TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

私の隣の席の男子は

ものすごく図々しい。

おー!!今日ハンバーグじゃん!

もーらい♬

花緒

えっあ!

花緒

もー!!

ほんといつもいつもいつも…

なぁなぁ…

花緒

ん?

きょぉかしょ…

花緒

は?

花緒

またなの?!

んむ

鞄ごと忘れてきた。

花緒

は!?

花緒

え!?あんたどうやったらそんな忘れられんのよ!!?

先生

花緒ー!うるせーぞー!

花緒

っくぅ…

花緒

もー…仕方ないなぁ…

んー♡あーがとー!!

私はあんたのお世話係じゃないっつーの!

花緒

ぁぁああー!もぉー!!!

結衣

花緒ちぁんどったの?

花緒

あんバカ豪!!!また勝手に私の消しゴムをぉぉぉお!!!

結衣

花緒ちぁんシャーペンの消しゴム使わない派やもんねw

花緒

はぁ…もぉぉぉぉお…

結衣

なんかお母さんって感じねw

花緒

やめてよ!私なら絶対あんな息子却下だわっ

結衣

あははwそれでも花緒ちぁん人の世話焼くの好きな方じゃんw

花緒

ええっー!そんな事ないって!私は嫌々…

〜クラス近くの廊下〜

他クラスの女子

ねーねー豪くぅん♡

他クラスの女子

豪くん!

花緒

わ。また来てるよ。

花緒

豪軍団…

結衣

ねー。

結衣

豪くん何気にイケメンやもんねー

花緒

ん。無駄にね。

結衣

ははw

花緒

みんなあいつの素性を知りゃみんな逃げてくわw

結衣

花緒ちぁんやから甘えられるんやないのー?

花緒

いい迷惑だってー

〜放課後・玄関口〜

花緒

わっ。やだ!外雨降ってる!!

花緒

今日小雨だったのになぁ…

花緒

…。

花緒

ってあれ?

花緒

…靴がない…

まさか?

花緒

や、さすがにあいつが持ってくわけないか…

ん?

他クラスの女子

ねぇ。あんた。

そこには豪軍団の女子達が

5.6人わらわらと群がっていた。

花緒

な、なんでしょう?

他クラスの女子

あんたさぁ。

他クラスの女子

豪くんの横の席の女だよね?

花緒

え。

花緒

あ。はい…。

他クラスの女子

なんか聞いたんだけどさぁ

他クラスの女子

あんた隣の席だからって豪に近付きすぎじゃない?

他クラスの女子

うちらもこんな事はしたくないんだけどさぁ…

他クラスの女子

あんた。豪と仲良くしたらぶっ殺すよ?

花緒

(うっわ。狂気ー

花緒

え、あ…

花緒

で、でも私べつに仲良くしてる訳じゃなくて…

他クラスの女子

は?教科書忘れたフリして教科書見せてもらってるって聞いたんだけど!?

花緒

(逆や!逆やでそれ!!

花緒

いや、それはあいつが…!!

そんな時だった。

空気の読めない呑気な声が響く。

おー!!いたいた!

花緒

豪!?

他クラスの女子

!!!

なぁなぁー花緒ー。

傘貸してぇ…

花緒

は?

花緒

え!あんたまじ空気読んで…

いやさー

小雨だと思って走ってきたから傘忘れてよー!

花緒

それ忘れたって言わないから!w

ははw

花緒

しかもあんたに傘貸したらあたしどーすんのよ?!

他クラスの女子

あ、あの…

花緒

(やば、ついいつも通りに…

そして女子達は作り笑顔をしてこう言った。

他クラスの女子

豪…くん。私の傘貸してあげるよ。

はぁ。もぅ。早く借りて帰りやがれ…

んー。

お前らのはいらねぇかな。

花緒

!?

他クラスの女子

…っえ?

こいつの物が俺の物だから。

花緒

は、はぁ!?

それにこれ。

豪が私に指を指す。

これも俺のもんだから。

花緒

へっ?!

他クラスの女子

な、何言ってるの?

だぁらさぁ。

ゎっかんねぇかなぁ…

お前ら俺の物に手ぇ出したらぶっ殺すっつってんの!

他クラスの女子

…!!!!

さ、花緒帰んぞー

花緒

あっ…ええ…

豪が私の手を握ってスタスタと彼女達の前を通り過ぎた。

花緒

ね、ちょ

花緒

ちょっと!!

花緒

ちょっと待ってよ!!

え。あ?

どした?

花緒

…靴。

花緒

…靴ない。

はへ?

私の傘を当たり前に持ち出した豪は

玄関先まで私を裸足のまま連れ出していた。

あ…

花緒

靴隠されたの。

花緒

たぶん…。ぁいつら…

んあー!ごめ!そこまで気付かんかった!

花緒

…いいよ…

花緒

豪あたし助けてくれたんだし…

…。

花緒

ちょと探してくるね…

いや、待てよ!

…。

それだとお前、傘ないまま帰る事んなんぞ?

花緒

はぁ!?

花緒

ちょっと!待って!

花緒

まだ貸すともなんとも言ってない!!

え!じゃあ俺濡れて帰る事になんじゃーん!

花緒

あーもぉ!知らないわよ!

花緒

ほんとバカァっ!!

ん。

豪が傘を私に差し出した。

花緒

え?

花緒

返してくれんの?

ちげぇよ。

豪が後ろを向きしゃがみ込んだ。

花緒

ふぇ?

ん。

花緒

え、なになに?!

乗れ。

花緒

はぁ?

お前が傘差す係。

俺が歩く係!!

花緒

係って…ぁんた…

はよ乗れ!出発しちゃうぞ!

花緒

あ、ははwもぉー!

花緒

じゃあごめん。

花緒

今日は甘えさせてもらう…

私は豪の背中におぶさった。

花緒

(やば…さすがにドキドキする…

花緒

(豪の背中、こんなに大きかったんだ…

おっも。

花緒

こらっ!

花緒

まじ女子にんな事言うなし!

へーへーお姫様ぁー。

花緒

もー憎たらしいなぁ…

いつも重いからって鞄を置いてくる豪が

一生懸命歩いてくれてる。

いつも幼稚なやつなのに…

大きな背中と力強さが変に大人びて見えた。

花緒

あんさぁ…

ん?

「これ俺のもんだから」ってどういう意味?

花緒

(いや、さ、さすがに勘違いだったら恥ずかしいよね…

花緒

いや、なんでもない…

え、気になんじゃーん。

花緒

い、いいのー!

えー!言えよー!

花緒

もーしつこいなぁー!

私はギュー!と豪の首を絞めた

ぢょ!!ギブギブ!!

花緒

ふふふふw

花緒

ごめん!やっぱ聞く!

花緒

ね!「これ俺のもん」ってどういう意味だったのよ。

あっえぇ…

あー。それな…。

珍しく豪は焦っているようだった。

そのまんまの意味だよ。

花緒

ん?

俺の物は俺のもん。

お前の物も俺のもん。

そう言うとちょうど差し掛かった

屋根のついた駐車場に私を

ストンと落とした。

花緒

ふぇ?

そして真剣な顔して言うんだ。

お前の弁当も、お前の教科書もノートも

お前のシャーペンもその傘も全部俺のもん。

花緒

…。

お前が楽しいって思った事も。

お前が辛くて悲しい事も全部。

…俺は…

俺のものにしたい。

花緒

…っえ。

好き。

俺と付き合え。

花緒

はっ?!え!

花緒

そんないきなりすぎ!!!

もー。一々借りんのめんどいんだよ!

俺のもんになれっつってんの!

花緒

もー!いつも横暴なんだからぁ!

嫌か?

本当はもう自分の気持ちに気付いてた…

花緒

べ、べつに嫌じゃないけど…

俺の事は好きか?

花緒

す…

花緒

………。好き。

じゃあ俺のもんって事でいいんだな!

豪がニッと笑う。

花緒

…ぅん。

じゃあ!

ちゅ♡

花緒

ちょ!ちょっ!いきなり何すんのよ!

え?

だってお前俺のもんだろ?

俺のもんは俺のもん!

お前のここも全部俺のもん!

花緒

バ、バカァ\\\\

さ!

また乗った!乗った!

花緒

うんw

このまま俺ん家まで持ち帰りだー!!!

花緒

ちょっと!!

花緒

こらー!!!!

E.n.n.n.D♡

loading

この作品はいかがでしたか?

2,001

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚