俺たちは異空間に飛ばされた。見渡す限りぐにゃぐにゃな世界で、少し奥にモニターのようなものがある。それから、パイプ椅子が6つ。まさしく異様な光景だ。
悠真
なぁ…おい、ここどこだよ…

果穂
わかんない…ていうかあのモニターから声、聞こえたよね…

スマイル
人を集めています

スマイル
人を集めています

果穂
やっぱりそうみたい…なんか不気味だね…悠真くん?

悠真
なぁ、この声…それに、

悠真
あのモニターに映ってるマーク…彩月が好きだったキーホルダーと一緒だ。

果穂
彩月ちゃん…確か幼稚園生だったんだよね…

悠真
あぁ。

悠真
それより、「人を集めています」って何だ?

果穂
私たちは集められた…?

俺たちは訳の分からない状況に放り出され、混乱していた。そんな時だった。
スマイル
作成します

スマイル
作成します

悠真
何をだ…?

辺りを見渡した俺たちは目を疑った。目を向けた先には、まるで3Dプリンターでフィギュアが作られるようにに足元から何かが出来上がっていく人間らしき物体があった。
悠真
…なんだ…あれ…

果穂
うっ…気持ち悪い…

出来上がるにつれ、内臓部分や筋肉が断面化され、露になっている。どんどんと人間の形になっていくそれは、先程話していた田中良子さんと見知らぬ男性だった。
果穂
田中さん!?それに…

悠真
誰…だ…?

田中良子
ううっ…ここは…?

柳楽絢斗
なんだここ…どこだ…

田中良子
絢斗!?今面接帰りだったんじゃ…?

柳楽絢斗
あぁ、面接は終わって面接先の会社を出たところだったよ。そしたら、急にここに飛ばされて…

田中良子
何がどうなってるの!?悠真くんたちはどうしてここにいるの?

悠真
俺たちも分からないんです…俺たちも急に飛ばされて…

果穂
それより…その人は…?

柳楽絢斗
俺の事…かな?俺は良子の彼氏の…

田中良子
同じサークルの柳楽絢斗。一応一個上で大学四年生。モテてて嫌味な奴よ。

柳楽絢斗
おっと、心外だな。一応だとか嫌味だとか…まぁそれは置いといて、君たちは誰だい?

悠真
俺は吉岡悠真です。

果穂
私は北野果穂です…

柳楽絢斗
悠真くんと果穂ちゃんね。よろしく。

田中良子
まぁこの人い、ち、お、う、弁護士志望だから頼りになると思うわ。頼ってあげてね。

柳楽絢斗
つくづく腹が立つなぁ全く…先輩だぞ?

田中良子
就活落ちまくってるくせにですか〜?

柳楽絢斗
おいこら。

柳楽絢斗
そんなことより、だ。ここはどこだ、これはどういう状況なんだ?

スマイル
人を集めています

スマイル
人を集めています

悠真
さっきから、あればっかりで…違うこと言ったと思ったらまたこれか…

田中良子
小さい女の子の声…この声どこかで…

悠真
彩月…彩月の声だと思うんです。

田中良子
彩月ちゃんの…!?どうりで…

柳楽絢斗
彩月ちゃんっていうのは、君の妹か?

悠真
はい、そうです…もう、3年前にいなくなったままだけど…

柳楽絢斗
3年前…って言うと、○○町連続少女誘拐事件かい?

悠真
知ってるんですか?!

柳楽絢斗
あぁ、新聞で見たよ。一人でいるところを狙った犯行で、まだ犯人は見つかっていないらしいね。

悠真
そうなんです…なのにこんな所で彩月の声聞くなんて、思ってなかったです…

果穂
きっと彩月ちゃんは生きてるのよ!悠真くんもう諦めかけてたみたいだけど、生きてるのよ!

スマイル
人を集めています

スマイル
人を集めています

悠真
また…

果穂
ほら!彩月ちゃんはまだ生きてるんだわ!

田中良子
そうなのかしら…もしかしたら彩月ちゃんはもう亡くなってて霊魂がこの空間を作り出した…とか?

悠真
そんなこと…

スマイル
作成します

スマイル
作成します

また先程と同じように人が作られていく。田中さんと柳楽さんはその光景に青ざめ、田中さんは必死に声を抑え、震えていた。
佐渡櫻子
あれ?私今買い物に出る為に家を出たはずじゃ?

瀬畑隼人
ここは!!!どこだ!!!ランニングをしていたのだが!!道に迷ったか!!

柳楽絢斗
櫻子さん?!

田中良子
瀬畑先輩…?!

悠真
猿渡さんと瀬畑さん…柳楽さん、佐渡さんとお知り合いなんですか?

柳楽絢斗
あ、あぁ。その…家庭教師をしてもらっていた時があってね。

佐渡櫻子
あら!絢斗くん、久しぶりじゃない?あの時以来、全然連絡くれないから〜

柳楽絢斗
そ、そうですね…

瀬畑隼人
む?みんなどうしてこんなぐにゃぐにゃなところにいるんだ?俺の家はどこだ!?

果穂
瀬畑さん…相変わらず猪突猛進だなぁ…

悠真
そうだな、何だか和んだけど笑

瀬畑さんの猪突猛進さに皆が和んだと思ったのも束の間。ゲームは始まった。