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この景色をまた貴方と

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この景色をまた貴方と

3 - この景色をまた貴方と

♥

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2021年02月19日

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ソフィア

(この人は誰…?)

突然入ってきた男性は背が高く

短く切りそろえられた黒髪

顔はキリッと引き締まり

服にもシワひとつなかった

言うならば清潔感の塊と言ったところか

オリビア

どちら様で?

お母様は私を守るように

男の人と私の間に立ち塞がった

リアム

俺はリアム

リアム

その子に用がある

オリビア

人の家に入って来ておいてその態度ですか

オリビア

そんな方とソフィアを一緒にさせたくないですね

リアム

貴方は分からないのか?

リアム

ソフィアは危険な状態にある

ソフィア

ど、どうして私の名前を…

リアム

そんなの簡単な事だよ

リアム

君が思っているより世界の情報網は発達しているんだ

リアム

つまり、君が魔女になったことくらいすぐに分かるんだよ

オリビア

何が目的ですか?

オリビア

ソフィアを傷つける気なら…

リアム

その気は無いよ

リアム

むしろ逆だ、俺はソフィアを守ろうとしている

ソフィア

私を?

オリビア

どういう事ですか?

リアム

もうじき君を狙った魔女狩りがくる

リアム

死にたくなければ俺の家に来るんだ

オリビア

貴方の家が安全だと言う保証はどこに?

リアム

今から証明してやるよ

リアムさんがそう言った直後

ドタドタと大勢の足音が聞こえた

リアム

来た…

ドン!!!

と大きな音と共に大勢の男の人が入ってきた

ソフィア

ひっ…!

魔女狩り

そいつを渡して貰おうか

オリビア

貴方方は誰ですか…?!

リアム

君たちは下がって

リアムさんは私達と魔女狩りの間に立ち塞がった

ソフィア

でも…

リアム

良いから、俺に任せろ

魔女狩り

あぁ?誰だてめぇ

リアム

お前らに名乗る価値なんぞない

魔女狩り

舐めてんのか?

リアム

あぁ、その通りだ

魔女狩り

許さねぇ…

魔女狩り

てめぇら!かかれ!

ソフィア

(そんな大勢に1人で対抗なんて!)

ソフィア

(無茶だわ…!)

だが、私が心配する必要は無かった

ソフィア

つ、強い…

リアムさんは10人を超える敵を一瞬で倒したのだ

とても華麗な剣さばきだった

私は思わず見とれてしまった

リアム

な、言ったろ

リアムさんは私たちの方に向き直りそう言った

あんなに動いたのに汗もかいていない

オリビア

その方々は亡くなったのですか?

リアム

いや、死なないようにした

リアム

気絶しているだけだ

リアム

血も出ていないだろ

ソフィア

本当ですね…

ソフィア

見事な剣さばきだったでした

リアム

それは、どうも

リアム

それで?俺に着いてくる気になったか?

お母様の様子をチラリと伺う

先程よりも表情が明るい

オリビア

ソフィア、行ってきなさい

お母様は目を細め柔らかく微笑んだ

オリビア

私よりこの方の方が強いわ

ソフィア

分かりました、お母様

オリビア

そして、リアムさん

リアム

なんだ

オリビア

ソフィアは私の宝です

オリビア

必ず守り抜いてください

リアム

そんな事くらい分かっている

リアム

任せろ、必ず生きて帰す

ソフィア

(頼もしいな…)

リアム

ソフィア、すぐに次の追っ手がくる

リアム

すぐに行くぞ

ソフィア

はい、分かりました

オリビア

ソフィア、愛しているわ

お母様は私の手を両手で包み込みそう言った

ソフィア

私もです、お母様

リアム

行くぞ

ソフィア

はい

急ぎ足で外に出て

リアムさんの家に急ぐ

ソフィア

あの…

リアム

なんだ?

ソフィア

リアムさんの家は安全なんですか?

リアム

あぁ、確実にな

リアム

まぁ、バレたとしても俺がいるから安心しろ

ソフィア

(凄い自信…)

ソフィア

どうしてリアムさんは…

リアム

しっ…

リアムさんに言葉を遮られた

リアム

ほら、ソフィアあそこを見ろ

リアムさんは声のトーンを落とし

人混みを指しながら話し出す

ソフィア

…あれは?

リアム

魔女狩りだ

リアム

こっちだ、ソフィア

ソフィア

はい…!

リアムさんは私の腕を掴み

走り出した

追っ手を撒き、ある森に着いた

リアム

着いた、ここだ

ソフィア

ここ…?

ソフィア

滝しかありませんよ…?

リアム

まぁ、着いてくればわかる

リアムさんの後に続き

滝の後ろを潜る

そこは洞穴のようになっており

滝の方から冷たい風が吹いてきた

ソフィア

こんな所に洞穴が…

リアム

これならバレにくいだろ?

ソフィア

確かにそうですね

ソフィア

でも、バレたら逃げ道がないんじゃ…

リアム

心配するな

リアム

この洞穴はいくつかの分かれ道がある

リアム

俺しか正規ルートをしらない

リアム

まず追っ手共は迷って出られなくなるだろう

リアム

それに、逃げ道も他に用意してある

ソフィア

準備万端なんですね…!

リアム

あぁ、まぁな

そうこう話しているうちに

洞穴の向こうがぼうっと明るくなってきた

ソフィア

もう外ですか?

リアム

そうだ

洞穴を抜けると

そこには美しい景色が広がっていた

ソフィア

…………

私はあまりの美しさに言葉を失った

リアム

どうした?

ソフィア

いえ、とても…綺麗だったので

リアム

はは、そうか

リアムさんは私の方を見て微笑んだ

ソフィア

……!

私は思わず顔を背けた

だって、リアムさんの笑顔が美しかったから

ソフィア

(笑った顔…素敵)

リアム

さ、行くぞ

ソフィア

はい

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