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3件
約2時間後
ゆき
尋(じん)
尋は真剣に考えながらも…時間を掛けながらも私に負けた
ゆき
ゆき
飲みきった紅茶と食べ終わったクッキー皿を塔真君に預け「それじゃ、1日だけ泊まらせてもらうわね」と言って尋の部屋から出た
尋(じん)
塔真(とうま)
尋(じん)
翌朝、授業終わりの放課後
ゆき
日傘をさしながら歩いていると…突然後ろから誰かに抱き締められた
ゆき
一瞬情けない声を上げ後ろを振り向くとそこには新しく入った後輩…黒鷺玲音(くろさぎれお)と灰園翔平(はいぞのしょうへい)
ゆき
動揺…と言うか…混乱で動けずにいると亜嵐が声を上げた
亜嵐(あらん))おい後輩!そいつに抱き着くな!
玲音(れお)
ゆき
ゆき
なんて話していると…突然、玲音君の頬スレスレに弾丸が走った
ゆき
思わず苦笑いになる
大我(たいが)
ゆき
玲音(れお)
大我(たいが)
翔平(しょうへい)
ゆき
大我(たいが)
ゆき
ゆき
近づいてくる大我くんの両頬を片手で掴む
ゆき
ゆき
大我(たいが)
ゆき
大我(たいが)
ゆき
大我くんは私の手を引っ張り玲音君を引き剥がし腰に手を回してきた
大我(たいが)
ゆき
玲音(れお)
ゆき
取り敢えず黙らせるために二人の両頬を片手でむにっと寄せる
ゆき
玲音(れお)
大我(たいが)
ゆき
ゆき
翔平(しょうへい)
玲音(れお)
ゆき
不敵な笑みを浮かべ少し目が鋭くなる
玲音(れお)
ゆき
ゆき
玲音君の頬から手を離し大我くんの頬からも手を離す
大我(たいが)
ゆき
大我くんは後ろから抱き着いてメソメソとしている
大我(たいが)
ゆき
大我(たいが)
ゆき
校舎
大我くんは満足したのか途中で離れ1人で地下の図書館に向かっていた
ゆき
塔真君に口止めはしたが…矢張りと言うべきか……あの尋の態度と己の性格が相まって大人しく話してしまった事を軽く後悔中…
トボトボと階段を降り地下図書館の扉を開け中に入る
地下図書館
ゆき
本を探していると誰かの唸り声?が耳に入った
ゆき
音がする方に歩くと…そこには頭を抱えている特待生ちゃんが居た
ゆき
何やら課題に苦戦中みたい……
ゆき
声を掛けてみようと近づくと…歩二君とルーカス・エラント君が現れた
ゆき
仲良くしているのを邪魔しちゃ悪いなと思い離れようとすると…「氷夜さん!」とルーカス君の声が聞こえた
ゆき
振り向くとルーカス君が走って近付いて深々と頭を下げた
ゆき
ルーカス)昨日の無礼の詫びを……あの時、何も知らず貴方を侮辱してしまい
ゆき
ゆき
ゆき
ルーカス)す、少し痣があるだけで……今は全く
ゆき
耳が思わずペタンと垂れ下がる
ゆき
ルーカス君の頭を優しく撫で「もう平気だし、怪我させちゃったから謝るのはこっちよ」と言って謝る
ゆき
特待生ちゃんを見るとルーカス君は頷き「全く知らない人に教えるのって大変なんですね」と少し苦労を漏らした
ゆき
ルーカス)ほ、本?
ゆき
ゆき
そう言って近くに居る働き者の猫ちゃんを呼び本を幾つか持って来てもらうようにお願いをする
ゆき
ルーカス)ね、猫を…働かせる……
ゆき
なんて話していると猫ちゃんが何匹か本を持って走って来た
ゆき
お礼として缶詰を渡すと目をキラキラとさせながら図書館から出た
ルーカス)あ、猫達が…
ゆき
ゆき
ルーカス君に本を渡し「そこまで難しいことは書かれてないから、ゆっくり覚えるように伝えてね」とだけ言ってルーカス君達から離れた
ルーカス)……なぁ魁斗、彼女って…
魁斗)ん?どうした?
ルーカス)いや…思った以上にいい人だな
魁斗)あ〜、まぁ…2つ名が聖母だのなんだの言われっからな
魁斗)その見た目と性格の良さで聖母マリアだのなんだの……「件の予言に出てくる救世主はゆきさん」って言われるレベルで…
ルーカス)すごいモテモテなんだろうね……
魁斗)暴君を収められるから暴君の花嫁だのなんだの……
ルーカス)生きる手網だね…
魁斗)そう、正しくそう言われてる
魁斗)まじであの人どんな生活したらああなるんだよ……