リク
それで話って?
お母さん(アオイ)
…実は、アオイが望んでいた
お母さん(アオイ)
ドナーやろうと思って
リク
な…なんでですか?
お母さん(アオイ)
リクくん
お母さん(アオイ)
許して?
お母さん(アオイ)
もう、3ヶ月も目を覚ましてないの
リク
だからって…
リク
そんなの
医者
アオイさんの肺も小腸も
医者
欲しがっている人がいるんです
リク
そんなの知りません!
リク
俺とアオイには関係ない
お母さん(アオイ)
確かにそうかもしれない
お母さん(アオイ)
だけどアオイの心臓が止まる前に誰かの役に立って欲しいじゃない?
リク
止まる前にって
リク
まだ止まるなんて決まってないですよ
医者
決まってないね
医者
だけどね、リクくん
医者
厳しいこと言うとアオイさんが目を覚ますこと
医者
それは奇跡に等しい。つまり、助かる事も決まってないんだよ
リク
俺にとって、アオイのいなくなった世界は何も価値がないんです
リク
ですから、お願いです
リク
お願いだから…やめてください
お母さん(アオイ)
……ッ
お母さん(アオイ)
ありがとう
お母さん(アオイ)
…ありがとう
アオイのお母さんは泣いていた
きっと今まで涙を流すのは我慢していたんだろう
お母さん(アオイ)
アオイをこんなに思ってくれて
お母さん(アオイ)
これを見て
リク
なんですかこれ?
お母さん(アオイ)
日記よ…
お母さん(アオイ)
これを見つけて考えが変わったの