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健二
健二
家でこんなの見つかった
透也
透也
なんだよ休日の朝に(笑)
健二
いや、朝物置見たら割れてるけどお洒落な鏡がかあるからさ
健二
部屋で使おうと思って
透也
割れてるから直した方がよくね？
健二
今朝修理に出した
健二
明日の夕方に完成するって
透也
お前の部屋意外とお洒落なんだよな(笑)
健二
意外とは余計だろ
透也
アンティークなのそれ？
健二
母はそんな鏡買った記憶がないって言ってるんだけど…たぶんそんな感じだと思う
透也
記憶ないって(笑)
透也
まあ相当昔に買ったか貰ったとかだろうなあー
健二
とりあえず明日まで楽しみにしてるわ(笑)
健二
起こして悪かったな
透也
いつもの事だしいいよ
透也
完成したらまた遊びに行くわ
１週間後
透也
お邪魔します
健二の母
あ、久しぶりね
健二の母
高校生の時に来たきりよね？
透也
ご無沙汰してます。もう社会人になって数年経ってますけど、お母さん元気そうで良かったです
健二の母
お互い忙しかったから中々会えなかったでしょう？
健二の母
この前も突然鏡なんか修理に出して透也くんに連絡したり。なんだか慌ただしくて申し訳ないわ
透也
むしろ久しぶりに会えたので気にしてません。2階行ってますね
健二の母
あ、あの子あれからずっと鏡を見てるの…もしかしたら今も…。
健二の母
ちょっと病気みたいに執着してるから…
透也
え、分かりました
健二の部屋
透也
健二ー
透也
来たよ
健二
…いらっしゃい
健二
早かったね
透也
うん。おばさん元気そうだな
健二
うん
健二
…あ、これ、例の鏡！
透也
おばさん言ってたけど、お前鏡に固執してるとかほんとかよ(笑)
健二
俺が見つけて修理したんだから別に気に入ったっていいじゃないか…
透也
まあそうか…
健二
俺、この鏡を見つけたのは運命だと思うんだよね
透也
は？運命？
健二
うん。
健二
だからずっと側にいたくて、先週から会社休んでるんだよ
透也
お前せっかく苦労して入社した会社なのに鏡で台無しにするなよ！
健二
そんなこと分かってるけど…
健二
鏡の中に世界があるからそこから帰りたくなくて…
透也
お前おかしいよ
透也
おばさんが心配するのも分かるよ！
透也
そんなこと言ってないで会社行けよ！
健二
…うん
後日
健二
この前ごめん…せっかく来てくれたのにな…
透也
いや、俺も熱くなりすぎてごめん
透也
会社行ったか？
健二
うん。反省してちゃんと毎日行ってる
健二
あの時ちゃんと言ってくれて嬉しかったよ
透也
友達だからな(笑)
健二
そう言えば、あの鏡、ずっと見てたら中に雲みたいな人影が見えるようになってきたんだよ！
健二
きっと鏡の中の世界が俺を必要としてると思う
透也
え
透也
それ絶対やばい鏡だよ
透也
捨てた方がいいって
健二
何言ってんだよ
健二
あんなに大事にしてるのに捨てられるわけないだろ！
健二
透也
…健二？
透也
おい、返事しろよ！
健二
よだ二健
透也
なんだよ、悪戯かよ…
健二
でいおにちっこ
透也
読めないよ
透也
何言ってんだよ
健二
で…いお…にちっこ…やうと
透也
おい、これ健二の事じゃないよな！？
透也:｢さっきの言葉…反対から読むと…｣
透也
こっちにおいで…だ！！
透也
そうか…鏡の中には死んだ自分が映ってたのか…鏡が割れるのと死ぬのはリンクしてたんだ…
健二
健二
とうや…こっちにおいで
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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