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社畜の休暇日記

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社畜の休暇日記

4 - 社畜は高級ベットで寝たいらしい 1-4

♥

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2020年05月17日

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おはようございます。

桃坂洵三十路。

起床。

桃坂 洵

おはよう俺ー♪

桃坂 洵

昨日はきっと夢ー♪

桃坂 洵

そうであって欲しかったようなよくないような。

時は遡ること昨夜…

亞伽羅

__とりあえず、桃坂ちゃんもお疲れだろうし

亞伽羅

部屋を用意するからそこで寝てね♡

桃坂 洵

…あ、ありがとうございます、助かります。

亞伽羅

取って喰ったりしないから安心して♡

桃坂 洵

……はい。

この人は言葉の返し方に困る人だな。

本人に言ってしまったらブラック亞伽羅 が出るであろう事を心中に収め

まだ信じきれない状況を整理していた。

桃坂 洵

(多分、違って欲しいけど多分、)

桃坂 洵

(妖と言われるものなのだろうけど)

桃坂 洵

(信じたくないけど)

桃坂 洵

(思ってたより優しいんだな。多分。)

あっ、桃坂さん。

頭の中がパンクしそうだと思っていた所で

亞伽羅さんに藍ちゃん、 と呼ばれていた少年が

後ろからパタパタと音を立てて近づいてきた

部屋に案内するので着いてきて貰えますか?

桃坂 洵

はい、ありがとうございます

桃坂さん

桃坂 洵

はい

多分明日は色々あると思うので今日ゆっくり休んでおいてくださいね。

そう言って少年は意味深な爆弾と

人間の三十路を1人置いて去っていった。

桃坂 洵

明日…………

桃坂 洵

生憎夢じゃなかったけど

桃坂 洵

まあご飯美味しいし布団ふかふかだし…

桃坂 洵

…ここ天国かな。

桃坂 洵

ずっとここに居たい

コンコン

桃坂 洵

あ、はい

昨夜の少年は失礼しますと言って

部屋に入ると

桃坂さん、脱いで下さい。

桃坂 洵

は……?

桃坂 洵

いやまじで自分で着替えられるから!!

妖力がないと出来ないんです!!!

普通に着たらあんた喰われますよ?!?!

桃坂 洵

だ、誰に…

まあ普通に考えたら妖怪ですよね。

桃坂 洵

オネガイシマス……

桃坂 洵

………

普段以上の気力を使い果たした三十路は

こうなるのである。

桃坂 洵

…………藍くん……

はい。

桃坂 洵

あそこまでしなくても良かったんじゃないですか……

念には念をですよ

いつどこを喰われるか分かりませんからね

妖界でここ数千年、人間が現れたことがないですが、

妖の古書には人間の血や肉は美味と書かれていますからね。

桃坂 洵

なんでそんな恐ろしい事を………

まあ今現在人間何てものは人間界、こちらの言葉で言うと現世に行かなければ人間はいなですし

低級妖怪などは人間の気に当てられて最悪の場合現世からも幽世からも消え去ってしまうので

現世にいるのは余程の自信があるものか

現世に強い念がある者しか行かないです。

桃坂 洵

ほ、ほぉ……

ちなみに現世に居る妖で生き残っている場合

人間の気を吸って惡鬼化してる場合があるので

取り憑かれてると思ったらすぐにお祓いしてもらった方がいいですよ。

桃坂 洵

なるほど……

桃坂 洵

あの藍くん、後輩がこの前

桃坂 洵

全体的に重くて特に肩が重いらしいんだ

桃坂 洵

あと誰かに見られてる気がするって…

それはヤバいですすぐにお祓いしてもらって下さい。

桃坂 洵

佐々木やべぇじゃん……お祓いしろよ佐々木

桃坂 洵

ていうか藍くんってさ

はい

桃坂 洵

妖怪なの?人間なの?

人間寄りではありますね

桃坂 洵

どういうこと?

僕らの大半が妖と人間の半々の血を持ってます。

桃坂 洵

ハーフ……?

妖人と言われるものですね。

桃坂 洵

ていうか僕ら?

桃坂 洵

僕らって誰の事なの?

桃坂 洵

ていうかここどこ?

そういう感じの説明は頭領からだと思うので

桃坂 洵

頭領…誰?

これから何が起こるのか

何を言われるのか全く分からないまま

薄暗い、何か独特な雰囲気が流れる

長い廊下を少し仲良くなった藍くんと 共に歩いていた

桃坂 洵

…ねぇ藍くん……

はい、なんですか?

桃坂 洵

どこ行くの…?

頭領のところです

桃坂 洵

いつ着くの…?

もうすぐですよ。

それ少し前にも聞いた気がするなと 思っていると

藍くんが足を止めた

ここです

桃坂 洵

長かった…

人間の方はそう感じられるかもしれないですね。

幽世と現世の時間は少しズレているので

桃坂 洵

へぇ…

コンコン

藍です。例の者を連れて参りました。

そう藍くんが壁に話しかけるとどこからか

亞伽羅

入室を許可する。

少し男らしい亞伽羅さんの声 が聞こえてきた

どこから入るのだろうと考えていると

薄暗かった廊下とは一変して

上座に座った男性と

その横に座っている若い男性

部屋の両脇には、

妖と謳われるモノ達が座っていた

桃坂 洵

桃坂 洵

(張り詰めた空気、苦しい)

この部屋中に張り詰めている空気に

息苦しさを感じていると

上座に座った貫禄のある男性が口を開いた

桃坂洵殿言ったかな、

桃坂 洵

は、はい

私は惡鬼討伐組の頭領に当たる、

日下部権双と言うモノじゃ。

日下部 権双

宜しく頼む。

桃坂 洵

は、初めまして

彼が頭領だと言うことはすぐに分かった

自然とピンとなる姿勢

彼から漏れ出る雰囲気と圧に 押されているのが

よく、分かった

日下部 権双

桃坂殿、楽にしてくだされ

日下部 権双

君のこれからの話をしたいと思う

桃坂 洵

ら、楽に…

日下部 権双

と言っても儂は頭領と言う地位にはついているが

日下部 権双

実際はもう息子に委ねている

日下部 権双

君のことは息子から話してもらおう

そう言うと上座に座っていた頭領が消え

周りに座っていた妖達も何処かに消えた。

気づけば部屋も変わっていた。

日下部 笙甲

日下部笙甲と申す。

日下部 笙甲

桃坂洵殿のこれからについて私から話そう

桃坂 洵

はぁ、

日下部 笙甲

まず桃坂殿がどのようにして幽世に来てしまったか、

日下部 笙甲

こちらの推測を話させてもらおう。

桃坂 洵

はい

日下部 笙甲

普段、幽世と現世はある扉を境に
紡がれることのない世界となっている

日下部 笙甲

その扉により幽世と現世の秩序は守られてきた。

日下部 笙甲

しかし今回は異例だ。

日下部 笙甲

何らかの力が働き扉が開いたのだろう。

日下部 笙甲

そこに君は入ってきてしまったと思われる。

桃坂 洵

成程…

有難い気もするが、

元の世界に戻った後が怖い

桃坂 洵

(そもそも戻れるかも分からないけど)

日下部 笙甲

今元の世界に戻るのはまず無理だろう

桃坂 洵

(やっぱり?)

日下部 笙甲

今は難しいが桃坂殿を元の世界へ戻そう

桃坂 洵

嬉しいような嬉しくないような…

日下部 笙甲

次は我々について説明しよう。

桃坂 洵

成程、

日下部 笙甲

幽世にも現世にも惡鬼と言われるモノがいる

桃坂 洵

惡鬼…

桃坂 洵

普段、普通に生活している妖怪が

桃坂 洵

人間の気を吸うと惡鬼化するとかなんとか…

日下部 笙甲

よく知っているな、その通りだ。

日下部 笙甲

幽世の場合妖怪の陰湿な気を規定以上吸うとだが

桃坂 洵

(お酒みたいだな…)

日下部 笙甲

惡鬼討伐組

桃坂 洵

日下部 笙甲

幽世ではそう呼ばれている。

日下部 笙甲

惡鬼を討伐し、妖を護る、それが我らの仕事

桃坂 洵

成程…

日下部 笙甲

まぁ簡単に言えば現世で言うケイサツと言うやつだな

桃坂 洵

あぁ、

日下部 笙甲

桃坂殿は一応惡鬼討伐組で保護させて頂く。

日下部 笙甲

こちらもまだ分からないことだらけだ

日下部 笙甲

分かるまで辛抱して頂きたい。

桃坂 洵

あ、はい何から何まですみません…

桃坂 洵

ありがとうございます

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