真衣
はぁはぁ…
真衣
やっとついた…、
ころん
授業ギリセーフ…!
真衣
いや、ころちゃんが寄り道するからでしょ!
ころん
えへへッ
真衣
ッツ…!
ころん
どうかしたの?
真衣
いや、なんでもない…
なんでもないわけないじゃん。
その笑顔は亡くなる前のころちゃんの笑顔だよ…
それは前世…なのか
私の記憶があってれば私たちはまだ16歳。高校一年生だった。
それは紛れもない事故だった。
真衣
ねぇ見て!ころちゃん!
ころん
なになに⁉︎
真衣
おっきな蝶々!
ころん
ほんとだ!綺麗だね…
真衣
ね、私もあんなに綺麗になれるかな…?
ころん
もちろん!僕、成人したら絶対に真衣にプロポーズするから!
真衣
えっ⁉︎それって…
ころん
そうだよ。だから待っててね。
真衣
あっ!蝶々あっちにいっちゃう!
真衣
追いかけなきゃ!
ころん
あっ、真衣!そっちいっちゃ危ない!ぶつかる!
ドンッ‼︎
真衣
え…?
ものすごい音と同時にひどく漏れる血。
真衣
ころちゃん…?
反応もせずにただ…ただゆっくりと流れる血
そして1つわかるのがどんどんと冷たくなっていること。
真衣
ころちゃん⁉︎ねぇ!起きてよッ…(泣)
運転手のおじさん
お嬢ちゃん!大丈夫かい⁉︎
真衣
ううん(泣)ころちゃん、ころちゃんが…ッ!
運転手のおじさん
きゅ、救急車!
真衣
ころちゃん…ッ
ころん
…
ベットの上でただ静かに眠る彼。
私のせいだ…全部私のせいだ…ッ!
真衣
ねぇ…お願い起きて…!
ころん
…
ピーーーーーーーーーーーー
少し残っていた心拍が再開せずに0になる。
真衣
ころちゃん!お願いッ!生きていてよ…ッ(泣)
真衣
ほんと、バカ…
真衣
私を置いて逝くだなんて何してるの…
真衣
ほんと
世話が焼けるんだから…w