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この景色をまた貴方と

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この景色をまた貴方と

2 - この景色をまた貴方と

♥

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2021年02月17日

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気がつくとある場所にいるようだった

ソフィア

ここは…?

辺りを見渡すが人の気配はない

それからか吹いている風は冷たく感じた

不思議な木が不気味に光る

ソフィア

(こんな木、見た事ない…)

ソフィア

(浮いているし、光っている…)

ソフィア

(美しいけど不気味だわ…)

ソフィア

(でも、どうしてこんな所に…)

ソフィア

(さっきまで骨董屋さんにいたはず)

ソフィア

(あの水晶…?)

???

お姉さん?

ソフィア

…あなたは誰?

振り返った先には小さな女の子がいた

目は翡翠のようで吸い込まれそうな目

そしてお母様と同じような綺麗な白髪

ソフィア

もしかして…エラ?

エラ

どうして分かるの?

ソフィア

お母様から聞いたんです

ソフィア

(でも、話で聞いた目の色とは違うわ…)

エラ

そうなんだ…

ソフィア

エラ、ここはどこなんですか?

エラ

ん~、魔女の国…とでも言っとこうかな

ソフィア

魔女の国…?

エラ

えぇ

エラ

ここに来たと言うことはあの骨董屋に立ち寄ったのね

ソフィア

はい、その通りです

エラ

きっと水晶を触ったのね

ソフィア

とても綺麗だったので…

ソフィア

あの水晶を触った事でここに連れてこられたんですか?

エラ

そうよ

ソフィア

どうすれば帰れるのでしょう…

エラ

今私が帰してあげるわ

エラ

さ、こっちに来て

ソフィア

ありがとうございます、エラ

エラの方へ近づく

エラ

私の手を握って

ソフィア

分かりました

エラが差し出した手を握る

その手は小さく、氷のように冷たかった

ふとエラの方を見ると

何故か悲しそうな顔をしていた

ソフィア

エラ…?

ソフィア

どうかなさったんですか?

エラ

別に…何でもないわ

エラ

集中するから少し静かにしてて

ソフィア

はい

ソフィア

(エラは母の愛情を受けて育ったはず…)

ソフィア

(何故、こんなに悲しそうなのかしら)

ソフィア

(それに…こんな所に1人なんて)

ソフィア

(あら?)

私は違和感に気がついた

ソフィア

(お母様から聞いた魔女のお話は途中だった…)

ソフィア

(だからほんとの事は分からないけれど…)

ソフィア

(西洋の魔女はもしかして…)

ソフィア

(エラのこと…?!)

そう考えた時だった…

私の身体に電気が走ったような感覚がした

ソフィア

……!

ソフィア

何が…

私はエラの方に向き直った

ソフィア

エラ…?!

私がそこで目にしたのは

先程とは違ったエラの姿

翡翠のような美しい目は青い目に変わっており

エラの白髪は力を失ったように黒髪へと変わっていた

ソフィア

一体何が起きて…

エラ

ごめんなさい、私を許して

そう言ったエラの目からは一筋の涙がつたっていた

ソフィア

…………

私は何が起きているのか分からず

ただ立ちつくすことしか出来なかった

エラ

さよなら

エラがそう言った直後

私は元の骨董屋さんにいた

ソフィア

(あら、戻ってきたのね…)

店を出ようと大鏡の前を通りかかる

ソフィア

え…

そこに映ったのは間違いなく私

でも、私じゃない

髪は白髪に変色し

目の色は青からアメシストのような色に変わっていた

ソフィア

なに…これ…

見間違いだと願いたくて

外へと飛び出した

外に出ると先程とは違い

新鮮な空気が舞い込んできた

ソフィア

見間違いじゃ…ない…

自分の持っていた手鏡で確認するも

やはり骨董屋の中で見た姿と同じだった

ソフィア

何が起きてるの…

私は急ぎ足でお屋敷に向かった

???

…………

ソフィア

お母様!

オリビア

あら、ソフィア帰ったの───

オリビア

まぁ、何があったの?!

ソフィア

私にも分かりません…

オリビア

髪に瞳まで…

オリビア

こんな事…

ソフィア

私、骨董屋に入ったんです

ソフィア

それでエラに出会って…

オリビア

エラに?

ソフィア

はい、間違いありません

ソフィア

あれはエラでした

オリビア

まさかそんなことは…

オリビア

ソフィア、少し待っていてね

ソフィア

お母様…?

お母様は慌てた様子で

部屋を出ていかれました

オリビア

ソフィア、こっちへおいで!

少しするとお母様の呼ぶ声が聞こえました

ソフィア

お母様、どうかなさいました?

オリビア

この本を見てみなさい

ソフィア

「西洋の魔女」

ソフィア

お母様がお話して下さった物語ですか…?

オリビア

えぇ、そうよ

オリビア

話は途中で終わってしまったでしょう

オリビア

この話の結末を読んでみなさい

ソフィア

「エラは魔女になった」

ソフィア

「だが、魔女は邪悪なものとされエラは殺された」

ソフィア

「魔女の力は受け継がれてゆく」

ソフィア

「受け継いだものは髪が白く変色するという特徴をもつ」

ソフィア

「目の色も変色するが、それは強さの階級により変わるといわれる」

ソフィア

「階級の1番低いのは琥珀の様な山吹色」

ソフィア

「次にサファイヤのような青色」

ソフィア

「それから翡翠のような緑色」

ソフィア

「そして1番力の強いアメシストのような紫色」

ソフィア

「以上が受け継がれたものの特徴である」

ソフィア

「力を失った魔女の髪は黒髪に目は人間の時と同じ色に戻る」

ソフィア

「魔女になったものは力を制御する必要がある」

ソフィア

「それが出来なければ死が待っている」

ソフィア

「我々ができるのは魔女に出会わぬ事を願うだけである」

ソフィア

なに…これ…

ソフィア

つまり私は1番力の強い魔女…

ソフィア

どうして私なんかが…

オリビア

一つだけ心当たりがあるわ

ソフィア

心当たりですか…?

オリビア

えぇ、私の祖母の話しよ

オリビア

私が産まれる前に叔母は亡くなって会ったことはなかったわ

オリビア

でも、母に祖母の話を聞いた事があるの

オリビア

祖母も魔女になった…と

ソフィア

大お祖母様も…?

オリビア

そうよ、祖母は緑の目だったらしいわ

ソフィア

エラと同じですね

オリビア

そうなるわね

オリビア

あと、もう1つ

オリビア

この話でどこか引っかからなかった?

ソフィア

そういえば────

召使い

ちょ、ちょっと困ります!

私が話そうとしたところに

背の高い男性と召使いさんが入ってきた

???

やぁ、お話の途中失礼するよ

この景色をまた貴方と

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