拓海
私には夢があるんです。それはね、ずっとずっと先にある未来へ行ってみたいってことです。
その日が来るまで、私は頑張らないといけないんだと思います。
だから、その時が来たら、きっと会いに行くと思います。そのときまでに、私はもっと強くなりたいです。
私のお話を最後まで聞いてくれてありがとうございます。
でも、ごめんなさい。まだ終わりじゃないのです。
ここから先はちょっとだけ怖い話になるかもしれません。
それでも良いよって方のみ、読み進めてくださいませ。
***
あるところに女の子がおりました。その子はとても病弱でして、ベッドの上での生活を余儀なくされておりました。
けれど、そんな生活にも不満はなく、むしろ毎日が楽しく幸せでした。だって、彼女の側にはいつも誰かがいたからです。
両親はもちろんのこと、兄弟や親戚、友人、先生……とにかく多くの人に囲まれていました。彼女はとても愛されていたのでした。
そんなある日、彼女が熱を出して寝込んでしまいました。心配する家族たちは、医者を呼びました。けれども、そのお医者さんは悪い奴だったので、彼女は病気になって死んでしまったのです。
しかし、それを見ていた神様がいたのでした。
それは神様でした。
「ああ、可哀想に、あの子の魂はもうすぐ消えてしまいそうだ……。このままでは死んでしまうだろう」
そこで神様は、彼女の身体を使って死んだ人間を復活させることにしました。こうして生まれたのが『フランケンシュタイン』です。
そうして作られた怪物は、最初は人間の形をしていましたが、やがて醜い化け物の姿になってしまいました。それでも、なんとか生き長らえることができたので、再び元の彼女に戻ることができるかもしれないと思いました。
けれど、それは無理なことなのです。なぜならば、一度死んでしまえば、二度と元には戻れないからです。
でも、それならどうすれば良いのかと神様は悩みました。そこで神様はあることを考えつきました。
「そうだ! もう一度、作り直せばいいんだ!」
こうして生み出されたのが、『フランケンシュタインII』であり、今目の前にいるこの俺だ。俺は一年前に事故で死にかけたところを助けられて、それからずっと、ここで生活している。
だけども、最近は少しばかり困ったことになっていた。
「ねえねえ、聞いてる? ねえってばぁ!!」
ベッドの横で女の子の声が聞こえる。
「あーはいはい、ちゃんと聞こえてるわよ」と答える。
恭也に、自分が見たものを話して聞かせると、それは神の使いだという。
「神さまなら助けてくれるかも!」
そこで、双子の牧師のうちどちらかに会えば何か分かるかもしれないと思いつく。
一方、淳も双子に会いに行き、あの夜の儀式について問いただしていた。
牧師たちは、あの儀式は正しいものだと言い張るが、「あれじゃ生贄じゃないか」と淳。
すると牧師の一人が「神は人間の肉を食らうことで強くなるのです」
もう一人の牧師が「人間にはまだ分からないだろうけどね」と言って去っていく
