そして時は流れ、織田の甥が太宰の家へとやってくる日となった。
この日は休日であったため、朝早くから、
太宰は妙にそわそわして柄にもなく落ち着きがなかった。
そして、
ピーンポーン
という単調的な音が鳴り響いた。
織田作之助
インターホンから聞こえる織田の声に応えるように
太宰治
と玄関の方へと向かった。
扉を開けると、そこには織田と、織田の言っていた通り白い子供が荷物をかかえて立っていた。
太宰治
太宰は妙に緊張して、ドギマギとしてしまう。
白い子供は太宰をじっと見上げ、ふと、
中島敦
と呟いた。
え? と疑問に思う隙なく、白い子供は
中島敦
と口に手を当て、眉を八の字にする。
太宰治
ううん、と咳払いを一つした太宰は息を大きく吸って、
太宰治
中島敦
太宰治
中島敦
中島敦
中島敦
子供らしくない態度に太宰は眉をひそめて織田を見るが、
織田は自信ありげな顔で爽やかな笑顔で笑った。
そうじゃないと大きな声で叫んでしまいたかった。
中島敦
織田も帰り、敦のために荷解きでもしようと居間まで招いた時、
敦は恭しく太宰たずねた。
太宰は目を丸くして、
太宰治
と言うと、敦は小首を傾げて、
中島敦
中島敦
と、まるで家政婦のようなことを言い出した。
太宰治
太宰治
太宰治
太宰の言葉に敦はさらに首を傾げる。
中島敦
太宰の頭に強い衝撃が走る。
太宰治
中島敦
太宰治
つい叫んでしまった。
敦がしょんぼりと肩を落としたのがわかった。
太宰治
中島敦
胸が痛む。
にこやかに笑う敦を見て、太宰はショックやら申し訳ないやら不思議やら、複雑な感情にもまれていた。
太宰治
太宰のこの言葉に敦は目を輝かせた。
太宰はなんとも言えない気持ちで喜ぶ敦の背中を見ていた。
コメント
13件
なんか間違えてコメント消しちゃいました…!!! 改めて感想言わせてもらいますけど最高です!!!!!! もう今絶賛風邪の最中で苦しいんですけど羊右様の作品見て落ち着きました!!なんかどうしても結構"アレ"な作品ばっか読んでるからどうしても敦くんの両親が悪いイメージにしか行かない…( ; ; ) 敦くんの親になりたい人生だった…。 と言うか姉になりたい……!!!
ああああ泣続き待ってます🫶