じゃぱぱとの放課後の予定を 半ば無理矢理に作り出した後 ようやくその日の授業を終え 放課後となった。
そして生徒達がぞろぞろと 校門を出ていく中いつもは皆と早々に 帰っていくはずの じゃぱぱだけは少しぎこちない様子で 教室に残っていた。
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
顔に嬉しさを滲ませながら緊張した顔持ちなじゃぱぱに思わず愛しさが湧く。
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
柄にもなく緊張しているのは… そして楽しみに思っているのは じゃぱぱだけでは無い。 じゃぱぱと2人でどこかへ行くのは 何気に初めて。
好きな奴と出かけるなんて 誰だって嬉しいだろ。
そう内心浮かれながらも じゃぱぱは何したいんだろうな〜 なんて思ってたのに。
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
行きたい所があると言っていた じゃぱぱに着いて行った結果 到着したのは図書館。
思わずえ、と聞き返してしまった声が 静かなこの空間に響いた。
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
普通来るか? 1日練ったプランとしてこの図書館に。 勉強しろってことかよ?
本当今までどんなデートを してきたんだよと思いかけたが ここで不意に思い出した。
別に…今日のこれは 別にデートじゃないから。 …まあ普通に付き合ってもないんだからデートな訳無いのだが。
正直じゃぱぱとどこかへ出かけるという 事実に勝手にもう1つの意味を付け足して考えてしまっていた所があった。
……まあそうだよな 俺が勝手に浮かれてただけか…笑
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
だって俺以外はお前の恋人に ならなくて良いし、なんて笑
恋人が出来ないと困ると慌てだした じゃぱぱに対してこんな変な独占欲を 働かせてはいけないとは分かっていても じゃぱぱ相手だとどうしても回り回って 結局同じ所へと辿り着いてしまう。
……けどさ。
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
これは可愛い。可愛いがすぎるな。
じゃぱぱがボソッと呟いた 聞こえていないと思っているであろう言葉は残念ながらいや嬉しながら? しっかりと耳に入ってきた。
だってこんなん、 普通に期待しちゃうじゃん。
いやまあ''一意見''なのは 分かってるけども。
俺は何とか暴走しかける思考を落ち着かせながら次の目的地を提案した。
ゆあん
じゃぱぱ
電車に乗り地元から 離れ着いたのはお台場。
ここは海もあって景色が良いし 様々な物も売っているから良いかなって 軽い気持ちで選んだ場所だ。 前にボソッとじゃぱぱが行きたいと 呟いていた場所でもある。 やっぱり原宿とかはじゃぱぱも 行き慣れてると思うから。
じゃぱぱがまだ来たことないであろう 新しい地を選んだ訳だ。
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
謎に慌てているじゃぱぱを 置いて人の集まる人気スポットへと 足を進めた。
じゃぱぱ
ゆあん
こっちへ行ったりあっちへ行ったり 親と遊びに来た子どものように 歩き回っているじゃぱぱ。
今はそんないつも以上に楽しそうに はしゃいでいるじゃぱぱを微笑ましく 思いながらも一緒に食べ歩きしながら お台場を楽しんでいたところだった。
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱは買ったものを そのまま俺の口まで運んできた。 別になんてことないことだけど 貰ったあとの食べている時間の 沈黙が無性にもどかしく感じた。
こういうちょっとした事で 胸が高鳴るのやめて欲しいんだよな…。 恋愛未経験じゃないんだからさ。
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
そう流れるように決まった次の予定。
そしてその予定を果たすべく 次に向かったのはアクセサリー専門 のブランド店だ。 ……誰かにプレゼントすんの 久しぶりだな…。
俺が選ぶことになった上ゆあん先生は センス良いからと悪意のない プレッシャーをかけられてしまっている為に店を前にして妙に緊張する。
…喜んでくれたらいいな。
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
店を出て付近の飲食店で待機していた じゃぱぱの元へと向かった。 全然一緒に来てもらって構わなかったが 「開けるまでのお楽しみにしとく」 と嬉しそうにしていたじゃぱぱを見て そのまま置いてきた。 あいつサプライズとか好きだもんな笑
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱは箱から開けたプレゼントに 目を輝かせながらしばらく眺めた後に そのまま指にはめていた。
そう俺があげたのは''指輪''だ。 じゃぱぱはよくつけてる イメージあったし 多くあっても困らないであろうという 予想から指輪を選んだ。
……あペアリングとかじゃないからな? 流石にそんな気早くないから俺。
普通にオシャレで付けるようなやつ。 沢山あった指輪の中から1番じゃぱぱ に似合うであろうものを選んで 買ってきた。
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
指輪のついた手を高く掲げ わぁとにこにこ嬉しそうにしている じゃぱぱ。 そして大事にするそう目を細めながら 呟いた時のじゃぱぱの表情が 柔らかくてこちらまで ドキッとしてしまった。
ゆあん
じゃぱぱ
高鳴っていた胸を誤魔化すように 声を出してそのまま店を後にした。
ゆあん
クラスメイト
ゆあん
次に行く場所を相談しようとじゃぱぱに 話しかけようとしたところで急に遠く から自分の名を呼ぶ声が聞こえる。 そちらの方に視線を移すと丁度自分が 担任を受け持っているクラスである 3組の生徒2人がこちらに 駆け寄っているのが見えた。
更にその2人というのは今や 学校内でも広く知れ渡っている男女組。 こちらを見つけた時にも2人は 手を繋いでいてその様子は とても仲睦まじいように思えた。
まあいわゆる、カップルだ。
クラスメイト
クラスメイト
じゃぱぱ
クラスメイト
クラスメイト
じゃぱぱ
彼女は周りをきょろきょろと見渡し他に 遊びに来ている生徒を探している様子。 だが実際誰も連れてきていないから 見つかるわけもない。
…まあ当然の様に目の前の2人も 俺とじゃぱぱがまさか2人だけで来ているとは思っていないようだった。
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
だから咄嗟に、誤魔化した。
よく考えれば生徒と先生が放課後2人で 遊びに行くことなんて普通は無い。 まあ人数関係なく出かけること 自体そうそうないのだが。
俺とじゃぱぱが男同士というのが幸い ''そういう意味で''怪しまれなかった 理由であってもし仮に俺がじゃぱぱ ではなく誰かしらの女子生徒と来ていた となれば間違いなく大きな問題と なっていただろう。
今回はたまたま今目の前にいる生徒に 怪しまれずに済んだだけ。
…そして俺はそれをラッキー だったと思う一方同時に大きく現実を 見せられたように感じた。
……なぜなら俺はじゃぱぱのことを 「男」だったから「生徒」だったから 好きになったんじゃない。 縁龍じゃぱぱという人間に縁龍じゃぱぱ という存在に惹かれたからだ。
だからもし ……まあそんな事は無いんだけど じゃぱぱの性別が女だったとして。 もし俺がそのじゃぱぱを好きに なっていたとして。 こうして出掛けていたとして。
そしてもしそれが''今''だったとしたの なら果たしてどうなっていただろうか。
クラスメイト
クラスメイト
ゆあん
きっと今のような言葉とは全く違う 返答が返ってきていただろう。 俺の関係を問いつめるような言葉が。
そしてまず「生徒」と一緒に来ている 時点で普通でないという事実は 変わらない。 相手が男だろうが女であろうが本来 「世間的に見た時に前向きではない恋」 ということに変わりは無いのだ。
ゆあん
今目の前にいるのは ''男女''で学生同士のお似合いな2人。
対して俺とじゃぱぱ男同士で 生徒と先生。 そんな問題だらけのこの恋に対する 現実を今2人に見せつけられたような 気がした。
だから、誤魔化した。 …………否、咄嗟に口から出たというのが正しいだろう。
クラスメイト
クラスメイト
そしてこちら側の事情を 特に疑うことも無くカップルである2人はこの場を去っていった。
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
''やましい''事。
俺らがもし恋人関係になっていたとしたらそれは''やましい''になるのだろうか。 「やましい」というのは 後ろめたいという意味。
…まあだからきっと公言できるようなものでない''これ''はそうなるんだろうな。
そう1人どんどんと闇に飲まれていきそうになっていた所を遮るようにじゃぱぱが会話に引き戻してくれた。
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱはそう言いながら 俺の腕を引っ張って行った。
観覧車。
いや、まさか乗るとは思わないじゃん? それもじゃぱぱと。
そのままの流れで連れて来られて 乗り込んだがこれ…大丈夫か? だってこんなんカップルが やることだろ。
そんなカップルムーブをじゃぱぱと やっているという事実に少し緊張しつつも先程の出来事があったせいかその事を 素直に喜べていない。
これはセーフなのかなとか 1周するまでずっと2人きりだとか。
嬉しさと不安が入り交じっている 状況だ。
そしてそんな風に考え込んでしまって 景色を見ることを忘れていた俺は それに気付いたじゃぱぱによって 引き戻された。
じゃぱぱ
ゆあん
観覧車はまだ昇り始めたばかり。 だがじゃぱぱの声に反応し 窓に視線を移すと。
ゆあん
初めて見る景色。
辺りは既に暗くなり初めており 至る所にある街頭や街を彩るライトアップによって照らされるその景色に思わず 感嘆の声を漏らしていた。
先程まで考えていたことを 払拭してくれるようなそんな景色。 上から見たらもっと凄いんだろうな…。
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
綺麗すぎる景色に見蕩れていた所で突然 じゃぱぱからのストップがかかった。 目をぎゅっと瞑り下を向きながらこっちに訴えてきているじゃぱぱ。 その可愛らしい姿は景色なんかよりも ずっと目に焼き付けたいと 思う様なものだった。
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
俺は席を立って正面にいるじゃぱぱへと 向かいその隣に腰掛けた。 先程までは向かい合わせだったけど 今は隣同士。 この狭い乗り物の中お互いの肩が 掠め合うような距離感になる。
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
慌てるじゃぱぱが可愛くて少し 意地悪してみるとじゃぱぱは半ば やけくそになりながら勢いよく顔を上げ 目を開けた。
そして同時に椅子に置かれていた 俺の手を握りながら。
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
何とかそう言って誤魔化してみる。 だってじゃないと、やばい。
このじゃぱぱに強く握られた手から 伝わる熱と直に伝わる程にどくどくと 脈を打っている心臓に気付かれて しまうから。
ゆあん
じゃぱぱ
流石にこれ以上は気付かれてしまう と思って指摘するとじゃぱぱは そのまま握っていた手を元に戻して また目を瞑ってしまった。
……こいつ手を握っとかないと 目開けられないのか。
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
乗り物は丁度真上を通過したあたり。
そしてここから観覧車が1周するまで 再び手が解かれることはなく 俺は心を落ち着かせるのに必死で 結局景色を充分に見損なったのだった。
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
観覧車を降り地上へと戻ってきた。 改めて掘り返されると何だか恥ずかしく なり目線をずらしながら軽く反応した。 心地よい夜風に煽られ心臓はやっと 正常に動き出した頃合いだ。
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
気付かれていた。
じゃぱぱが言っているのは多分あの2人と鉢合わせて以来の時の事だろう。 観覧車だってじゃぱぱに言われなければ きっとまともに景色を楽しことすら 出来なかった。
やっぱ周りをよく見てるんだな じゃぱぱって。
いやもしそうならじゃぱぱが高所恐怖症 でありながら観覧車に乗ろうと 提案したのだって。
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
きっと俺を元気づける為 とかなんだろうな。
こうしてとても充実した 今日の1日を終えた。 ……まあ色々考える所もあったけど。
取り敢えずは気にしないことが大切。 どちらにしろより一層じゃぱぱへの気持ちか増してしまったわけだし。 これを抑えろと言われるのは 中々厳しいことだ。
その日はじゃぱぱを家まで送り届けた後 家へと戻りそのままソファに 寝っ転がって眠りについてしまった。
今日1日の事を考えながら寝てしまった ことでじゃぱぱが夢にまで出てきたのは ここだけの話。
コメント
17件
♡1000まで押してやりました.ᐟ.ᐟ ずっと楽しみにしてました、! 次も頑張ってください🔥
ひええお待ちしておりましたっ…!
待ってました!!!!やっぱり最高ですね👍💕︎