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平行世界の館

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平行世界の館

4 - 第4話

♥

24

2024年12月21日

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真神 狼(マガミ ロウ)

このまま収穫無しじゃ何言われるか分からないし…

真神 狼(マガミ ロウ)

行くかぁ…

白兎 神(ハクト シン)

えぇー、

2人は重い腰を上げ、渋々 近場の部屋へ向かう

白兎 神(ハクト シン)

おい、お前開けろよ…

真神 狼(マガミ ロウ)

…いやだね、!

白兎 神(ハクト シン)

僕がさっき開けたんだからいいじゃん!!

白兎 神(ハクト シン)

お前開けてないだろ!

真神 狼(マガミ ロウ)

やだ!虫嫌い!

白兎 神(ハクト シン)

僕だって嫌だよ!

白兎 神(ハクト シン)

さっさと開けろ!!

真神 狼(マガミ ロウ)

わかったよ、!こんな時は…ジャンケンだ!

ギィー…

真神 狼(マガミ ロウ)

はぁ…次は居なかった…

白兎 神(ハクト シン)

…はぁ、なんなんだよ、このロシアンルーレット…

中は子供部屋の様で、

埃の被ったピンク色のベッドがあった。

ベッドの上には複数の人形と絵本、

勉強机には絵が置いてあった

白兎 神(ハクト シン)

…あ、これネットで見たことあるー!

真神 狼(マガミ ロウ)

…ん、?

白兎が持った絵には、目が沢山ある化け物を描いたイラストが

真神 狼(マガミ ロウ)

…あ!これだよ!

真神 狼(マガミ ロウ)

俺の言っていたやつ!!

白兎 神(ハクト シン)

…は、?

真神 狼(マガミ ロウ)

俺最初に言ってたじゃん!

真神 狼(マガミ ロウ)

目がたくさんのヘドロみたいな化け物がいたって、!

白兎 神(ハクト シン)

あー、言ってたような…言ってないような…

中を見終わり、部屋を出ようとした瞬間

ズズズズズズズズ…

白兎 神(ハクト シン)

…?なんの音だ、?

気味の悪い音が迫ってきてる

真神 狼(マガミ ロウ)

…ッ、!

真神 狼(マガミ ロウ)

白兎、!

白兎 神(ハクト シン)

は、?おい待てっ、!

グイッと腕を引っ張られる

部屋に戻され、クローゼットの中に 2人して入る

白兎 神(ハクト シン)

男2人でクローゼットの中にとか、悪趣味過ぎだろ!!

真神 狼(マガミ ロウ)

いいから黙れ!!

白兎 神(ハクト シン)

むぐっ!?

粉っぽいし、おまけに口を手で塞がれる

息苦しい

ズズズズ…

音はどんどん近づいてくる

ガチャッ…

白兎 神(ハクト シン)

…っ!?

クローゼットの隙間から見えてしまった

奴の姿

沢山の目がギョロギョロと 獲物を探している

そいつが動く度に、ぐちゃ、ぐちゃっと 気色悪い音が

絵に書いてあった奴とそっくりだ

あれから数時間

いや、そんなには経っていないと思う

でも、体感的にはそれほどの時間が過ぎた

白兎 神(ハクト シン)

ぷはっ、はぁ、は、

奴が遠くに行くと、真神は手を離した

やけに埃っぽく、ジメジメしていて最悪だ

真神 狼(マガミ ロウ)

…行ったな

真神 狼(マガミ ロウ)

俺の言った通りだろ?

汗をかいているようで、頬に汗がつたう

白兎 神(ハクト シン)

だからって口押さえるなって、!

そう言い、口を服で拭う

真神 狼(マガミ ロウ)

だってそうでもしないとお前大声出すだろ…

白兎 神(ハクト シン)

はぁ…お前がかわいい女の子なら良かったのに…

真神 狼(マガミ ロウ)

…変態かよ

「やばい、」

「まずいことになった、!」

男は一心不乱に廊下を走り抜ける

走る音がよく響く、

走る度に埃が舞い、呼吸が苦しい

「くそっ……どこ行ったんだよ…」

「はやく見つけないと、ここは危険だ…」

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