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vampire's love7

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vampire's love7

1 - vampire's love7

2019年06月27日

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〜エレナside〜

あれから1週間、今日はネイが来る予定だ。

あんなことがあったから来るかどうかはわからなかったが。

日に日に、ネイのことを考えることが多くなっていった。

突然、ドアが空いた。

エレナ

ネイ、いらっしゃ…

レオ

よお。

そこにはレオがいた。

レオは配達先のお得意さんの息子でなぜだか付きまとってくる厄介なやつだ。

レオ

来ちゃった。

エレナ

なんで家を知ってるの、レオ?

レオ

んー?ちょっと、な。

エレナ

ちょっと、じゃないわ。

こんな所ネイに見られたら最悪だ。

早く帰ってもらおうと思ったその時、

ネイ

おじゃましま…先客?

ネイは困惑していた。

エレナ

うん、そう。外で待っててくれる?

ネイ

わかった。

平静を装い、ネイに伝えるとレオに向き直る。

エレナ

話し中にごめん、レオ。

レオ

いや、許さない。

レオ

だいたい誰だよあの男。

レオ

俺以外の奴と随分親しげだなあ?

エレナ

俺以外も何もあなたとは付き合ってないでしょう!?

あのまま話してもらちがあかないから少し強めに言った。

レオ

なあ、あんなやつより俺を選べよ。

レオ

優しくするぜ?

エレナ

いやよ、レオみたいな人絶対お断り!!

レオ

そんなカリカリすんなって。

レオが私の腰に腕をまわし、ベッドの方へと連れていかれる。

レオ

1回ヤらせろよ。

ベッドに押し倒され、手を拘束される。

エレナ

いやっ、やめて!!

レオの手が私のブラウスのボタンを外し、胸を探り始める。

私は悲鳴をあげた。

レオ

おい、やめろ!!

ドアが開き、ネイが入ってくる。

ネイ

エレナ!!

エレナ

!!

レオ

…あ?お兄さんも一緒に犯さない?

エレナ

ネイ!!

ネイが私を見る。 こんな姿、見られたくなかった。

ネイ

…………い。

レオ

ほら、こいつ胸デカイし順にヤろうぜ?

ネイ

許さない…!

エレナ

ネイっ…!!

怒りに身をまかせたネイは自分の正体をあらわにしていた。

鋭く光った目、そしてむき出しになった牙が彼をヴァンパイアだと、ものがたっていた。

レオ

ひいっ…!!

ネイの姿に怖気付いたレオは足早に家を出ていった。

エレナ

ネイ

大丈夫か、エレナ。

エレナ

…うん。

ネイ

俺、帰る。

ネイ

もう来ない。

ネイ

迷惑かけてすまなかった。

ネイ

今までありがとう。

そう言ってネイは寂しそうに微笑んだ。

その時、胸が傷んだ。

離れたくない、そう強く思った。

ネイがドアを開ける。

エレナ

待って!!

無意識に呼び止めていた。

ネイ

…なに?

エレナ

血、飲まないの?

ネイ

ああ、じゃあ最後にもらうか。

ネイが首元に顔を埋め、牙をたてる。

ネイを呼び止めたとき、私は血をあげることしかネイと繋がりがないと感じた。

それが無性に悲しかった。

部屋にはネイが血を飲む音が響き、私は襲う快楽に身をゆだねていた。

ネイ

…んっ…くっ…はっ…んくっ…

今日はいつにも増して飲むなあ。 そうぼんやり思っていた時。

ネイ

ぐはっ…はあっはっ…

エレナ

…!!

ネイが血を吐き出した。

ネイ

…はあっ…はあっ…はっ…

エレナ

…ネイ。

ネイ

…はあっ

まだ息苦しそうなネイに問いかける。

エレナ

そんなに私の血、不味かった?

ネイ

違っ…

エレナ

違わないでしょ!?

エレナ

吐き出したってことは!!

自分でも訳のわからない怒りに身を任せて感情をぶつける。

ネイ

それは…

エレナ

ずっと、まずかったの!?

エレナ

血をあげ続けてなに慈善活動してるのかなとか思ってたけど、

エレナ

慈善活動してたのはネイの方だったんだ!?

ネイ

違うって話を…

ネイが弁明しようと必死に訴えるが私は止まれなかった。

エレナ

話をしたって無駄でs…!?

突然、キスされた。

嬉しく、そしてなぜか切なくなった。

ネイ

…んっ…ふっ…ちゅっ…

儚い水音をたてて唇が離れる。

エレナ

…なんで。

ネイ

エレナ

なんで、キスなんかするのよ…。

ネイ

…から。

エレナ

…なに。

ネイ

好きだから。

エレナ

…!!

それは初めて聞く、ネイの気持ちだった。

好きだと言われたことが嬉しくて、それでいてなぜか切なくて、どうしようもなかった。

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