スパイと訳あり姫

ー異国の城ー

僕は初兎 スパイとしてここに来たのだけど、この子…姫に一目ぼれしてしまったんや 僕…これから大丈夫やろか…？

僕が裏で呼んでたあだ名と一緒だったのが少しうれしい …っていうか、執事が敬語外したらダメちゃうの？

…世の中に好きな人（会ったばっかりやけど）の上目遣いに 耐えられる人はいるのだろうか？

ーいろいろと回って、最後の部屋ー

うちの城よりはるかに多い 財政はかなりよさそうやな…

…ん？今いむくんなんていった…？ 聞き間違えかな…？

かわいい。無理。尊死する。 同じ部屋で寝泊まりとか、僕が耐えられる気がせんのやけど…

…世の中に好きな人の上目遣いにたえｒ ※割愛

手続したのはお父様で仕事内容は知らされてないからな…

これはお父様が言っていたことだからほんまかわからんけどな そう思っていると、部屋に青い髪の…えっと「いふ」って人が入ってきた

…僕らのことやん…

嘘です なんならその国の王子です

…え、今僕怪しまれてる…？ 大丈夫よな、何もしてないし…

特に意図がある質問ではなかったが、 ないちゃんとまろちゃんは眉をひそめた 何か言いたくないことがあったようだ

はぐらかされて、いむくんも不思議そう …いむくんが「姫」ってことには、何かあるんちゃうかな？

…え、僕バカや だから本家外されたんだけど…

ー食堂ー （明るいですが夜です。明るいですが夜です。いいですね？）

…食堂は僕の城とあんま変わらんな… 正直、いむくんの国のスパイなんてしたくないけど、 お父様に怪しまれないためにも、とりあえず情報は流さんとな

そうや、今の僕は「白」やった

ーいむしょーの部屋ー

いむくんが寝静まった深夜 僕は自分のベッドから起きて、スマートフォンを取り出した 今からりうちゃんたちに報告をする

初兎ちゃん？大丈夫？

いや、バレてないかなぁとかさ

そ、ならいいけど。で、何の報告？

それ今言っていいの？

同じ部屋なの⁉

…あ、ごめん。でもあんなかわいい子と一緒にいて初兎ちゃん大丈夫？

あ、そうだね

話し終わった☆

ん、了解。他には何かある？

…あ、いむくんのこと好きになったの、言っといた方がええかな

…え？ええぇっえｔ

どうやら叫ぼうとして口を押えたらしい …そこまでおどろくことちゃうやろ

え、ちょっと待って…？スパイ…え？そもそも…え…？まって…？え…？ ちょっと待って…？

マジで好きなの？

…わかった。りうら応援する。でも、仕事はちゃんとしてね？

ん、それじゃあね

バイバーイ！　　ピッ（通話を切る音）

いむくん、起きとる⁉ 一日目でバレるとかないよな⁉

…なんだ。寝言か

今、誰かがおった？ でもドアのところにも誰もいないし… まぁ、気のせいよな 危害が及んでるわけじゃないし…

僕は眠りについた