話しは、少し戻り、 “月見くじ“の3回目を引く前の夜
夏帆
お兄ちゃん。明日、清香の付き添いで
神社に行ってくる。
神社に行ってくる。
秋
駄目だ。お前はもうこれ以上、
あの神社に関わるな。
あの神社に関わるな。
夏帆
なんで?清香ひとりだと心配なの。
秋
いいから。行くな。
お前はまだあのくじを
引いてないんだ。
お前はまだあのくじを
引いてないんだ。
夏帆
なんでどうして?
いったいお兄ちゃんは
何を知ってるの?
いったいお兄ちゃんは
何を知ってるの?
秋
……………。
夏帆
やっぱり…言わないんだ…
秋
以前、お前が初めてあの神社に
行った日の夜…
黒い影ががついてるって言ったの
覚えてるか?
行った日の夜…
黒い影ががついてるって言ったの
覚えてるか?
夏帆
うん…
秋
あそこは…行けば行くほど
黒い影が大きく濃くなって
最後あの影に包まれると…
黒い影が大きく濃くなって
最後あの影に包まれると…
夏帆
包まれるとどうなるの?
秋
駄目と頭でいくら理解しても
“月見くじ“を引いてしまうんだ。
“月見くじ“を引いてしまうんだ。
夏帆
なに…それ?
秋
わかったろ?
だからもう…
だからもう…
夏帆は、少し迷いを見せるも直ぐに
夏帆
それでも行く。
秋
なんで?
夏帆
清香をこのままにしておけない。
夏帆のその目には強い意志が感じられた。
秋
その顔は止めても行く
んだろうな。
んだろうな。
秋
じゃぁ…少し頼まれてくれ?
夏帆
なに?
秋
あの神社の“厄払いのお守り“を
買ってきてくれ。
買ってきてくれ。
夏帆
わかった。
秋
ただし、清香ちゃんの前ではなく
一人になった時にだ。
一人になった時にだ。
夏帆
どうして?
秋
いいから。
あと絶対に引くんじゃないぞ。
あと絶対に引くんじゃないぞ。
そして、時は戻り、くじを引いた夜。
夏帆
ねぇ “月見くじ“ってなに?
知ってるんでしょう?
知ってるんでしょう?
秋
あぁ。知ってる。
あれは…俺の彼女
唯の命を奪ったからな。
あれは…俺の彼女
唯の命を奪ったからな。
夏帆
唯さんって
別れたんじゃないの?
命を奪った。ってなに?
別れたんじゃないの?
命を奪った。ってなに?
すると、秋は思い出すかのように 話し始めた。
秋
唯も“月見くじ“をしていた。
最初は、夏帆と同じで
付き添いだった。
最初は、夏帆と同じで
付き添いだった。
秋
でも、ある日、駄目と知りつつ
引いてしまったんだ。
その日の晩、泣きながら
唯から電話がきた。
引いてしまったんだ。
その日の晩、泣きながら
唯から電話がきた。
夏帆
それが“黒い影“が原因。
秋
恐らくな…
秋
5回までは唯も行っていたが
最後の1回が、事情で
どうしても行けなかった。
最後の1回が、事情で
どうしても行けなかった。
秋
そして…ある日
俺の前で車にひかれて死んだ。
ただ、言葉では“いや…やめて“
って言った。
俺の前で車にひかれて死んだ。
ただ、言葉では“いや…やめて“
って言った。
秋
体が勝手に車の方に行ったように
俺にも確かにそう見えた。
俺にも確かにそう見えた。
夏帆
それが“災い“
秋
わからない。
一方で清香は夢の中で…
???
ソンナニ暴れナイで。
目がクリネケナイ…
目がクリネケナイ…
???
足モキレない…アバレルナ…
清香
いや やめて。助けて…
???
ダイジョウブ…これは…ユメ
コワイだけ…タノシイネ…
コワイだけ…タノシイネ…
清香
助けて…たすけて…
夏帆…かほぉぉぉ
夏帆…かほぉぉぉ
力いっぱい助けを求めて 夏帆の名前を呼んだ。 すると… 暗闇の一部分が光女の人が…
???
ドウシテ…お前ガココニ…
???
お前ハ死んだ…シンダンダ
???
そうだね。私は死んだ。
だから、来られた。
だから、来られた。
???
ナニをイッテイル?
???
ここはどこ?
夢の中だよね?もう分かるよね。
夢の中はあの世でも
この世でもない…もうわかる?
夢の中だよね?もう分かるよね。
夢の中はあの世でも
この世でもない…もうわかる?
???
シカタナイ…また…アソボウネ。
そう言うと“影達”は消えていった。
???
大丈夫?清香ちゃん。
清香
なんで…私の名前…
???
忘れたかな?
夏帆ちゃんのお兄さんの
彼女 唯だよ。
夏帆ちゃんのお兄さんの
彼女 唯だよ。
その名前で清香も思い出した。
清香
えっ!でも…
さっき…死んだって。
さっき…死んだって。
唯
うん。そうだね。
”月見くじ”の”災い”でね。
あの影が居たってことは
くじを引いたんだね。
”月見くじ”の”災い”でね。
あの影が居たってことは
くじを引いたんだね。
清香
はい…
”月見くじ”って死ぬんですか?
”月見くじ”って死ぬんですか?
唯
大丈夫。今何回目なのかな?
清香
3回です。
唯
じゃぁ、あと3回は必ず
引けば、まず死なないから。
引けば、まず死なないから。
そう言うと唯の姿が薄くなり始めた。
唯
もう。時間だ。
清香
えっ!
唯
大丈夫だよ。あなたの夢の中で
私を強く呼べばまた会える。
その時にまた話そ。私なら
”苦しみをキョウユウできる”
私を強く呼べばまた会える。
その時にまた話そ。私なら
”苦しみをキョウユウできる”
そう言い残し、消えていった。
翌朝 学校にて。
清香
夏帆 キョウユウ人
唯さんだった。
秋お兄さんの彼女の
唯さんだった。
秋お兄さんの彼女の
夏帆
えっ…どうゆうこと?
清香
昨日、”月見くじ”通り
夢に魘されて助けて
くれたのが唯さんだった。
夢に魘されて助けて
くれたのが唯さんだった。
清香
唯さん”月見くじ”の”災い”で
亡くなったって。
亡くなったって。
秋と夏帆が話した内容とつながった。
”ソノおかげデ昨日ハスコシしか アソベナカッタネ。”
”あの声”がまた…ただその声を聞いたのは 清香ともうひとり…
”キミもキコエテル…キコエテルヨネ”
すると、今度は、 清香と夏帆の前に…それは現れた。
”シカモ ミエテル。いいねェ コレカラハもっとタノシメソウダネ。”
清香
ねぇ 夏帆もしかして…
影 見えてる?
影 見えてる?
夏帆
うん…
声もね…
声もね…
清香
どうして…なんで?
”ナンデタロウネ?…中身がナンダロウネ ユメのナカで…又アオウネ…”フフフフ
そう言い残し…影は消えた。
”黒い影”が言い残した。 アレとは…そしてアレにはなにが 入っているの? そして”いっぱいタノシメソウダネ”とは… ”キョウユウ人”登場により いったいどう発展するのか。 秋の知ってる事が ストーリーが進むに連れ…少しずつ…







