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コメント
1件
うわあ、ギルド中がヴァローナとソルトの話で持ち切りになってる(笑)。でも一番胸熱なのは、ヴァローナが「かわいいですよ」って顔を緩ませた瞬間だよね。あの孤高の英雄が、自然にこぼした笑顔――それだけでこの二人の関係がどれだけ特別か分かる。ローゼの「めんどっ……」も含めて、賑やかだけどどこか温かい日常がいいなあ。
ギルド員
受付嬢から差し出された、新しいギルドカード。 ヴァローナはそれを受け取り、 記載された内容を軽く確認する。
ヴァローナ
更新手続きを終え、ただカードを受け取りに来ただけのはずだった。 それなのに、受付嬢はどこか優しい目でヴァローナを見守っている。
ギルド員
冒険者
近くにいた冒険者が会話へ加わる。 それを皮切りに、周囲から次々と声が飛んできた。
冒険者
冒険者
冒険者
賞賛と疑問の声が次々と上がり、ギルド内が賑わい始める。
ヴァローナ
けれど、当の本人であるヴァローナは首を傾げるばかりだった。 自分を囲むこの賑わいの理由に、あまり関心がないらしい。 そんなヴァローナを見て、受付嬢も不思議そうに首を傾げた。
ギルド員
ヴァローナ
言葉の意味を確かめるように、ヴァローナは繰り返す。 改造された影響なのか。 ヴァローナは時折、自分の中に生まれた感情へ気付くことが遅い。 嬉しいのか。 幸せなのか。 そう問われて初めて、 自分の内側にあるものを探すようなところがあった。
冒険者
ヴァローナ
そもそも、嫁を『貰う』という表現自体がしっくりこない。 それに。 ――その彼女は、つい先ほど怒って家を出て行った。 なんて、さすがに言えるものでもない。 ヴァローナは少し黙り込む。 ローゼの顔を思い浮かべた。 怒った顔。 不服そうな顔。 それから、いつもの顔。 ふっと、頬が緩む。
ヴァローナ
ギルド内から音が消えた。 普段、何が起きても顔色ひとつ変えない。 冷徹。 孤高。 英雄。 そんな言葉ばかりを背負っているヴァローナが、不意に見せた柔らかな笑顔。 その場にいた全員が、揃って硬直していた。
ヴァローナ
ヴァローナは静まり返った周囲に気付かない。 いつも通り丁寧に挨拶をすると、そのままギルドを後にした。 ***
ヴァローナと入れ違うようにして、ローゼがギルドを訪れる。
冒険者
冒険者
ローゼの姿を見つけるなり、冒険者たちが声を飛ばした。 明らかに、おちょくり半分。 長年ヴァローナと張り合ってきたローゼならば、さぞ悔しがっているだろう。 そんな期待が透けて見える。
ローゼ博士
ローゼ博士
サングラス越しに、暗黒微笑。 ローゼは余裕たっぷりに笑ってみせる。 しかし、冒険者たちは堪えるどころか、豪快に笑った。
冒険者
冒険者
冒険者
ギルド員
冒険者だけではない。 受付嬢たちまで会話に加わり始める。
ギルド員
ギルド員
そこからはもう止まらない。 番組の切り抜き。 考察動画。 視線が合った回数だとか、会話の間だとか。 続々と話題が飛び交い、ギルド内はヴァローナとソルトの話で盛り上がっていく。
ローゼ博士
胸焼けがする。 ローゼは盛り上がる一団から離れ、そのまま受付へ向かった。
ローゼ博士
ギルド員
受付の青年が快い笑顔で、新しいギルドカードを差し出す。
ギルド員
ローゼ博士
受け取ったカードへ視線を落とす。 今回変更したのは、姓、種族、住所、そして報酬の受け取り口座だ。 口座はふたりで同じものを新たに開設し、今後は一律で管理することにした。 住所欄に記されているのは、現在建築中の新居。 金がかかるからと、ローゼは遠慮した。 したのだ。 しかし、百歳人生十週分の貯金を持て余しているヴァローナは、瞬く間に理想の家を建て始めた。 職場から近く。 ローゼの趣味であるオタ活もしやすい立地。 これでも止めたのだ。 初めは専用の島を購入し、必要な店舗まで揃えるという話が出ていたくらいなのだから。 世間は、孤高だの。 英雄だの。 玉の輿だのと言うが。 みんな、知らないんだ。 ヴァローナの『貢ぎ癖』を。 第一、あのメルシィ回を見返して思わないのか!? 全身くまなくソルトグッズなんだぞ!? 全て総額合わせると一千万はかかる。 ソルトデビューからまだ二年も経っていない。 その異常なまでの執念を、まだ誰も知らないのか!?
ギルド員
受付員の声に、ローゼは我に返った。
ローゼ博士
ローゼ博士
ローゼ博士
ギルド員
カードをしまい、受付に背を向ける。 未だ、ギルド内ではヴァローナとソルトの話で盛り上がっていた。 その全てを背中で聞き流しながら、ローゼはギルドを後にした。
33
芙月みひろ
248
#ソフトバンクホークス
さくら
90
kty(ちけっと!、nrkr)
1,923