いなくなった君へ

そう言われて渡された手紙。

彼は俺のことを覚えてくれてた。

ずっと待っててくれた。

ぶるーく、ごめん、

忘れててごめん。

そうだ、俺、

俺にできることは少ないけど

これくらいは、

いなくなった君へ

君のことを忘れててごめんなさい。

まぁ、ぶるーくなら

愚か！で済ましてくれるかな？？？

それとも、何年も前だし

しょうがないよ〜で許してくれる？

もし、許せないなら

俺を忘れて下さい。

君が起きてくれるなら、俺を忘れても大丈夫です。

でも、一緒に思い出を作って下さいね？

必ず、目覚めさせてみせます。

今度は2人じゃなくてみんなで

一緒にわいわい話をしましょうね。

あと、本当にたまにでいいから

料理を振る舞ってほしいです。

やっぱりぶるーくが作った方が美味しいんですよね。

普通に言うのは恥ずかしいけど

手紙なら色々話せる気がします。

助けてくれてありがとう。

覚えていてくれてありがとう。

ずっと待っててくれてありがとう。

会いに来てくれてありがとう。

俺と友達になってくれてありがとう。

そばにいてくれてありがとう。

たくさんの幸せを君に貰ったから

今度は君にも幸せになってもらいたいです。

幸せになる未来を

一緒に生きたいから、

早く目覚めろ！寝坊助！

俺も待ってるなんて性に合わないので、

起こしに行きます。

2回も俺を見つけてくれた。

だから今度は俺が見つけます。

待っててね、ぶるーく。

ぶるーくが知ってるきんときより

彼が書いた手紙の何倍も下手な文章。

でも、きっと

この手紙を読んだ彼は

下手だなぁ〜なんて言いながら

とても嬉しそうに

綺麗な笑顔で笑ってくれる。

そんな気がする。

br視点

どうして僕はここにいるの？

"まだ、行きたくないから"

どうして行きたくないの？

"あの子に言わなきゃいけないから"

あぁ、そうだ、

僕は怒ってるんだって

言わなきゃいけない。

何も言わずに去って行ったあの子に。

今は1人で泣いていない？って

聞かなきゃいけない。

ここで、1人で泣いていたあの子に。

帰りたい。

でも帰り道、忘れちゃった。

大切だったはずなのに。

彼と僕を繋ぐ、唯一のものだったのに。

彼の顔も、

声も、

全部、覚えとかなきゃいけないのに。

僕の頭にある記憶が

一つ一つ、溢れて落ちて行く。

あぁ、1人で泣くのって

こんな気持ちだったんだね。

あぁ、そうだ、

1人で泣いてたあの子は

きんときだ。

優しい彼が大好きだった。

僕に向けてくれる笑顔が救いだった。

僕の大切な友人で、最愛の人。

守りたくて、僕はそばにいたんだ。

きんとき、きんとき。

忘れるな、忘れちゃダメだ。

僕が君を見つけたように会いに行ったように、

君も、僕を、

探して、見つけて、会いに来て…

ここは2人の場所だったのに、

1人は嫌だよ、寂しいよ…ｯ