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シリーズ完結です!お疲れ様でした…。また一つ、シリーズが終わりました。これからも、どんどん書いていきたいと思います。新しいシリーズも企画しておりますので、そちらの方もよろしくお願いします。本当にありがとうございました!
人は、いつ死ぬのだろう。
肉体が滅びたときが死なのか。
だが、その人が心の中にいて、 心の支えになっている時、
それは死と言うのだろうか。
僕
僕
僕は、一年前へと意識をとばした。
山田 香凛
僕
山田香凛が誘ったのは、 突然だった。
僕
山田 香凛
僕
僕
僕
山田 香凛
山田 香凛
僕
山田 香凛
僕
山田 香凛
僕
去っていく彼女の姿を見て、 思わず引き止めた。
山田 香凛
僕
あのとき、気づけば良かったんだ。
引き止めれば良かったんだ。
山田 香凛
彼女は静かに、そして美しく微笑み、
ゆっくりと歩きだした。
その姿は、今までと比べ物にならないくらい、
儚く、切なかった。
突然だった、
その知らせを受けたのは。
僕
僕
僕
そう、
死因は…自殺。
彼女は病魔に蝕まれながら死ぬより も、自分でいさぎよく死ぬことを選んだのだ。
山田の、最期に見た姿が蘇る。
僕
僕
行き場の無い怒りに襲われた。
彼女は最期、僕に何を伝えたかったのか。
僕は、そのことに、
気づくことができなかった…。
山田香凛が死んで、一年が、たつ。
彼女は僕あての遺書を残しており、
そこには、
彼女の人生がつづられていた。
家族がいないこと、
余命宣告なんてとっくに過ぎていること、
など。
僕は、彼女の墓に花を供えた。
アネモネの花。
赤い、アネモネを。
僕
僕
僕
僕
それは、僕から彼女へのメッセージ
僕
アセビも、少し供えた。
僕
僕
僕
ふと、空を見上げる。
彼女が転校したときと同じように、
ただ、
微笑んだ。
彼女は死んでいる。
だけど、死んでいない。
なぜなら、
僕の胸の中で 息づいているのだから。