さくら
死んでください
杏
えっ
杏
どうしたの急に
さくら
いえ
さくら
理由なんてないですから
さくら
でも早く
さくら
一秒でも早く死んでください
杏
ちょっと、やめてよ
杏
何かの冗談でしょ?
さくら
私は本気です
クラスではかなりおとなしく 人の視線に怯えている、さくら
クラス委員の杏にとって、 信じがたい一言だった。
さくら
お願いです
さくら
杏さん
さくら
死んでください
さくら
あなたに死んでもらわないと
樹
え、なに
樹
何の騒ぎだよ
杏
樹くん
杏
何か、さくらさんの様子が
さくら
杏さんが嫌なら
さくら
樹くんでもいいです
さくら
誰でもいいから早く
さくら
死んでください
さくら
誰かが死なないと、
杏
ちょっと、やめてよ
事の違和感を察したのか、 クラス全員がさくらに注目した。
拓海
何だよ、死ねとかw
仁
いきなりすぎてアリエネー
優奈
てか人に死ねっていうなら
優奈
あんたが死ねば?
さくら
ダメなの
さくら
早く、誰か
鬼気迫る表情で言ったのが、 最後の言葉となった。
ぼんっ。
杏
えっ
樹
ひっ
仁
うわ
優奈
きゃぁぁぁぁぁ
拓海
お、おぇぇっ
打ち上げ花火の音のような そんな大きな破裂音がして、
さくらの身体が爆発した。
クラスはパニックに陥り、 生徒のほとんどが 教室から飛び出していった。
優奈
いやぁぁぁぁ
拓海
う、うわああぁぁぁ
杏
さくら、さくら!!
杏
(あれ?)
杏
(さくらのポケットに)
杏
(手紙が入ってる)
そこには、さくらの字で とんでもないことが書かれてあった。
さくら
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
さくら
マジナイ様マジナイ様
さくら
あなたの望む供物を捧げます
さくら
あなたの望む対価を払います
さくら
あなたの望む未来を創ります
さくら
だからどうか
さくら
私の父を殺してください
さくら
私のお母さんを捨てて
さくら
暴力ばかり奮う父を
さくら
粉々に砕いて殺してください
杏
(………)
杏
(……さくら)
杏
(あれ?)
杏
(もう1枚ある)
そこには、赤い文字で大きく 書かれてあった。
?
供物ハ要ラナイ
?
殺スノハ
?
オマエトイッショダ