彼女がいるのに
告白
されたって
どうしようもないだろ
菜々花
孝太郎先輩…
孝太郎
どうした?
孝太郎
掃除だろ?
菜々花
先輩っ!
菜々花
好き、なんです先輩が…
孝太郎
そう………
菜々花
そう、って先輩…
菜々花
そうですよね
彼女いますよね…
彼女いますよね…
孝太郎
いねーけど?
菜々花
だったら…
孝太郎
俺は彼女いねーけど
孝太郎
君と付き合う気は無い
カタン
孝太郎
ったく……
菜々花
え……
孝太郎
夏也聞いてんだろ?
菜々花
夏也、先輩?
孝太郎
悪いな…今帰る
俺は目を疑った
そこには
夏也と俺の彼女の
穂波がいた
孝太郎
ほ、なみ………
穂波
………なつ、やくん
穂波
今日は、帰るね……
穂波は泣いていた
今までに
見た事のないくらいの
涙を流していた
夏也
穂波さん、!!
孝太郎
穂波っ…!
俺は穂波を追いかけようとした
夏也
待てよ孝太郎………
後ろから聞こえた夏也の声は
低くて驚いた
夏也
ふざけんなよお前…
ガッ
孝太郎
痛ッ………
初めて親友に殴られた
孝太郎
何すんだ夏………
夏也
今のは本音か?
夏也
だとしたら
俺はお前を軽蔑する。
俺はお前を軽蔑する。
後輩からの告白を断る為に
言った一言が
恋人も親友までも
失う事になるなんて
思ってもいなかった







