主
主
主
主
主
主
主
ぺいんと
俺は天乃絵斗だ。今は絶賛テスト勉強中(偉くない?) 呂戊太はもうとっくに寝てしまっている。 そろそろきりがいいので俺も寝ようかな
ぺいんと
時計を見てみたらもう朝に近い時間を指している
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
息が上がる。走り続けているので足はもつれ、こけそうになる 冷たい風が赤く腫れた頬にあたる
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
━今からちょっと前、明日の予習をしていたら父に呼び出された なんだろうこんな時間に 父「らだ男。今日将来の夢についての作文を書いたらしいな」 らだ男「…はい」 母「勿論、政治家って書いたんでしょうね」 らだ男「」 母「どうして黙っているの!…まさかまだ警察官になりたいなんて言わないわよね?この前話をしたものね?」 父「はぁ」 らだ男「ビクッ」 父「いいか、らだ男。お前は猿山の人間として果たすべき役割があるんだ。くだらない夢を見ている時間があるんだったら勉強をしなさい。他に遅れを取るな」 はぁ?何だよそれ。警察官はくだらなくなんてない らだ男「警察官は、皆を守r」 バチッ 父「らだ男!…いいな?」 らだ男「っっ…ハイ」 父に少しでも逆らったらこんなことじゃすまなくなる。俺はそれをとっくに知っているから抵抗なんてできない。 俺に許される返事は「はい」のみ らだ男「失礼しますバタン」 ドア越しに父と母の声がする 母「あの子まだあんな夢を持っていたなんて」 父「また政治家になるのに抵抗があるようだったら、しつけをしっかりしといてくれ」 母「ええ、勿論よ。支配者になれない猿山の人間なんて私の子じゃないもの」 あぁ、やっぱり らだ男「…グスッヒグ」 俺は自分の意志を持っちゃいけない、人形でしかないんだ
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
どうしていつも何も言ってくれないんだよ 一人で泣くなよ、俺がいるじゃん お前が友達を作りたがらないのは何でなのか どうしてお前が帰ったとき、家の電気はついていないのか 時々ついていることがあっても翌日お前の頬には湿布が貼ってあるのは何でなのか 俺と呂戊太を見て悲しそうな表情をするのは何でなのか 聞かせてよ、、、
らっだぁ
ここはよくぺいんとと来る場所だ ぺいんとのことを思い、さっきの父の言葉を思いだす
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
お前と夢一緒に叶えようって言ってたのに。 約束破ってごめん 迷惑かけてごめん 俺は結局変われなかったんだ。 俺は自分の意志を持っちゃいけないんだって 俺はあいつらの道具でしかないんだって 親にすら愛してもらえない俺でごめん 俺が悪いんだ。全部 だから…お前までそんな悲しそうな顔をしないでくれよ
あなたがあまりに優しいから
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁが泣いてる 長いまつげを湿らせて。青い目が潤んで目の端から涙がこぼれ落ちた。雫はそのまま地面に吸い寄せられるようにしてはじけた。 赤く腫れている頬が目立つ。ここまで必死に走ってきた足はもうクタクタのはずだ。 お前がなにかから逃げようとしているのは知ってる お前の考えてることぐらいわかるよ。俺にも 自分を責めないで 自分を傷つけないで 自分をもっと大切にしてよ 生まれてきたことを後悔しないで お前が生まれてきてくれたことが俺はとっても嬉しいのに お前は悪くないよ。ちっとも悪くない 今まで頑張ってきたんだろう? 自分の価値を親に認めてもらうために お前は「猿山らだ男」としての自分の価値を見てほしかった でもお前の親は「道具」としての価値を見いだしてしまった 大丈夫。俺はお前を知ってるよ
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
君がそんなに綺麗に泣くから
コメント
3件
小説から来ました! こっちでも素敵ですね!
うわ好き…🥺
pixivから来ましたー 神でした!