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『 今日は年に一度の七夕！ 』
『 雲ひとつもないため 』
『 天の川が綺麗に見えます！ 』
ya
テレビから聞こえるニュース
今日は七夕らしい
だけど 、
空を見ても星一つ無い暗闇
嫌になるほどぼやけている
俺は視界がぼやける病気にかかってしまい
2年前からぼやけて見えるようになった
初めに違和感に気付いたのは
教科書の文字が見えなくなった時だった
ya
ya
目を擦っても 、目薬をさしても
この症状は治らなかった
まだこの時は細かいものが見えにくくなる
それだけだった
しかし 、時間が経つにつれ
mb
ya
ya
ついには友人の顔さえ分からなくなった
それからは 、
ずっと入院生活を送っている
時には 、
中庭を歩くぐらいしてもいいと
先生は言っていた
でも 、俺は…病室から出なかった
出てしまえば 、病気をはっきりと認識してしまい
周りの人との違いに悲しんでしまうから
病室に明かりがつき
病室の『 色 』を認識する
今日こそ 、体を動かさなければいけない
ya
ぼやけて見えるからか
階段などの段差を立体的に見れなくなって
よく段差で転ぶようになった
ya
病室とは違い太陽の色で視界が明るくなった
俺はこの色が好きだ
あの頃の俺を思い出すから＿＿
＿＿？
ya
＿＿？
＿＿？
ya
＿＿？
＿＿？
ya
俺には何を落としたのか
それすらも分からない
＿＿？
ya
＿＿？
ya
＿＿？
＿＿？
et
ya
et
ya
ya
et
ya
ya
ya
et
et
ya
et
ya
et
ya
et
ya
et
et
ya
et
ya
et
et
ya
et
それからというと
俺達は1週間に1回
中庭で話すようになった
好きな事や 、自分の事
そんな些細な事を俺達は話した
et
ya
et
『 誰かと一緒に天の川を見る事！！ 』
ya
et
et
ya
ya
et
et
et
ya
希望なんて程遠いと思っていた
こんな小さな事に希望を持つだなんて＿
また見慣れた色に戻ってきた
最近 、中庭に行っても橙色の景色がなく
『 橙色 』がこの世界から無くなったかのように
彼女には合わなくなった
先生
ya
先生
ya
角膜を提供してくれるドナーが見つかって
手術をして 、目が見えるようになるらしい
俺は心底喜んだ
あの『 橙色 』の彼女の夢を叶えさせるから
俺の夢も叶えさせるから
ya
ya
目を開けるとそこは
白いカーテンに囲まれた
白い病室だった
2年ぶりの景色に思わず喜んでしまった
先生
ya
先生
ya
先生
先生
ya
先生
先生
ya
ya
先生
ya
ya
いつも歩いていた廊下
白杖なしでも歩ける喜びは凄く感じられた
早くこの感情を教えたい
『 橙色 』の彼女に＿＿
先生
ya
先生
ya
先生
先生
先生
先生
先生
先生
ya
先生
ya
先生
ya
ya
先生
ya
ya
ドナーになってくれて本当に感謝しかない
どれだけ優しい人なのだろう
安らかに眠って欲しい
ya
『 橙色 』の髪色をした貴方がｯｯ 、
ここにいるのですかｯ…？
ya
もう夢は叶えられない＿ｯ 、
貴方との希望は無くなってしまった
その後先生に連れられ自分の病室に戻ってきていた
ya
彼女は隠していたのだろうか
自分が重い病気にかかっていた事
もうすぐ会えなくなってしまう事
ずっと黙って…黙って 、
心配されたくなかったのだろうか
先生
ya
先生
ya
先生から渡されたのは一通の手紙
先生
先生
ya
ya
ya
手紙には綺麗とまではいかず
少し震えた手で書いたような字が
隅々まで書かれていた
『 ya君へ 』
『 この手紙を読んでいるって事は 』
『 私はもうこの世に居ません 』
ya
『 後悔は沢山あります 』
『 ya君ともっと話したかったし 』
『 出来ればya君と天の川を見たかった 』
『 だけどその夢は叶わずに終わってしまいました 』
『ya君は自分の目を見ましたでしょうか？』
ya
ya
ya
俺の目は綺麗な桃色に変わっていた
この色は
et
ya
『 桃色で綺麗でしょう？ 』
『 今 、私の瞳は貴方の瞳でもある 』
『 だからお願いがあるの 』
『 私の瞳で天の川を見てきて欲しい 』
ya
ya
『 隣で一緒に見る事はできませんが 』
『 私は貴方の瞳として 』
『 1番近くで共に見ようと思います 』
ya
『 いつもそばにいるからね！！ 』
ya
昨年の七夕から1年
今年も雲ひとつ無く
天の川が綺麗に見えるらしい
ya
『 夢 、叶えられたよ 』
コメント
11件
感動する素敵な物語を ありがとうございます😭✨️ 読んでたら目から涙が勝手に 落ちてきました🥲
えとさぁぁん！！🥲
