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人形銀河の計画

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人形銀河の計画

15 - 戦うことに意味あるの?諦めましょう

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2022年11月14日

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結月

人類は滅亡しましたが、彼らの種は生き残ったのです。
彼らの子孫が今もこの世界にいるかもしれないという可能性を秘めています。
しかしそれは今となっては知る由もないことでした。
今日も砂漠では、戦士達が新たな敵を求めて彷徨っているのです。
彼らが生きている限り。
「……また会えるよね?」
「えぇ、必ず会いましょう」
そう言い残し、彼女は僕の前から消えた。
それから5年──。
僕は12歳になり、彼女の姿を探して世界を旅をしていた。
僕の名前は『ハル』。
両親を失い、身寄り

結月

人類の歴史は戦争の歴史であると言えるかもしれない。
「この世は弱肉強食の世界です」
「弱いものは淘汰され強いものが生き残るのです」
「それは自然界でも人間界においても同じことです」
「弱ければ死ぬしかないのです」
「死を恐れる必要などありません」
「なぜなら人は死んでもまた生まれ変わることができるからです」
「輪廻転生を信じなさい」
「人は死んだあと再び別の命に生まれ変わっていくという宗教の教えを信じるのです」
「それが人に与えられた唯一の救済の道なのです」
「あなたは輪廻転生という言葉を知っていますか?」
「魂は何度も生まれ変わり、人の世に生まれては消えていきます」
「これは仏教において説かれている教えです」
「あなたたちは今一度考え直さなければいけません」
「この世界は弱肉強食ではありません」
「すべての生命は支え合い、助け合うことで生きている。その考えは間違っていると思うか?」
「そんなことはないけど、でもそれは結局は自然の摂理に従って生きるというだけで、 自分のためだけに生きるというのは自然じゃないよね」
「じゃあどうすればよかったんだよ!!」
「……」
「俺にはもう後がなかった!俺は必死に生きただけだ!! それが間違いだとしたら、なんなんだ!?教えてくれよ!!!」
「……」
ハヤグリーヴァは砂漠の中に消えていきました。

結月

人には人の生き方があり、それがこの世界にあるべき姿なんだよね……。
そう言いつつ、砂漠地帯に入った所で休憩します。
すると、空に異変が起こり始めます。
何かが降ってくる!と誰かが叫びます。
砂煙を上げて落ちてくるものは……人です!! 落下してきた人は地面に激突する前に空中で止まります。
そのままゆっくりと降りてきます。
着地と同時にその者は名乗りをあげます。「俺はアルコン人の末裔! お前達がこの星の最後の希望だ!」
彼らは真なる人類ですが、彼らの故郷はすでにありません。
真なる人類は地球を後にしたのですが、その際に地球人との交信手段を失いました。
しかし、彼らの記憶の中には地球のことが残っていました。
彼らはそれを文字にして書き記しました。それが今の我々にも読める言語になっているわけです。彼らの遺跡には大量の書物がありました。その中には彼らが残した様々な文化の記録もありました。
そこには高度な技術が記されていました。その記録を見て、我々はこの星の技術を急速に発展させていきました。
彼らのような強い体を持ちたいと思う者もいました。
しかし、それは危険な考えでもあります。
もし体が強靭になればそれだけ敵と戦う必要が生じてきます。そうなればいずれは死ぬ運命にあるのです。
それでも私は強くなりたいと願い続けました。その結果が今の私という存在なのです。
遺跡に残された資料を読み解いていった結果、私が得た結論をお伝えします。
彼らは自分の体を改造する研究をしていました。
それも肉体そのものを作り変えるような方法で……。
私はそんなことは望まない。たとえ体が変わろうとも、心まで変わってしまうのではないか? そう思うと怖くて仕方ないのだ。
私達人類の祖先である種は、自分達の次の世代のために全ての知識を遺そうとしたようだ。
だが、彼らは失敗した。失敗作となった者はどうなったのか。想像すると恐ろしいことだ。
それにしても不思議なものだ。私達の体は日々進化している。毎日少しずつ変化していると言ってもいいだろう。
だが、その言葉にはなんの意味もないことは彼ら自身がわかっていました。
帰り道の途中、森の奥の方ではぐれていたレイヴンと出会いました。
どうしたのか聞くと、自分の主が砂漠の向こうにいるらしく、そこまで一緒に行ってくれないかと 頼まれたので承諾しました。
レイヴンの主とは一体どんな人なんだろうと疑問を抱きつつ歩いていると、突然何かが飛び出してきました! それは、今まで見たことのない生き物でした。大きさは人の3倍ほどあります。
腕が四本あって、二本の腕にはそれぞれ剣を持っていました。
そしてもう2つ腕があり、そこには槍を構えています。
顔つきは鬼そのものです。
これは、本当にただの生物なのでしょうか。
「あれは……まさか、神獣!?」
「うそぉ~!?」
レイヴンの言葉を聞いて、二人は驚きの声をあげます。

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