いるまは暇潰しで出席した獣人オークションで見つけた。白髪の毛先に、紫色の髪。そして見るもの全てを敵と見なしているような黄色の目。そんないるまに、おれは一瞬で心奪われてしまった。
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みこと
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みこと
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それからオークションでいるまを落札して屋敷に連れ帰った。
当然警戒心MAXで、暫くは誰が近付いても威嚇するし、誰にも心を開こうとしなかった。耳を伏せて、尻尾も自分の体にしまい込んでいた。
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いるま
“いるま”という名はおれが付けたもの。名前の専門家にお願いして良い名前を占ってもらった。
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いるま
叫ぶようにそう言ったいるまはポロポロ涙を零していた。俺はぎゅ、といるまを抱き締める。
いるま
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いるまの頭を優しく撫でながらいるまが安心できるように声をかける。
いるま
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それからやっと心を開いてくれたいるまをお風呂にいれて、着替えさせて、ご飯も食べさせて、よく寝てもらった。
いるま
執事服に身を包んだいるまが恐る恐るといった感じでおれの服の裾を掴む。
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いるま
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数秒迷った後、いるまは口を開いた。
いるま
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いるま
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いるま
気持ちは嬉しいけど、本当にやることないんだよなぁ…。
一応おれの専属執事として雇ったけど、世話係のみことが専属執事みたいなもんだからな…。
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いるま
いるま
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いるま
そう言われ自分が本に埋もれていることに気づく。…あ、書斎で調べ物しようとしてそのまま寝ちゃったのか…。
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いるま
あー、可愛い。ツンデレのお手本みたいな反応しちゃってさ〜?尻尾で感情わかっちゃうんだから隠しても無駄なのに。
いるま
LAN
いるま
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