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主
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りんご
914
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154
#狂気
金華にょこ
862
Lex
Lexが抑揚のない声で告げると同時に、重々しい音を立てて、遊園地の奥へと続くゲートがゆっくりと開き始めた。
その向こうに見えるのは、うねるように張り巡らされた巨大なサーキット。色とりどりのゴーカートが不気味にライトを明滅させて並んでいる。
Norm
エントランスのアーチの上で、Normは案内人らしく大げさに両手を広げてステップを踏んだ。
Norm
Blaze
Blazeはカプセルに奪われた右手の感触を忌々しげに睨みつけながら、眉間のシワを深くした。
Lex
Lexが手帳をめくりながら淡々と説明する。
Lex
Norm
Normが無邪気に笑う。 その手に握られているカプセルが次の獲物を待つように冷たく光った。
ガシャッ
頭上の電光掲示板が音を立てて点灯し、そこに2人組のペアの名前が弾き出される。
【 ペアA:Blaze & Isaac 】 【 ペアB:Fake & Lux 】
Blaze
Blazeが露骨に嫌そうな顔をし、 白衣のコートを着たIsaacを睨む。
Isaac
Isaacは眼鏡の位置を直しながら、ため息混じりに冷たく言い返した。
一方、もう一つのペアに指定されたLuxは、不安そうに大きなカバンをぎゅっと抱きしめていた。
Lux
そんな彼の前に、紫色のタキシードを翻して、ひらりとFakeが躍り出る。
彼は指先でトランプのカードを滑らせながら、極上の、しかし酷く胡散臭い笑顔を浮かべる。
Fake
Fake
その言葉に、ルクスのオレンジ色の瞳がぱっと輝いた。
Lux
ルクスは物怖じせず、フェイクの手をギュッと握りしめた。
Fake
フェイクは笑顔を貼り付け、少年の頭を軽く撫でた。
だが、手袋越しに伝わるその真っ直ぐな信頼に、彼の胸の奥で小さな、しかし不快感が走り始めていた。
Fake
ゴーカートが爆音を上げて急発進する。
ルクスのナビゲーションは完璧だった。一度マップを見ただけの複雑なコースをすべて記憶しており、的確にフェイクのハンドル捌きをリードしていく。
Lux
風を切りながら、ルクスは弾んだ声で笑う。その無邪気でフレンドリーな姿が、フェイクの脳裏に、ずっと奥底に閉じ込めていた忌まわしい記憶を呼び覚ます。
かつて――自分もあんな風に、誰かを信じて笑っていた。
健気に見習いマジシャンとして、周りの大人たちのために一生懸命カードを仕込んでいた。
だが、その結果はどうだ?
巨額の負債を抱えた師匠たちは、自分を身代わりにし、夜逃げ同然で消え去った。
人は裏切る。
綺麗で純粋なものほど、泥を塗られて終わるのだ。
Fake
Lux
Fakeが不敵に微笑み、ダッシュボードの裏に隠された、もう一つのレバーに手をかける。
ガシャ
不快な金属音が響き、Lux側の座席から伸びた安全ベルトが、彼の身体をシートへと強固に固定する。
Lux
Fake
Fakeは躊躇なく助手席のパージボタンを押し込んだ。
カートの左側が切り離され、Luxを乗せたまま、コース上に仕掛けられた重量トラップの真下へと滑り込んでいく。
Lux
先程の笑顔からは想定出来ないような、 様々な感情が混ざり合った顔をしているLux。
ただ、まだそれでもFakeを疑いきれないLuxの瞳。その光が、Fakeの心を激しく揺さぶる。
Fakeは目の力が抜け、1度深呼吸した。
そして、一人乗りの軽さになったゴーカートのアクセルを床まで踏み込み、ゴールへと向かって突き進んだ。
第2話:ゴーカートの旅
第3話:♡10 で公開予定
コメント
1件
Fakeの裏切りにマジで鳥肌立った〜😭💦 あの「マジックには必ずタネがある」って台詞からの展開、エモすぎて震えたよ…! でもLuxくんの純粋な瞳がまだFakeを疑わないの、切なすぎる…。2人の関係性どうなるの?!続きが気になって仕方ない!! にょーんさん、この絶妙な性格描写と緊張感、めっちゃ好きです🌸✨