『ルール』なんて知りません！

えとさんとテス勉を初めて

約1週間が経った

初めの頃は緊張で勉強に気が入らなかったが

段々と慣れてきたのか

最後にはほとんど緊張せずに 勉強ができた

だけど___

明日にはテストがある

本当はテストが嫌で言ったのではない

テストが終わるということは

この勉強会もなくなってしまう

それは普通に嫌だし

なにより

えとさんとこの距離で話すことが減る

それが1番つらい

えとさんは勉強する手を止めることなく 返事をした

もし俺が赤点を取ってしまったら どうするの？

そう聞こうとした

だけど___

好きになったのは

他人を絶対に裏切らないところ

期待をしてくれるところ

その他たくさん

やっぱり俺は___

でも

この想いを伝える日は

少し先になりそうだ

テスト当日

クラス内には いつもの陽気な空気ではなく

緊張した空気が漂っている

ゆあんくんの手は やばいくらい震えている

手に持っているペンが落ちそうだ

あんまり話していると狙っていると 思われてしまう

あと、身バレするかもしれないし

そうして私は

後で渡そうと思っていた チケットを渡した

私が渡したのは 遊園地のペアチケット

最近話題になっている場所だ

何でかは分からないけど

スイッチが入ったらしい

やる気が溢れ出ている

今日は月曜日

あのテストから3日後で

全教科のテストが帰ってきた日だ

私の視線の先には

机に突っ伏したゆあんくんがいる

もしかして無理だったのか？

ゆあんくんの手には

私があげたペアチケットがあった