『こっち向いてー！』と書かれたうちわを掲げるイギリスがいた

ちなみに去年はアメリカが『足つったー！』と騒ぎ出したため、別の意味で恥をかいている

それでも尚、『授業参観に来ないで』と兄弟たちに言わないあたり、だいぶ大人であった

イタリアの笑顔は死んでいた

キーンコーンカーンコーン

お願いします！

一応、声は抑えているため、彼なりに努力しているようである

壇上にスペインが上がった

満面の笑顔でスペインはそういった

そして、スペインは作文を読み続ける

誰もが微笑ましく思うその光景

作文を読み終わり、教室は拍手で満たされた

スペインの目は少し寂しそうだった

実は仕事の休憩時間に抜け出して、廊下でこっそりと作文を聞いていたスペインの兄、スペイン帝国

彼は静かに喜悦の涙を流していた

最後、照れくさそうに台湾はそう言った

中国がその場にいるのを知っていたからだろう

逃げるように席に戻っていった

こうして、作文朗読会は進行していった

そしていよいよ、イタリアの番がやって来た

その瞬間、カナダがイギリスの口を塞いだ

そしてイタリアの発表は終わった

イギリスはドチャクソ泣ける映画を観たあとかのような泣き方をしていた

『全米が泣いた』というキャッチコピーのついた映画を観たあとよりは泣いている

この場合『全英が泣いた』であろう

まるで予知していたかの如く華麗にハンカチを差し出す

こうしてイタリアの授業参観は（ギリギリ）荒らされることなく幕を閉じた

一方、日本の方は……

……アメリカが誰かと喧嘩してた

日本の授業参観編！！