陽菜
私服のまま部屋にあったナイフを手にして彼女を殺した犯人を探し始める。
しかし、警察に連絡するわけにもいかず……
彼はそのまま深夜の街へと繰り出した―――
(ゲームオーバー画面)
主人公は犯人を見つけることが出来ず朝を迎えることになった。
朝日が昇ると同時に彼の目の前から彼女は消えた。
その後、彼がどうなったか知る者は誰もいない……
ゲームのクリア条件)
1:犯人を見つけ出し警察に通報すること
2:制限時間内に放送を終了させること
3:視聴者全員で自殺する
4:部屋から出る方法を探す
5:彼女を助ける手段を模索する
6:放送をやめる
7:犯人を見つける
8:彼女に謝りたい と様々な選択肢の中からどれかを選びエンディングとなるのだが……?!
※選択肢によって結末が変わるマルチエンディング形式を採用 ちなみに上記の選択肢は主人公の独断と偏見による物であり実際に選ぶかどうかは自由である。
(オープニングに戻る)
主人公は目を覚ました。どうやら夢を見ていたようだ。
彼女は生きている。そう思いほっとすると同時に、夢の内容が妙に気になった。
そこで主人公は、夢の事を調べるためネットサーフィンを始めた。
するとそこには、「あなたが見た夢診断」なるサイトがあった。
早速アクセスしてみたところ、
「あなたの見た夢は、誰かが死ぬ夢かもしれません」
という内容が表示された。
その瞬間、彼女の顔が脳裏に浮かんだ。
嫌な予感がした彼は急いでパソコンの前に座りなおすと、再びインターネットに接続し始めた。
「……あった!」
彼の目に留まった記事の内容はこうだ。
「自分の身近にいる人が亡くなる前に見るとされる夢の意味とは?」
という見出しとともに書かれていた内容によると、自分が親しい人を亡くした場合の夢の意味は次の通りらしい。
1:身近な人の身に何か良くないことが起こる前兆
2:自分自身の心の問題を表す
3:現実逃避をしているサイン その他 夢の中に出てきた人物が恋人の場合 →自分にとって大切な人を亡くしてしまう予兆です。
知人の場合 →友人や家族など身近な人が亡くなりそうになっています。
仕事仲間・上司の場合 →周囲の人に不幸が起こりそうになります。特に注意が必要でしょう。
ペットの場合 →ペットが死ぬ=飼い主が殺されると同じなので自殺するしかないと思い込む。
主人公が自殺した後、犯人である彼女は部屋から逃亡するが警察に捕まり死刑になる。
主人が死んだ場合 →自分の責任だと思ってるので自分も死にたくなるが、 自分が死んでも彼女の罪が無くなるわけじゃないと考え直し自殺を思い留まる。
主人公の彼女を殺した動機は、彼氏である主人公の事が好きだから。
しかし、その好意のせいで彼が苦しんでいる事を知り、それが耐えられなくなった為。
主人公は彼女を殺した
しかし、警察に連絡するわけにもいかず……
彼はそのまま深夜の街へと繰り出した―――
(ゲームオーバー画面)
主人公は犯人を見つけることが出来ず朝を迎えることになった。
朝日が昇ると同時に彼の目の前から彼女は消えた。
その後、彼がどうなったか知る者は誰もいない……
ゲームのクリア条件)
1:犯人を見つけ出し警察に通報すること
2:制限時間内に放送を終了させること
3:視聴者全員で自殺する
4:部屋から出る方法を探す
5:彼女を助ける手段を模索する
6:放送をやめる
7:犯人を見つける
8:彼女に謝りたい と様々な選択肢の中からどれかを選びエンディングとなるのだが……?!
※選択肢によって結末が変わるマルチエンディング形式を採用 ちなみに上記の選択肢は主人公の独断と偏見による物であり実際に選ぶかどうかは自由である。
(オープニングに戻る)
主人公は目を覚ました。どうやら夢を見ていたようだ。
彼女は生きている。そう思いほっとすると同時に、夢の内容が妙に気になった。
そこで主人公は、夢の事を調べるためネットサーフィンを始めた。
するとそこには、「あなたが見た夢診断」なるサイトがあった。
早速アクセスしてみたところ、
「あなたの見た夢は、誰かが死ぬ夢かもしれません」
という内容が表示された。
その瞬間、彼女の顔が脳裏に浮かんだ。
嫌な予感がした彼は急いでパソコンの前に座りなおすと、再びインターネットに接続し始めた。
「……あった!」
彼の目に留まった記事の内容はこうだ。
「自分の身近にいる人が亡くなる前に見るとされる夢の意味とは?」
という見出しとともに書かれていた内容によると、自分が親しい人を亡くした場合の夢の意味は次の通りらしい。
1:身近な人の身に何か良くないことが起こる前兆
2:自分自身の心の問題を表す
3:現実逃避をしているサイン その他 夢の中に出てきた人物が恋人の場合 →自分にとって大切な人を亡くしてしまう予兆です。
知人の場合 →友人や家族など身近な人が亡くなりそうになっています。
仕事仲間・上司の場合 →周囲の人に不幸が起こりそうになります。特に注意が必要でしょう。
ペットの場合 →ペットが死ぬ=飼い主が殺されると同じなので自殺するしかないと思い込む。
主人公が自殺した後、犯人である彼女は部屋から逃亡するが警察に捕まり死刑になる。
主人が死んだ場合 →自分の責任だと思ってるので自分も死にたくなるが、 自分が死んでも彼女の罪が無くなるわけじゃないと考え直し自殺を思い留まる。
主人公の彼女を殺した動機は、彼氏である主人公の事が好きだから。
しかし、その好意のせいで彼が苦しんでいる事を知り、それが耐えられなくなった為。
主人公は彼女を殺した
陽菜
吾輩は猫である。名前はもうある。
そう思いながら男は立ち上がり歩き出した。
ここはどこだろう?どうすればいいんだ? そんなことを考えているうちに、彼はとある民家へとたどり着いていた。
「すみませ~ん」
戸を叩き声をかけるが返事はない。
誰もいないのか?と思った矢先、奥から足音が聞こえてきた。
ガラリとその家の引き戸が開かれる。そこにいたのは着物姿の少女であった。
「あぁお客さんですか?」
少女は笑顔を浮かべながら彼に話しかけてくる。
「えっと・・・あの・・・ここって一体何処なんでしょうか?」
「あらあらまあまあ・・・迷い人かしらね・・・」
「迷い人?」
「はい、たまにいるんですよねぇ・・・ふとした拍子に別の次元の狭間に入り込んでしまう人が・・・」
「じゃああなたが僕を助けてくれたんですか?」
「助けたというほどのことはしてないですよぉ・・。」
いつの間に現れたのか傍らには少女の姿があった。
「そうですかぁ・・・。」
男はゆっくりと立ち上がり周囲を見回した。
「ここは?」
「私の家です。」
「あの・・・君は誰だっけ?」
「私はヤヨイといいます。」
「ありがとうございます。僕はなんと言ったらいいのかな・・・。」
「わかりませんけど何かお困りのようですね」
振り向けばそこにいるのは黒髪の女、年の頃なら二十歳前後だろうか。
「そうみたいだね、どうしたものかな?」
「私についてきてください、少し歩きますよ」
彼女はそう言って僕の手をとり立ち上がるように促した。
手を引かれながら僕は彼女に尋ねる。
「君は誰だい?どうして僕を助けてくれるんだい?」
「私はリリア
そう思いながら男は立ち上がり歩き出した。
ここはどこだろう?どうすればいいんだ? そんなことを考えているうちに、彼はとある民家へとたどり着いていた。
「すみませ~ん」
戸を叩き声をかけるが返事はない。
誰もいないのか?と思った矢先、奥から足音が聞こえてきた。
ガラリとその家の引き戸が開かれる。そこにいたのは着物姿の少女であった。
「あぁお客さんですか?」
少女は笑顔を浮かべながら彼に話しかけてくる。
「えっと・・・あの・・・ここって一体何処なんでしょうか?」
「あらあらまあまあ・・・迷い人かしらね・・・」
「迷い人?」
「はい、たまにいるんですよねぇ・・・ふとした拍子に別の次元の狭間に入り込んでしまう人が・・・」
「じゃああなたが僕を助けてくれたんですか?」
「助けたというほどのことはしてないですよぉ・・。」
いつの間に現れたのか傍らには少女の姿があった。
「そうですかぁ・・・。」
男はゆっくりと立ち上がり周囲を見回した。
「ここは?」
「私の家です。」
「あの・・・君は誰だっけ?」
「私はヤヨイといいます。」
「ありがとうございます。僕はなんと言ったらいいのかな・・・。」
「わかりませんけど何かお困りのようですね」
振り向けばそこにいるのは黒髪の女、年の頃なら二十歳前後だろうか。
「そうみたいだね、どうしたものかな?」
「私についてきてください、少し歩きますよ」
彼女はそう言って僕の手をとり立ち上がるように促した。
手を引かれながら僕は彼女に尋ねる。
「君は誰だい?どうして僕を助けてくれるんだい?」
「私はリリア
陽菜
褒美として、島に屋敷を与えられた二人はそこに少女を連れて行き、一緒に暮らし始めました しかしそれから数日後のことです リックがいつものように森で木の実を集めていると、目の前に突然光る扉が出現しました 恐る恐る近づくと、ドアノブに手をかけた途端体が吸い込まれてしまいます そこは、何も無い空間でしたが、そこには女神を名乗る女がいました なんでもここは「時空の穴」と言って時間の流れとは違った次元に存在する場所なのだそうです そこで女は言いました
「貴方たちのおかげでこの島の謎を解くことができそうです!」
こうしてリックたちは不思議な島の冒険へと出発することになりました 主人公は普通の高校生だがある日突然クラスごと異世界へ飛ばされてしまう そこで出会った王女様はなぜか主人公のことを知っていたのだが……
王女様に案内された先は王国にある学園。
そこでは生徒たちによる様々な授業が行われていた。
しかしそこには何故か魔物の姿があり、生徒の一人が襲われていたところを助けてあげたらお礼として自分の部屋まで招待される。
部屋の扉を開けるとそこはダンジョンになっており、しかもその奥では主人公が探していたクラスメイトがいた。
主人公は急いでみんなと合流しようと試みるが、途中で魔物に襲われてしまい気絶してしまう。
目が覚めた時にはクラスメイト全員が目の前にいた。どうやら主人公たちはそれぞれ別々な場所に閉じ込められており、脱出条件を達成するために協力し合うことになるようだ。
しかし、主人公以外のクラスメイトは全員死亡しており、中には死体の山があったりと散々な状況である。
主人公は生き残ったものの、あまりの状況に困惑するが、それでも何とか脱出する方法を模索することにした。
「うわぁあああっ!?」
俺は必死に逃げ惑った。こんなはずじゃなかったんだ。ただちょっと試したいことがあっただけで、まさか本当にこうなるなんて思ってもなかったんだ!
「くそっ! なんなんだあの化け物はよぉおおおっ!!」
俺の名前は小鳥遊優斗(たかなしゆうと)。どこにでもいそうな高校二年生だ。成績は中の上くらいだし運動だって普通。顔は悪くないけどモテるほどでもない。特徴のない平凡な人間だ。
今日もいつものように学校に行って、帰り道にコンビニ寄って夕飯買って、家に帰ったらゲームして寝るだけのはずだった。なのにどうしてこんなことに──
「グルルルルッ」
後ろを振り返ると、そこにいたのは犬みたいな姿をした怪物だった。牙があって尻尾もあって毛並みがよくて可愛い見た目だけど、どう見ても普通の生き物ではない。
『お前たち……なぜここにいる?』
そう尋ねられたけど答えられない。僕はただ黙っているしかなかった。だってここは僕の部屋だ。僕以外の人間がいていい場所じゃない。なのにどうして? それに声の主はどこか苦しそうだ。息切れしてるみたいだし、喋ることさえ辛そうに見える。
『まあよい。どのみちすぐに出て行ってもらうつもりだったのだ』
えっ!? じゃあさっきまでのアレは何だったんだろう?
「貴方たちのおかげでこの島の謎を解くことができそうです!」
こうしてリックたちは不思議な島の冒険へと出発することになりました 主人公は普通の高校生だがある日突然クラスごと異世界へ飛ばされてしまう そこで出会った王女様はなぜか主人公のことを知っていたのだが……
王女様に案内された先は王国にある学園。
そこでは生徒たちによる様々な授業が行われていた。
しかしそこには何故か魔物の姿があり、生徒の一人が襲われていたところを助けてあげたらお礼として自分の部屋まで招待される。
部屋の扉を開けるとそこはダンジョンになっており、しかもその奥では主人公が探していたクラスメイトがいた。
主人公は急いでみんなと合流しようと試みるが、途中で魔物に襲われてしまい気絶してしまう。
目が覚めた時にはクラスメイト全員が目の前にいた。どうやら主人公たちはそれぞれ別々な場所に閉じ込められており、脱出条件を達成するために協力し合うことになるようだ。
しかし、主人公以外のクラスメイトは全員死亡しており、中には死体の山があったりと散々な状況である。
主人公は生き残ったものの、あまりの状況に困惑するが、それでも何とか脱出する方法を模索することにした。
「うわぁあああっ!?」
俺は必死に逃げ惑った。こんなはずじゃなかったんだ。ただちょっと試したいことがあっただけで、まさか本当にこうなるなんて思ってもなかったんだ!
「くそっ! なんなんだあの化け物はよぉおおおっ!!」
俺の名前は小鳥遊優斗(たかなしゆうと)。どこにでもいそうな高校二年生だ。成績は中の上くらいだし運動だって普通。顔は悪くないけどモテるほどでもない。特徴のない平凡な人間だ。
今日もいつものように学校に行って、帰り道にコンビニ寄って夕飯買って、家に帰ったらゲームして寝るだけのはずだった。なのにどうしてこんなことに──
「グルルルルッ」
後ろを振り返ると、そこにいたのは犬みたいな姿をした怪物だった。牙があって尻尾もあって毛並みがよくて可愛い見た目だけど、どう見ても普通の生き物ではない。
『お前たち……なぜここにいる?』
そう尋ねられたけど答えられない。僕はただ黙っているしかなかった。だってここは僕の部屋だ。僕以外の人間がいていい場所じゃない。なのにどうして? それに声の主はどこか苦しそうだ。息切れしてるみたいだし、喋ることさえ辛そうに見える。
『まあよい。どのみちすぐに出て行ってもらうつもりだったのだ』
えっ!? じゃあさっきまでのアレは何だったんだろう?
陽菜
朝から降り続いている雨のせいで、シャーロック・ホームズは風邪を引いてしまったようだ。
鼻水が止まらず、頭もぼーっとする。
しかし、事件は待ってくれないのだ。
依頼人が待っている限り……。
「さあ、仕事の時間ですよ!」
助手のワトスン君が言う。
だがホームズはまだベッドの中から出ようとしない。
「嫌だよ、今日くらい休ませてくれたまえよ~」
「ダメです。事件の依頼人だって早く解決してほしいと思っているんですからね」
そう言って無理やり彼を着替えさせ、外に連れ出した。
すると外では、一人の男が待っていた。
「初めまして。あなた方が探偵さんですか?」
男は礼儀正しく挨拶をする。
彼はモリアーティ教授。犯罪界のナポレオンと呼ばれた人物です。
そして彼が作った組織こそシャーロック・ホームズが所属する 秘密結社ブラックリストです。
ホームズはこのブラックリストのメンバーであり、 数々の事件を解決しました。
しかし彼もまた犯罪界では有名な人物であり、 その正体を知る者はいませんでした。
そんな時一人の探偵が現れました。
彼の名はワトスン。本名ではありませんが、 そう呼ばれていました。
二人は出会い、共に活動するようになります。
ホームズは彼の助手として、様々な事件に関わり、解決していきます。
そして彼らの活躍でブラックリストの存在が明らかになります。
ブラックリストとは、犯罪者の中でも凶悪犯を集めた組織の事です
鼻水が止まらず、頭もぼーっとする。
しかし、事件は待ってくれないのだ。
依頼人が待っている限り……。
「さあ、仕事の時間ですよ!」
助手のワトスン君が言う。
だがホームズはまだベッドの中から出ようとしない。
「嫌だよ、今日くらい休ませてくれたまえよ~」
「ダメです。事件の依頼人だって早く解決してほしいと思っているんですからね」
そう言って無理やり彼を着替えさせ、外に連れ出した。
すると外では、一人の男が待っていた。
「初めまして。あなた方が探偵さんですか?」
男は礼儀正しく挨拶をする。
彼はモリアーティ教授。犯罪界のナポレオンと呼ばれた人物です。
そして彼が作った組織こそシャーロック・ホームズが所属する 秘密結社ブラックリストです。
ホームズはこのブラックリストのメンバーであり、 数々の事件を解決しました。
しかし彼もまた犯罪界では有名な人物であり、 その正体を知る者はいませんでした。
そんな時一人の探偵が現れました。
彼の名はワトスン。本名ではありませんが、 そう呼ばれていました。
二人は出会い、共に活動するようになります。
ホームズは彼の助手として、様々な事件に関わり、解決していきます。
そして彼らの活躍でブラックリストの存在が明らかになります。
ブラックリストとは、犯罪者の中でも凶悪犯を集めた組織の事です
陽菜
私の名前は柏木玲子。
元新聞記者で今はフリーライターをしている。
4年前のあの日からずっとこの事件を追い続けている。
そして今日もまた、私は事件の真相を追うべく資料室に籠るのだ。
ふぅ……やっと片付いたわ。
そう思いながら伸びをした瞬間だった。
バタン! 後ろから大きな音がしたと思ったら突然扉が閉まり辺り一面真っ暗になった。
何が起きたのか全く分からない。
ただ一つ分かることはここに閉じ込められたという事だ。
どうしようか……。
すると突然天井の蛍光灯がつき部屋全体が明るくなった。
目の前にある机の上には一冊の古ぼけた本が置かれていた。
その本を手に取ると表紙には「THE DARKNESS OF THE NIGHT」と書かれていた。
この本は何なのかしら? 少し気になりページを開いてみるとそこには1枚の紙切れが入っていた。
『この書物を開く者よ、汝の名は?』
どういうことだろうか。
「あなたは誰?」
答えなど返ってくるはずもない質問をしてみる。
その時だった。
私の体は宙に浮かび上がり、どこかへ移動し始めた。
周りを見渡すとそこはまるで巨大な図書館のように大量の本が並べられた空間だった。
どこに向かっているの? 私が問いかけると本の山の中から声が聞こえてきた。
「お前さんは選ばれたんだ、これから起こることをしっかり見届けて来い!」
なんのことかさっぱりわからないけど、ただ言えることはここから出られるということだけだった。
しばらく進むと急に立ち止まる男がいた。
彼は、坂の上にそびえる病院を見上げながら呟いた。
「ここかぁー、噂で聞いたけど本当なのか?」
「そうよ、ここに行けば会えるはず」
「本当に?もう5年も経つんだぞ!」
男は、まだ信じられない様子だ。
それもそのはずだ、彼が言っていることは嘘ではない。
5年前ここで起きた殺人事件の唯一の生存者が彼なのだから……。
あの日以来、彼の心には深い傷を負ったに違いない。
そして今日やっと決心したのだ。
「行こう!真実を知りたいんだ」
男は、決意を固めるように言った。
「えーっと、確かここにあったはず……これだ!」
棚の奥から一冊のアルバムを取り出した。
表紙を開くと、そこには一人の若い男の写真が貼ってある。
その男は、写真の中で静かに笑っているように見えた。
名前は、「結城亨」年齢20歳。
彼は、事件の被害者の一人の弟で当時18歳だった。
兄を殺した犯人を探して欲しい―――これが彼の依頼内容である。
事件現場となった自宅に出入りした人間を調べたところ、被害者の弟である彼だけが唯一アリバイがなかったのだ。
そのため
元新聞記者で今はフリーライターをしている。
4年前のあの日からずっとこの事件を追い続けている。
そして今日もまた、私は事件の真相を追うべく資料室に籠るのだ。
ふぅ……やっと片付いたわ。
そう思いながら伸びをした瞬間だった。
バタン! 後ろから大きな音がしたと思ったら突然扉が閉まり辺り一面真っ暗になった。
何が起きたのか全く分からない。
ただ一つ分かることはここに閉じ込められたという事だ。
どうしようか……。
すると突然天井の蛍光灯がつき部屋全体が明るくなった。
目の前にある机の上には一冊の古ぼけた本が置かれていた。
その本を手に取ると表紙には「THE DARKNESS OF THE NIGHT」と書かれていた。
この本は何なのかしら? 少し気になりページを開いてみるとそこには1枚の紙切れが入っていた。
『この書物を開く者よ、汝の名は?』
どういうことだろうか。
「あなたは誰?」
答えなど返ってくるはずもない質問をしてみる。
その時だった。
私の体は宙に浮かび上がり、どこかへ移動し始めた。
周りを見渡すとそこはまるで巨大な図書館のように大量の本が並べられた空間だった。
どこに向かっているの? 私が問いかけると本の山の中から声が聞こえてきた。
「お前さんは選ばれたんだ、これから起こることをしっかり見届けて来い!」
なんのことかさっぱりわからないけど、ただ言えることはここから出られるということだけだった。
しばらく進むと急に立ち止まる男がいた。
彼は、坂の上にそびえる病院を見上げながら呟いた。
「ここかぁー、噂で聞いたけど本当なのか?」
「そうよ、ここに行けば会えるはず」
「本当に?もう5年も経つんだぞ!」
男は、まだ信じられない様子だ。
それもそのはずだ、彼が言っていることは嘘ではない。
5年前ここで起きた殺人事件の唯一の生存者が彼なのだから……。
あの日以来、彼の心には深い傷を負ったに違いない。
そして今日やっと決心したのだ。
「行こう!真実を知りたいんだ」
男は、決意を固めるように言った。
「えーっと、確かここにあったはず……これだ!」
棚の奥から一冊のアルバムを取り出した。
表紙を開くと、そこには一人の若い男の写真が貼ってある。
その男は、写真の中で静かに笑っているように見えた。
名前は、「結城亨」年齢20歳。
彼は、事件の被害者の一人の弟で当時18歳だった。
兄を殺した犯人を探して欲しい―――これが彼の依頼内容である。
事件現場となった自宅に出入りした人間を調べたところ、被害者の弟である彼だけが唯一アリバイがなかったのだ。
そのため
陽菜
私の名前は黒須凪沙。どこにでも居る普通の女子高生だ。自分で言うのもなんだけれど容姿端麗頭脳明晰。運動神経も良い方だし友達も多いと思う。
そんな私は今、放課後の人気の無い校舎裏にいる。目の前には男子生徒が一人立っている。彼は顔を真っ赤にして緊張した面持ちでこちらを見つめていた。何て可愛いらしいんだろう。
こんな状況だけど思わず笑みを浮かべてしまう。だってこの状況はまるで告白みたいだから……
―――違うんだけどね! 彼の口から出た言葉は全く予想外なもので、私の頭はその言葉を理解出来なかった。
「お前みたいなブス俺様が相手にするわけねぇだろうが!」
え? はぁ!? ちょっと待ってよ! その言葉を聞いた瞬間、頭が一瞬フリーズしてしまう。そして徐々に湧き上がる怒りと羞恥心。顔が熱くなっていくのを感じる。きっと今の私は茹でダコの様に赤いに違いない。
「ふざけんな! こんなもん認められるか!」
『……どうする? このままじゃお前の仲間は死ぬぞ』
「決まってんだろ! そんなことさせねぇよ!!」
俺は目の前にいる奴の言葉を無視して魔法を発動させる。
すると俺を中心に竜巻が発生して周囲の砂埃を巻き上げていく。
視界が悪くなる中、砂塵の奥からこちらに向かってくる人影が見えてきた。それが誰なのか分かった時、僕は自分の目を疑った。
だってそこには―――僕のよく知る人物がいたんだから。
「どうして……どうして君がここにいるんだよっ! 君はあの時の事故で死んだはずじゃあ!」
そう。そこにいたのは僕と同じ高校に通うクラスメイトにして幼馴染みの女の子、高坂結衣だったのだ。
彼女は僕の言葉を聞くと一瞬キョトンとした表情を見せた後、「ああ、そっか」と言って笑みを浮かべた。僕はその笑顔を見て思わずドキッとする。彼女の微笑みの理由を知る事になるとは夢にも思わなかった。
「私ね、もうすぐ死ぬんだってさ」
突然告げられた言葉を理解するまで数秒の時間を要した。理解した瞬間、全身から血の気が引いて行った。目の前にいる彼女が死んでしまう? そんなことがあっていいはずがない。彼女を失うなんて考えられない……。
「でも私は全然怖くないよ。だって今が一番幸せだから」
そう言って彼女はいつものようにニッコリと笑う。けれどどこか無理をしているように見えて胸が締め付けられる思いになる。こんな時どうすれば良いのか分からない自分が情けなかった。
「ねぇ、お願いがあるんだけど聞いてくれる?」
僕の返事を待たずに彼女は続ける。
「私が死ぬまで一緒に居て欲しいの。それが私の最後の願い」
真剣な眼差しが真っ直ぐに向けられる。冗談なんかじゃない。本当に彼女の時間は残り僅かなのだと悟った。僕は力強くうなずくと精一杯の気持ちを込めて言った。
「分かった。約束するよ」
「ありがとう」
彼女の顔に再び優しい笑顔が浮かぶ。
「それでね、もし良ければこれから毎日ここに来てくれるかな? そうしたらきっと楽しいと思うんだ」
「もちろんだよ!」
彼女の提案に間髪入れずに答える。
そんな私は今、放課後の人気の無い校舎裏にいる。目の前には男子生徒が一人立っている。彼は顔を真っ赤にして緊張した面持ちでこちらを見つめていた。何て可愛いらしいんだろう。
こんな状況だけど思わず笑みを浮かべてしまう。だってこの状況はまるで告白みたいだから……
―――違うんだけどね! 彼の口から出た言葉は全く予想外なもので、私の頭はその言葉を理解出来なかった。
「お前みたいなブス俺様が相手にするわけねぇだろうが!」
え? はぁ!? ちょっと待ってよ! その言葉を聞いた瞬間、頭が一瞬フリーズしてしまう。そして徐々に湧き上がる怒りと羞恥心。顔が熱くなっていくのを感じる。きっと今の私は茹でダコの様に赤いに違いない。
「ふざけんな! こんなもん認められるか!」
『……どうする? このままじゃお前の仲間は死ぬぞ』
「決まってんだろ! そんなことさせねぇよ!!」
俺は目の前にいる奴の言葉を無視して魔法を発動させる。
すると俺を中心に竜巻が発生して周囲の砂埃を巻き上げていく。
視界が悪くなる中、砂塵の奥からこちらに向かってくる人影が見えてきた。それが誰なのか分かった時、僕は自分の目を疑った。
だってそこには―――僕のよく知る人物がいたんだから。
「どうして……どうして君がここにいるんだよっ! 君はあの時の事故で死んだはずじゃあ!」
そう。そこにいたのは僕と同じ高校に通うクラスメイトにして幼馴染みの女の子、高坂結衣だったのだ。
彼女は僕の言葉を聞くと一瞬キョトンとした表情を見せた後、「ああ、そっか」と言って笑みを浮かべた。僕はその笑顔を見て思わずドキッとする。彼女の微笑みの理由を知る事になるとは夢にも思わなかった。
「私ね、もうすぐ死ぬんだってさ」
突然告げられた言葉を理解するまで数秒の時間を要した。理解した瞬間、全身から血の気が引いて行った。目の前にいる彼女が死んでしまう? そんなことがあっていいはずがない。彼女を失うなんて考えられない……。
「でも私は全然怖くないよ。だって今が一番幸せだから」
そう言って彼女はいつものようにニッコリと笑う。けれどどこか無理をしているように見えて胸が締め付けられる思いになる。こんな時どうすれば良いのか分からない自分が情けなかった。
「ねぇ、お願いがあるんだけど聞いてくれる?」
僕の返事を待たずに彼女は続ける。
「私が死ぬまで一緒に居て欲しいの。それが私の最後の願い」
真剣な眼差しが真っ直ぐに向けられる。冗談なんかじゃない。本当に彼女の時間は残り僅かなのだと悟った。僕は力強くうなずくと精一杯の気持ちを込めて言った。
「分かった。約束するよ」
「ありがとう」
彼女の顔に再び優しい笑顔が浮かぶ。
「それでね、もし良ければこれから毎日ここに来てくれるかな? そうしたらきっと楽しいと思うんだ」
「もちろんだよ!」
彼女の提案に間髪入れずに答える。
陽菜
私の名前はスピカ。
お星様の下で生まれたから、この名前なんだって。
パパとママと一緒に暮らしていて、二人とも優しくしてくれるんだ。
でもね……。
どうしてだかわからないけど、私の家族はとても貧乏なんだよ。
だから私はいつもパンとか野菜くずを食べてるんだけど、それでも足りなくて困っちゃうときもあるんだよね。
そんなある日のことだよ。
私の家に変なおじいさんが来た。おじいちゃんのお友達らしいけど、なんか怖い雰囲気……。
私は怖くて家の中に隠れていたんだけど、いつの間にか寝ちゃってたみたいだね。
起きたら家の外ではお兄さんたちが倒れていて、おじいちゃんは居なくなっていたんだ。
それから数日経って、やっと帰ってきたと思ったら今度は黒い服の男の人が訪ねてきたよ。
どうやらあの人が悪い人だったらしくて、私は捕まっちゃうのかなって思ったんだけど、なんとおじいちゃんが助けてくれたんだ。
でもその後すぐに眠くなって……目が覚めた
お星様の下で生まれたから、この名前なんだって。
パパとママと一緒に暮らしていて、二人とも優しくしてくれるんだ。
でもね……。
どうしてだかわからないけど、私の家族はとても貧乏なんだよ。
だから私はいつもパンとか野菜くずを食べてるんだけど、それでも足りなくて困っちゃうときもあるんだよね。
そんなある日のことだよ。
私の家に変なおじいさんが来た。おじいちゃんのお友達らしいけど、なんか怖い雰囲気……。
私は怖くて家の中に隠れていたんだけど、いつの間にか寝ちゃってたみたいだね。
起きたら家の外ではお兄さんたちが倒れていて、おじいちゃんは居なくなっていたんだ。
それから数日経って、やっと帰ってきたと思ったら今度は黒い服の男の人が訪ねてきたよ。
どうやらあの人が悪い人だったらしくて、私は捕まっちゃうのかなって思ったんだけど、なんとおじいちゃんが助けてくれたんだ。
でもその後すぐに眠くなって……目が覚めた







