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涼子

朝っぱらから何泣いてんのよ。

涼子

うざったい。

泣いている私の背後に現れたのは

「風弥の女帝」潮崎涼子。

綾音

し、潮崎涼子さんっ!?

彼女は私の1つ上の3年生で、

物凄い美人な.......

ヤンキー、もとい女帝である。

アッシュグレーのショートヘアはミステリアスな雰囲気を醸し出していて、

猫のようなつり目は気の強そうな印象だ。

綾音

(こ、こんな近くで見たの初めて.......)

綾音

(なんて綺麗なの.......)

涼子

授業。始まってるわよ。

涼子

いいの?行かなくて。

綾音

あっ!チャイムもう鳴ったんだ.......!

私はいそいでトイレから出ようとするが

自分の前髪がこんな有様なのをすぐに思い出す。

綾音

.......。

涼子

.......なに?行かないの?

綾音

えっと.......こ、こんな前髪じゃ.......戻れない.......から.......。

涼子

前髪?

涼子さんは私の前髪をじっと見つめる。

綺麗な女の先輩にこんな醜い姿を見せてしまった。

目の前の美女と自分を比べてしまい、また悲しくなる。

涼子

.......誰かに切られたの?

綾音

いえ!.......自分で.......。

涼子

なんで?

綾音

えっ.......

猫のような目が私を見つめる。

綾音

か、変わりたいと.......思って.......。

涼子

.......変わりたい?

綾音

はい.....こんな自分を、変えようって.......。

学校一の美女兼女帝にこんな悩みを相談する日が来るとは.......

綾音

(はは、ほんと最近変なことばっかり.......)

綾音

すみません急に.....私、戻ります.......。

涼子

待って。

綾音

!!!

教室に戻ろうとした私を、涼子さんが呼び止めた。

涼子

嫌いじゃないわ。

綾音

へ?

涼子

....自分を変えたい。

涼子

その心意気。嫌いじゃない。

綾音

.......ありがとう、ございます?

涼子

手伝ってあげる。

綾音

え?

涼子

あんたを、とっておきの美女にしてやるわ。

綾音

へ?

そう言われると私は涼子さんに腕をひかれ、

屋上へとやって来た。

綾音

(う、うわ~.......)

綾音

(私、授業さぼってる!)

昨日に引き続き屋上へ侵入してしまった。

それに加え授業もサボってしまった。

綾音

(私.......わ、ワルじゃない?!)

なんてよくわからない感動を覚えていると

涼子

龍夜。環は?

龍夜

あ?

綾音

!!!

綾音

(神城龍夜!!)

屋上の影で寝ていた神城龍夜に涼子さんが声をかけた。

涼子

環よ。環。どこ?

龍夜

知らねぇ.......ていうか。

神城龍夜がこちらをちらりと見る。

綾音

(あっ!)

綾音

(私.......前髪!!)

自分の前髪が酷いことを思い出して咄嗟に隠す。

龍夜

なんで陰キャ女と涼子が一緒にいんだよ。

涼子

なに?あんたこの子と知り合い?

2人が私をじっと見つめる。

綾音

え、えっと.......

私は昨日のことを涼子さんに説明し、

さっきあったことを神城龍夜に説明した。

涼子

ふぅん.......龍夜がそんなことをねぇ。

龍夜

....お前も、そんなことやるような奴だったかよ。

涼子

うっさいわね.......。

綾音

お2人はお知り合いだったんですね.......

涼子

あぁ、授業サボってるとこ偶然会ってね。

涼子

それからなんとなく一緒にいることが多いわね。

龍夜

腐れ縁。

涼子

他にも何人かそんな仲の奴がいるんだけどね。

綾音

はぁ.......。

いわゆる不良仲間って奴か.......

涼子

あ、そう。環って奴を紹介したいんだよね。

綾音

たまき?

龍夜

あ、あいつ次バスケだから出たいとか言ってたかも。

涼子

ほんとに運動好きだよねアイツ。わかんないわぁ。

何!?よんだ!?

綾音

うわっ!?

話しているところにいきなり飛び出てきたのは

黒髪タレ目のかっこいい男子。

え!なになに!誰!この子!

龍夜

うるせぇ。1回落ち着け。

涼子

この子は.......

涼子

名前、なんだっけ。

綾音

あぁっ!

綾音

(そういえば私、昨日から自己紹介すらしてない!!!)

龍夜

陰キャ女だよ。陰キャ女。

え!なに!キミ陰キャなの!うけるねぇ!

涼子

ばか。ごめんね。名前、教えて?

綾音

く、久代 綾音です.......。

綾音.......あやねっちだね!

綾音

あやねっち.......?

俺、2年の鈴嶋 環(スズシマ タマキ)!

フレンドリーすぎる彼に戸惑っていると、

急に両手を力強く握られた。

綾音

わっ!?///

よろしくね!あやねっち♡

にこっと顔を綻ばせる彼に、思わずときめいてしまう。

龍夜

で、涼子は環に何の用だよ。

神城龍夜が話を遮り涼子さんに問いかける。

涼子

あ、そう。綾音ちゃんの前髪、直してやってよ。

綾音

え!?

なに?この前髪わざとじゃなかったの?

環くんは私のガタガタの前髪をじっと見つめた。

龍夜

一応、努力はしたんだな。

綾音

.......うまくいきませんでしたけど.......。

綾音

それより、直すって?

まぁまぁ!任しとけって!

そう言うと環くんはダッシュで屋上を出ると

ほんの数分で大きなカバンを持って戻ってきた。

綾音

な、なにを.......

なにって.......

へ、ん、し、ん♡

陰キャ女子、ヤンキーになります。

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