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名前の知らない鳥が
私の頭上を飛び去る
ふと周りを見ても
同じような鳥が飛んでいるだけだ
海岸沿いでは
今帰ってきたのか
漁船が近づいてくる
夕日が夢岳山に沈んでいく
島には白波が迫ってくる
ザザァン………サ~……
___汐風さん家の娘さんはっ!?
居ない!どこ行ったんだ、海月!
おいっ!あそこに溺れてる子がいるぞ!
どこの子だ?
_____海月っ!
あの時の音だけは
まだ、耳に残ってる
水の中で微かに聞こえる大人の叫び
喉に水が満ちていくあの感覚
ザザァン………サ~
……少し考え過ぎたみたいだ
夕日はもう夢岳山に飲まれていて
3分の1しか残っていなかった
でも、波の音はあの頃と変わることはない
いつまでも
あの苦しい音だ