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菜箸
菜箸が館の扉を開けると、中のホコリが舞った。
本当に随分と長い間手入れがされてないようだった。
中を照らしたところ、2階へと続く階段が正面に見え、
そして左右に1つずつ、ドアがあった。
菜箸
優
浅谷
優
浅谷
浅谷は、まださっきの気配を感じていた。
それを、その右の扉の奥から。
菜箸
菜箸
浅谷
菜箸
優
浅谷
浅谷
浅谷
菜箸
当然、菜箸が怖がっていない訳ではなかった。
俺達はもうとっくに、館内の不気味な雰囲気を、
本能で感じ取っていた。
優
菜箸
菜箸
この時の浅谷の勘は的中していた。
正確にいえば勘ではなかった。
俺達は3人で、背中を合わせるように固まっていた為分からなかったが
その足元に、俺達のものではない 他の誰かの足跡が、右の部屋へと続いていた。
浅谷はこれにすぐ気づいた。
しかし、右の扉の奥から聞こえる、
謎の音に気づく者はいなかった。
ギシギシ
館内のほとんどの場所を探索したが、幽霊らしきものは見かけなかった。
2階から1階へと続く階段を降りていたとき、浅谷が思い出す。
浅谷
菜箸
浅谷
優
菜箸
菜箸
もう菜箸が怖がっていることは
ふたりには察しがついていた
怖気づく菜箸をあとに、俺が物置のドアを開ける。
優
俺は懐中電灯の明かりを便りに中を見た。
しかし、どうやら普通の物置のようだ。
優
優
優
俺はドアの側の箱に、棒のようなものが入っているのを見つけた。
優
そっと手に取ると、
俺はノコギリの先端に赤黒い液体が付着しているのを見てしまった。
優
菜箸
浅谷
俺は反射的にノコギリを手放してしまった。
ノコギリは大きな金属音をたてて床に倒れこんだ。
その音を察知するかのように、突然物置のドアが閉まった。
バタン
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