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・戦争表現 ・原爆 ・グロ ・切ないけど大切な事 ・途中途中で話を分けます ・嫌な人は飛ばしてください
「明日はハゼ捕まえようぜ!」
「おはよ~」
「今日ぶち暑いけぇ気ぃつけんさいよ~?」
「行ってきます!」
「行ってきます」
「おかーさ~ん!」
「行ってきま~す」
行ってきます
行ってきます!
いってきまーす
行ってきます
逝ってきます。
ただいまがなかったあの日。
午前7時09分
空襲警報の音がいつものように鳴り響く
ウ''ーッウ''ーっ
みんな一斉に防空壕や家の地下に逃げる
午前7時31分
やっと空襲警報が解除された。一安心だ
「おい見ろなんだあれ?」
午前8時15分
ヒューーーーーッ
ピカッドンッッッ
バア''ッッ
グオ''ォ''オ''オ''オ''
バリバリッボリッバリバリッッ
''原爆投下''
言葉にできないほどの謎の恐怖の音。
僕はとっくに気を失っていた
広島
目覚めた時には目の前は炎の山
瓦礫や木材が散乱した、まるで地面とも思えない焼け野原
そして、建物らしきものの下敷きになっている人
周りからはまるでゾンビのようなうめき声や悲鳴が聞こえる
広島
広島
左耳が聞こえない
背中や腕には言葉には表せないほどの焼けるような何かが蝕むような痛み
僕は右腕の感覚がないことに気づき、右腕を見た
右腕はなかった
いや、ぐしゃぐしゃに切断されたようだった
広島
広島
その瞬間、ビリッと右腕の痛みに気づき、呻き、悲鳴をあげる
目も片目だけ見えない
広島
悲鳴をあげていたその時
僕はついに痛みと表せないほどの限界を迎え声が出せなくなった
広島
声が掠れる。
苦しい。
そう思っていた時
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
その女の人の手元には黒く焦げ、皮膚は垂れ下がり、 目にはガラス片が突き刺さっている''何か''があった
女の人はそれを大切そうに抱き抱え、助けを求めていた
女の人の皮膚は垂れ下がり、ガラス片が突き刺さり、足はなく、素っ裸だった
広島
広島
僕は気づいた
自分の''お母さん''の事を。
僕は辺りを見回した。
すると、あたりには水…水…水をくれ…と 皮膚は垂れ下がり眼球は飛び出て垂れているゾンビのような人、 自分の子供を抱き抱えて水を求めて歩く人
ガラス片が突き刺さっている人
筋肉や骨、内臓が丸見えな人
おっかと住んでいた家を探した
もちろん、あたりの風景は変わらない
「おかあさん、おかあさん」「○○、○○!」と 僕と同じように全身ボロボロの姿で人を探し求める人
そして、相生橋のところに来た時
僕は見た
元は綺麗な水が流れていた川が
''死体で埋め尽くされた プールのようになっている光景を''
広島
広島
僕はその光景が痛ましくて痛ましくて、見るのすら辛くて吐いてしまった
本当なんだ。
死体が
元は生きていた人が
皆、水を求めてどんどん死体の海に入っていくんだ
みんな、温度差のショックで死んでしまったんだ。
それでも僕はおっかあを探し続けた
おっとうが戦争に出かけて1人で家庭を支えていかんにゃいけんとなった時、 おっかあは僕達のことを見捨てずにちゃんと育ててくれた
大切な''お母さん''なんだ
広島
僕はやっとの思いで元々''家があった''はずの場所についた
でも
そこにおっかあはいなかった
いたのは
1人の…無様に焼け焦げて皮膚が溶かされて
家の下敷きとなり木材に挟まれていた
一つの死体
広島
広島
僕はそこに飛びついた
瓦礫や木材をどけようと必死で手を尽くした
でも、でも
建物が…崩れて……
炎を包んだままこっちに倒れてきて…っ
おっかぁに…おっかぁ''に''…ッッ!
広島
僕は助けられなかった
怖くて、怖くて
建物が崩れてくる時、生きるために瞬発的に避けてしまった
でも
でもでもでも
でも''っっ…!!!
あの時、おっかぁ''と一緒にその場にいたら……
おっか''ぁ''と…一緒に…っ''!
僕はショックでその場に立ち止まることしかできなかった。