テラーノベル
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それから3年。
葬式を終えて、無事に墓に入って ちょうど3年経ったある日の事だった。
赤いユリを一輪だけ持って、 その男は現れた。
黄金色に透き通った瞳は、 私の姿を綺麗に映していた。
ゲツ
コガネ
その時、
恨みも苦しもみも悲しみも憎悪も殺意も、 何もかも湧いてきたのが自分でも分かった。
でも、動けなかった。
この男には勝てない、
悔しいけど、分かっていた。
ゲツ
コガネ
ゲツ
ゲツ
ゲツ
ゲツ
コガネ
ゲツ
コガネ
ゲツ
ゲツ
ゲツ
ゲツ
ゲツ
コガネ
コガネ
アメ
コガネ
コガネ
アメ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
アメの瞳は、 揺れていなかった。
ああ、決断したのか。
アメ、君の強い意志の瞳は 爺さんにそっくりだ。
コガネ
コガネ
アメ
何度も考えていた。
自分の代わりに犠牲になってしまった ”ハルヒ”という存在の為に、 まっとうに生きるべきか。
年齢飛躍に向き合うべきか。
でも、爺やは俺に、 ”クロの世界の白住民”について 教えてくれた。
俺とコガネさんに、 人生を託してくれた。
アメ
この能力を持っていれば、 きっと普通には生きられない。
だからこそ、
俺はすべてを捨ててでも、 この世界に、爺やの残した 脆くて美しい世界に、 人生を捧げたい。
コガネ
コガネ
コガネさんは立ち上がると、 今までにないほどの穏やかな笑みをした。
コガネ
アメ
コガネ
ハルト
ハルト
スニーカーで歩く 砂利の音が響いた。
コガネ
ハルト
コガネ
コガネ
コガネ
ハルト
コガネの背中を、 ぼんやりと眺める。
サトミ、 俺たちの娘はこんなに大きくなったよ。
こんなに強くなったよ。
……お義父さん。
彼女にコガネという名を託したのは 間違いなかったよ。
お義父さんの目は、 狂ってなかったよ。
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
枯れた花を持って、新しい花に入れ替える。
ゲツ。
生まれてくれてありがとう。
懐かしい声が、聞こえる気がする。
母の手のぬくもりも、 父の背中のたくましさも、
この世界に残っていなくとも、 全部全部覚えている。
全部全部、私の中に 残り続けている。
大丈夫。
みんなここにいる。
アメ
夜空を眺めているコガネさんに 声をかけると、こちらをへ振り向いた。
コガネ
コガネ
アメ
アメ
コガネ
コガネ
アメ
アメ
コメント
2件
こんなんもうコガネさん逝っちゃうよコガネさん生きて
なんと次回で最終回です()