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第9話『新しい朝に、歩き出す』
医師
そう言ったのは、主治医だった。
穏やかな笑顔とともに、診察室の空気がふわりと和らぐ。
医師
医師
らん
らん
ゆっくりと深呼吸しながら、らんは静かに頭を下げた。
その横で、いるまが軽く背中を押す。
いるま
いるま
病室に戻り、荷物をまとめながら―― らんは、窓の外に咲き残る桜をぼんやりと見つめた。
ほんの数日前まで、目を開けることすら難しかった。
仲間の顔も名前も、全く浮かばなかった。
でも今は、心のどこかで“知っている”と感じる瞬間が、少しずつ増えてきた。
もちろん、完全に思い出したわけじゃない。
今でも、頭の奥にはぽっかりと空白が広がっている。
でも。
らん
いるま
いるま
いるま
隣でいるまが、あくびを噛み殺しながら言った。
いるま
退院の支度を終え、看護師や医師にお礼を伝えて病院を出ると、待っていたのは、4人の姿だった。
みこと、すち、こさめ、なつ。
それぞれが、ちょっと気まずそうに、でも優しい笑みを浮かべている。
みこと
そう言って駆け寄ってきたのは、みことだった。
みこと
みこと
みこと
らん
らん
戸惑いながらも、らんはちゃんと答えた。
言葉にするたび、少しだけ心が軽くなる。
なつ
なつ
なつ
すち
なつとすちが交互に話しかけてくる。
こさめ
こさめが小さく苦笑しながら止めに入る。
その光景は、らんにとって――“知らないはずなのに、懐かしい”風景だった。
らん
らん
らん
その問いかけに、全員が同時に答えた。
全員(桃様抜き)
その言葉に、らんは小さく笑った。
――記憶がなくても、居場所はちゃんと残っていた。
それは、何にも代えがたいものだった。
帰り道。
車の窓から見えたのは、満開を過ぎた桜。
風に舞う花びらが、空に吸い込まれていく。
みこと
みことがそう尋ねると、いるまが即答した。
いるま
いるま
みこと
いるま
みこと
車内に笑い声が広がる。
らんも、つられて少し笑った。
その笑いが、自然と出たことに、自分でも驚いた。
少しずつでいい。
少しずつ、自分の場所を、また築いていこう。
新しい毎日が、始まっていく――記憶がなくても、心はちゃんと繋がっていた。
それを信じられる気がしていた。
第9話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡100
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