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勇者 ガザニア・エビネ
アマリリスさんの刀捌きは上手だったということで、魔王様にも期待が膨らむ
アマリリスさんは刀、魔王様は大剣、戦い方にも違いがありそうだ
勇者 ガザニア・エビネ
しばらく二人の戦い方について考えていると、遠い木々から音がした
先ほどよりも音が大きいため、慌てて見ると魔物のスポーンエッグが2つ孵化していた
魔物は10体ほど孵化していて、アマリリスさんの時よりも多い
アイリス・アマリリス
アマリリスさんも少し冷や汗をかいている
魔王 カタバミ・カトレア
魔王様がいつもよりもドスの効いた低い声を放つ
魔王様は、魔物の方向へ走ることなく、大剣を地面に突き刺す
その瞬間、地面の中から大量の煙が噴き出て、木々の周りを取り囲む
煙は、白ではなく透き通った透明で、月の光に当たると紫色にも見える
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
煙が木々を取り囲むと、木々が炭化したようにボロボロに崩れていく
崩れていく木々を、魔王様は真剣な表情で見ている
しばらく静かな時間が流れ、魔王様が口を開いた
魔王 カタバミ・カトレア
魔王 カタバミ・カトレア
…この言い方、聞いたことがある
私がずっと…ずっと小さい頃
"魔王退治S勇者パーティ"と言う組合が立ち上げられていた
その時…聞いた
"周辺邪気物排除 ただいま先頭体制に入る"
今では顔も覚えていない…でも、私はそれを見て勇者パーティになる夢を持った
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
アイリス・アマリリス
アイリス・アマリリス
アマリリスさんの声に体を震わせ、周りを見渡すと
恐ろしいほど早い"何か"が私の方めがけて飛んできていた
恐ろしさのあまり、動けないでいる自分に
アマリリスさんが私を引っ張ろうとこちらに向かってきた時
目の前に大きな影が被さった
魔王 カタバミ・カトレア
目の前には魔王様
慌てて魔王様の様子を確認すると
翼部分に何かが刺さっているように見える
勇者 ガザニア・エビネ
魔王 カタバミ・カトレア
魔王様が翼を確認し、突き放すように帰ろうとする
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
アイリス・アマリリス
魔王 カタバミ・カトレア
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
魔王様の翼の傷は思ったよりも深く、出血が多いため包帯が巻けない
手こずっているとまた魔王様に謝られるかもしれない
その時、部屋の扉が勢いよく開かれた
アイリス・アマリリス
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
よく見ると頬や腕は土だらけで擦り傷や傷が深いものまである
魔王様をこの部屋まで運んでくれたのはアマリリスさんだったため、その時に怪我したのだろう
アイリス・アマリリス
勇者 ガザニア・エビネ
アイリス・アマリリス
手当てされないようにわざと言っているように感じたので、アマリリスさんの腕を思いっきり引っ張る
アイリス・アマリリス
勇者 ガザニア・エビネ
アマリリスさんの頬についている土を落とすために水洗いしようと思ったが
傷跡が痛むと思い、手で落とすことにした
頬に手をかけ、優しく土を払い落とすように指で撫でる
アイリス・アマリリス
私が土を払い落とす度にアマリリスさんの頬が赤く染まる
アイリス・アマリリス
慣れてないと言いながらも、アマリリスさんの耳が立っている
嬉しい、と言うことなのだろうか
消毒液の準備をし、アマリリスさんの傷口に優しく付ける
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
首元の傷が酷かったため、包帯を巻こうとしたが魔王様に全て使ってしまった
アイリス・アマリリス
アイリス・アマリリス
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
自分の首元につけたリボンを外し、アマリリスさんの首元に巻き付ける
長さは少し足りないが、無いよりかはマシだと思う
アイリス・アマリリス
アマリリスさんが申し訳なさそうに首元を触っているのを見て不覚にも笑ってしまった
勇者 ガザニア・エビネ
魔王 カタバミ・カトレア
勇者 ガザニア・エビネ
アイリス・アマリリス
勇者 ガザニア・エビネ