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“あなたは本当に聞き分けの良い子ね。”
“あなたのお姉さんとはまったく違う。”
イヴァン・ブラギンスキ
学校近くにある通学路で停めるように、言葉をかける。
モロゾフ
モロゾフ
イヴァン・ブラギンスキ
モロゾフ
イヴァン・ブラギンスキ
いらだった様子で、思わず足を組んで座席に深くもたれこむ。
すると、姉さんに背中をビシッとたたかれた。
イヴァン・ブラギンスキ
アーニャ・ブラギンスカヤ
イヴァン・ブラギンスキ
アーニャ・ブラギンスカヤ
しんみりとした僕たちとは裏腹に、学校までの道のりはすいすいと行けてしまった。
車の送迎のおかげか、今日はいつもにも増して早めに着いてしまった。
かといって、教室でやることは見出せず、僕はぼんやりと窓の外でも眺めていることにした。
本田菊
ふと、そんな可愛らしい声が後ろから聞こえてきた。
本田菊
きっと彼はとびきり可愛い笑顔で、僕に話しかけているのだろう。
普段の僕ならば、「君に会いたくて」だなんてキザなことを言ったかもしれない。
だけど、今はそんなことを言えない。
言ってしまったら、もう二度と離れられない気がする。
イヴァン・ブラギンスキ
本田菊
彼は不思議そうに、席に座る音がした。
パサ、パサ、と教科書を置く音がして、無性に胸が苦しくなる。
本田菊
イヴァン・ブラギンスキ
本田菊
心臓がぴくりと動く。
本田菊
本田菊
イヴァン・ブラギンスキ
そんなわけない。
本当は今すぐにでもここで抱きついて、菊くんと一緒の時間を過ごしたい。
恋人として、愛する人として、共にいたい。
学校なんて逃げ出して、二人で誰も知らない街へ行きたい。
家のことも忘れて、二人きりになりたい。
本田菊
アルフレッド・F・ジョーンズ
アーサー・カークランド
廊下から騒がしくそんな声が聞こえて、菊くんの意識はそちらへ向く。
マシュー・ウィリアムズ
アルフレッドくんの従兄弟の声も聞こえてきた。
今日は珍しく学校に来ているみたいだ。
アルフレッド・F・ジョーンズ
アルフレッド・F・ジョーンズ
アルフレッド・F・ジョーンズ
アーサー・カークランド
続いてアーサーくんが入ってくる。
本田菊
本田菊
マシュー・ウィリアムズ
本田菊
マシューくんの声が嬉しそうにはねているのがわかる。
菊くんには、マシューくんやアルフレッドくんみたいな素直で明るい人と一緒にいれたら幸せだろう。
……僕なんかより。
そう思った途端、涙が溢れそうになって机に突っ伏した。
本田菊
心配して駆け寄ってくれる菊くんの声が聞こえて、さらに目頭が熱くなっていく。
ああ、Господь(神様)!
どうして、僕にこんなにも苦しい試練をお与えになるのでしょう。
僕が何をしたというのでしょう?
……だけれど、打ち切らないと
この心に終止符を打たなくては、
親のため、姉のため、周りのため、
僕は僕を打ち切らなくてはならない。
イヴァン・ブラギンスキ
イヴァン・ブラギンスキ
イヴァン・ブラギンスキ
本田菊
アーサー・カークランド