私は今、外に居る。
今日は、流星群が綺麗だと言うから、見てみたくて。
秘密で、抜け出した。
どうせ、誰も私の事を第一に考えてる訳じゃ無いんだから。
そう、自分に言い聞かせた。
俺。本当は…
ミコト
俺はミコトじゃない。
ミコト
おれはピース。
ミコト
俺は、…
???
おはようミコト
ミコト
ゲボヅ…
???
大丈夫!?ちょ、姉さん!
ミコト
ゲボヅ
???
熱でちゃったの?
???
うん、どうしよ、どうしよ!!
???
あ、そうだ
そういうと、姉は蜜柑を懐から取り出し、悪戯っ子のように笑った。
???
栄養に良いんだよ
ミコト
ゲボヅ、…いいの… ?
ミコトは弱々しく聞くと、姉は「当たり前だよ」と、蜜柑を差し出す。
この家は、貧乏だった。本当にこのような食事すらも珍しく、有難いものだった。
それをわざわざ、ミコトの為にとっておいてくれたのが、何よりも嬉しかった。
ミコト
…おいしい
???
でしょ!
???
よくなるといいねミコト
この三人の子供が微笑んでいられるのも束の間。
母親が、何の前触れもなく部屋に入ってきたのだ。
その視線は、明らかに蜜柑に向けられていた。
???
お、おかあさん
???
おはよー…
母親
なんで蜜柑を持ってるのよ
???
…そ、それは…!
母親
子供が持ってて良いものじゃありません!
そういうと、母親はミコトの手から蜜柑を奪い取り、悪魔の様にゲラゲラと笑った。
???
…ごめんねみこちゃん…
ミコト
ううん、少しだけ食べたから、元気出てきたよ
???
そ、そう?
???
ごめんね、僕は何も持ってないよ…
二人は俯くと、ミコトは励ますように微笑んだ
ミコト
大丈夫!もう元気!
???
みこちゃん…
???
ミコト…
???
みこちゃん…一つだけ、約束してほしい事があるの
ミコト
なぁに?
???
…あのね、____·__
続く…







