zm
…
ただ1人、部屋の中で起きる。
酷く頭痛が続く。ガンガンと殴られているみたいだった。
zm
……、
ここは、…シェアハウスと言って 皆がくれた家。
チーノが言ってた事はそういう事か。 全部分かった。
ut
…ゾム?
こちらを見つめる青色。
zm
……、何で大先生はあん時俺の手離したん?…別に、恨んでる訳ちゃうで?
zm
…でも、なんで?
ut
……ごめん。…手しっかり掴めへんかった、
zm
……、うん、…知ってる
zm
夢の中で大先生が出てきてん。
zm
…手が取れなかったんだって、ずっと後悔してるんだって
zm
……やから、言ってんねん
ut
ずっと一緒に居ること…だっけ、
zm
…大先生も、覚えとんの?
ut
…うん。思い出した。
ut
それが本当なのかも分からなかったけれど…でも、きっとそれは本当なんだね。
zm
うん、…俺はさ、…
zm
桜満ちる今日を生きれない。
zm
もう、桜を見ることは出来ない
zm
…来週には、満開らしい
zm
でも、…来週まで生きれるかなんて、…そんなん分からん、
ut
…うん。そうだね、…
zm
…だから、…だからッ!お願いやねん。
zm
最後の、…最後まで
zm
…皆と一緒におりたい
zm
みんなに見守られながら死にたい
ut
…、いいよ。…っていうか、…そうだね
ut
…その方がいい、
zm
…うん、…ありがとう。
gr
…起きたんだな、…ゾム。
zm
…、グルッペン
gr
…記憶が戻ったのか…、
zm
おん、…あん時の事全部全部思い出した
zm
……、だからこそ、お願いがあんねん
gr
…なんだ?
それは俺が望むもの。
zm
…お願いだから、…みんなと居らせて
zm
無駄な話をさせてや。
zm
…独りに最後になったとかもう、…ええねん。
zm
ただ、…ただ、…お前らと居たい。
gr
…なんだ、…何時も通りじゃないか。
gr
そんなの願わなくても…俺らからも望もうじゃないか。
zm
…うん、…
zm
寿命が無くなるまでの間、…よろしくな。
gr
…あぁ、……だそうだが?諸君
そういうと、扉が勢いよく あけられる。
目の前に広がったのは、 とても美しいものだった。