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稜太
ストレッチャーで運ばれる莉緒に向かって、稜太は呼びかけた。
しかし、反応はない。
リストカットをした莉緒は、救急車で病院に運ばれた。
トイレで倒れているのを私が発見したそのすぐ後、稜太は帰ってきた。それで二人で付き添ってきたのだ。
医者
医者が来て、看護師にそう言った。
医者
莉緒を乗せたストレッチャーは、集中治療室へ入って行った。
稜太は一緒についていこうとして、看護師に止められた。
看護師
看護師が中に入ると、ICUの自動ドアは閉じられた。
私と稜太は、倒れるようにベンチに座った。
二人とも、気が動転していた。
稜太
菜穂
菜穂
私は半分上の空で説明した。
稜太
菜穂
稜太
菜穂
稜太
菜穂
私は顔を覆って泣いた。
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
こんなことになったのは、どう考えても私の責任だった。
私は、他人を自殺に追い込んだ、最低の人間だった。
稜太
稜太
稜太はそう言ったけど、私は自分を責め続けた。
そうしているうちに、三時間ほど経った。
ICUのドアが開いた。
中から出てきたのは、医者だった。
私たちは立ち上がった。
医者
稜太
菜穂
菜穂
私たちはICUの中に入った。
莉緒ちゃんは、ベッドで眠っていた。
手首に包帯が巻かれ、顔色も元に戻っている。
稜太は莉緒ちゃんの手を握った。
稜太
稜太はそう呟いて、彼女を見つめていた。
私は、その光景を見ていられなかった。
この空間に、私は必要のない人間だった。
私は二人を残して、一人で帰った。
菜穂
千夏
千夏
千夏
菜穂
菜穂
千夏
千夏
菜穂
千夏
菜穂
千夏
千夏
菜穂
千夏
菜穂
千夏
菜穂
菜穂
千夏
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
千夏
菜穂
千夏
菜穂
菜穂
千夏
千夏
菜穂
千夏
菜穂
それから、三日経った。
私は莉緒ちゃんの見舞いに、病院を訪れた。
莉緒ちゃんはICUから一般病棟に移ったようだ。
入院してからは、精神的にも安定しているらしい。
病院前の芝生にあるベンチに、稜太が座っていた。
私は稜太のそばにいった。
稜太
稜太
私は隣に座った。
菜穂
稜太
菜穂
稜太
菜穂
稜太
私は、莉緒ちゃんがいつも手首にサポーターをしていたのを思い出した。
菜穂
稜太
菜穂
稜太
稜太
菜穂
稜太
菜穂
稜太
稜太
菜穂
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
稜太
菜穂
稜太
稜太
稜太
稜太
菜穂
菜穂
二人の過去を知ったけど、私にはどういう言葉をかければいいのかわからなかった。
私の責任じゃないって、稜太は言ってくれたけど、あの時、酷いことを言って莉緒ちゃんを追い詰めたのは事実だった。
私は重い気分で、稜太と別れ、莉緒ちゃんのもとへ向かった。
病室に入ると、莉緒ちゃんはベッドのリクライニングを上半身だけ起こして、窓の外を眺めていた。
菜穂
呼びかけたが、莉緒ちゃんは無言だった。
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
莉緒
莉緒ちゃんはこっちには顔を向けず、そう呟いた。
莉緒
莉緒
莉緒
菜穂
莉緒
莉緒
莉緒
莉緒
莉緒
見ると、莉緒ちゃんは涙を流していた。
私は何も言葉をかけられず、病室から出て行った。
菜穂
私は歩きながら考えた。
菜穂
幼なじみの二人には、私の知らない歴史があった。
それは、私には入り込めない二人だけの世界だった。
邪魔者なのは、どう見ても私だった。
菜穂
そう思った私は、ある決意をした。