話があるって言ってもふっかは俺に背中を向けたまま。
俺は向かい合って話したいけど、ふっかはそうはいかないみたい。
照
俺、〇〇と別れた。
深澤
...は?
声がした後 時間差でふっかがこっちを見た。
照
別れた、〇〇と。
深澤
あ、あぁ、聞こえてる、けど...。
俺は大好きなつもりだったけど
〇〇からは「照くんは私の事好きじゃないよね」って。
驚いた、俺は好きだったから。
ふっかに話した俺のタイプとは違ったけど、惹かれたんだよ。
...そうか。
〇〇とは恋人より友達って感じだったかも。
友達としての大好きだったのかも。
あぁ、そうか。
ごめんね、〇〇。
深澤
...で、お前を慰めればいいの?
照
違うよ、笑
照
俺、今思った。
照
本気で〇〇の事好きじゃなかった。
深澤
はぁ?お前最低かよ、笑
照
...そうかも、笑
照
でも、なんで気になったかがわかった。
深澤
んー、惚れ気話なら他にあたれよ...?
照
違う、違うよふっか。
深澤
...何、
照
多分、ふっかに似てたから。
深澤
俺、に?
照
色白でさ、面白くて笑顔が可愛くて...優しくて気遣いができて。
照
運動できて、意外と真面目で虫は無理だけどホラーはイケたり。
照
ふっかといて、楽しかったから、〇〇といても楽しかった。
照
でも、今思うとふっかと〇〇じゃなんか違うんだよ。
話したいことが終わってふっかの顔を見れば、目を見開いて綺麗に涙を流していた。
照
っ泣くなよ、笑
深澤
ばか、本当にばか...。
照
...今はよく分からん。
照
でも、だいたいは分かってるから。
照
うん、はっきり分かるまで待ってて?
深澤
...待ってやるよ。
照
うん、覚悟はしてて。
そう、付き合った時も思ってたふっかと似てるなって。
俺はふっかに似てたから好きになったんだよ。
〇〇に気付かされた。
俺が大切にすべき人はすぐ近くにいたんだって。
落ち着いたら、また迎えに来るよふっか。
照
明日、仕事は?
深澤
ある、けど...。
照
じゃあ、その後また話そ。
深澤
ん、
照
ふっかん家で。
深澤
...片さなくちゃじゃん、
照
いーよ、別に。笑