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コンコン…
お母さん
お母さん
青
お母さん
お母さん
お母さん
毎日言われる聞き飽きた言葉
僕にとって将来なんて
どうでもいい
だって僕は来年の9月
死ぬと決めているから
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
僕のため……?
お母さんは優しいね
けどお母さん
僕のことなんもわかってないね
お母さん
お母さん
お母さん
青
次の日(午後)
もうすぐ家庭教師が来る時間
憂鬱で仕方ない
青
コンコン
お母さん
お母さん
あ~ぁ来ちゃった…
青
お母さん
青
お母さん
声がしなくなった……
青
桃
桃
家庭教師の人…
優しい声をしてる
けど僕は知ってるよ?
その優しい声は
最初だけなんでしょ
桃
桃
桃
開けない方がいい、
開けたらどうせ入ってくるんだから
桃
桃
桃
桃
もう来なくてもいいのに
どうして来ようとするんだろ
その日からほぼ毎日
先生は僕の所へやってくるようになった
桃
と、その日に起こったことを
ドア越しに話してくる
なんかいつの間にか 呼び捨てになってるし
けど先生の話は飽きない
相変わらず僕は喋らないけど
先生は止まらず話してくれる
それが心地よかった
死のうと思ってた日も
いつの間にか過ぎていた
だって先生のその優しい声が
大好きだったから
けどある日先生がこう言った
桃
桃
桃
辞めるってことは
先生はもう来れない…?
先生のその優しい声は
もう、聞けないの、?
そんなの嫌だッ…!
青
そう思った僕は
いつも鍵をかけていたドアを
思いっきり開けて
ドアの前にいた先生に
抱きついた
青
青
自分でも正直驚いた
こんなに泣いたのは初めてだったから
桃
青
桃
先生は僕の涙を優しく拭いながら
こう言った
桃
桃
桃
桃
桃
青
青
『"桃"として』
その言葉を聞いた瞬間
また涙があふれる
けど先生がそれを拭ってくれる
桃
青
桃
青
青
桃
お母さん
お母さん
青
青
お母さん
お母さん
お母さん
青
桃
先生は真剣な顔をして
お母さんに
僕に伝えたことを
伝えた
お母さん
お母さん
青
桃
桃
ここで僕の幕は閉じた
先生……いや桃くんと僕が
付き合ったりするのは
また別のお話
♡150