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まだ疑いが晴れないものの、信じるしか出来ない私は、1つお願いした。
シオン
うり
シオン
うり
シオン
本物だ…
手が震える。
シオン
うり
うり
シオン
画面の向こうで、彼がガッツポーズして喜んでいたことは知らない。
来週の土曜、朝11:00頃に駅前へ。
そう言われて来たものの、まだ状況が信じられない。
駅前に着いてキョロキョロしてみると、ただものでは無いオ-ラを感じ近寄り難い。
シオン
男性にしては長い髪、黒が多めのラフな服装。
芸能人に見えても仕方ない顔立ちがの人が、誰かを探すように見廻りている。
『あの人カッコイイ!』と、周りから聞こえる小さな黄色い声援。
今からあの人に話しかけるのかと、コミュ障の私は気が引ける。
すると、彼が動いた。
私の方じゃない、小さな女の子の方に。
やべ…早く来すぎた。
予定よりも結構早く来てしまった。
周りからの目は気にしてない。
もしかしたらあの子も来てるかもしれないという淡い期待は、あの子を知らない俺にとって難しく、泡のように消えた。
うり
周りの目線の中に、1つ違うものを感じる。
多くは芸能人を見るような目。
他は、興味のない目。
その1つは、悲しそうに寂しそうに何かを探す目。
小学生ほどの小さな女の子が、こちらを眺めているのに気づいた。
うり
人と付き合うのは少し苦手。
でも、放っておけないのが俺の性格。
近づいてしゃがんで見つめれば、その子は小さく頷いた。
子供
泣きそうに、助けを求められては断れるわけがないだろう。
彼女が見られていることも露知らず、迷子を助けるため動いた。
うり
子供
しどろもどろに話してくれた情報。
髪が短くて、メガネかけてて…
情報が足りなすぎる。
人助けなんてした事ないのに、こんな量じゃ何もできやしない。
迷っていたところを、少し聞き覚えのある声が届く。
シオン
子供の母
子供
親子は俺たちに謝りながら帰っていく。
そして、どうしたらいいか分からない。
声をかけるべき…なのか…?
シオン
うり
シオン
ちょいちょいと軽く手招きされ、顔を近づければ、耳うちで質問される。
くすぐったくてピクッと反応したあと、はにかんで答えた。
うり
彼女は、ほっとしたように苦笑していた。
主
うり
主
主
うり