テラーノベル
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春の朝。 大学の中庭にはまだ薄い霧が残り、桜の花びらがゆっくり舞い落ちていた。 紫苑は、自転車置き場の前で足を止める。 さっきから背中が少しだけざわざわしている。 風の音とも違う、気配とも言えない、落ち着かない感じ。
紫苑
愛梨
突然背中に飛びつく勢いで抱きついてきて、紫苑は前のめりになる。
紫苑
愛梨
雫
愛梨
紫苑は顔を赤くして目をそらす。 少し遅れて美羽が髪をまとめながら合流する。
美羽
昨日の会議を振り返る4人
昇降口に入ると、学生たちの声が響いている。 愛梨はノートを大事に抱えたまま、紫苑に見せる。
愛梨
ページにはびっしりと ・サークルの目的 ・やりたいこと ・必要な備品 ・調査したい場所 が可愛い字で並んでいた。
紫苑
美羽
愛梨
雫
愛梨は満面の笑みでうなずく。
そんなやり取りを見ながら、紫苑はふと視線を感じた。昇降口のガラス。 そこには自分たち4人の姿が映っている——はずなのに。一瞬だけ、ひとつ影が多く見えた気がした。
紫苑
美羽が廊下を見回しながら話す。
美羽
愛梨
美羽
愛梨
雫
美羽
紫苑はまた背中に感じるあの“ざわり”に眉をひそめる。
紫苑
愛梨が紫苑の顔を覗き込む。
愛梨
紫苑
美羽がにやりと笑う。
美羽
その瞬間、紫苑の背後で何かが落ちたような音がした。
カランッ…… 廊下には誰もいない。 風が吹いた形跡もない。
だが、紫苑の足元に古い鍵がひとつ、転がっていた。
紫苑
愛梨が鍵を拾い上げる。
愛梨
美羽
雫
紫苑は背筋に冷たいものが走るのを感じた。
愛梨
美羽
3人がうなずく。 夕方の鐘の音が、どこか不安げに響いていた。
美羽
愛梨
雫
愛梨
紫苑
美羽
愛梨
雫
愛梨
紫苑
美羽
愛梨
雫
紫苑
紫苑
愛梨
雫
美羽
**放課後のチャイムが鳴る**
愛梨
紫苑
愛梨
紫苑
雫
美羽
4人はそれぞれの荷物をまとめ、 わずかに緊張と期待を胸に、下駄箱へ向かう――。
(靴を履き替えながら)
愛梨
紫苑
雫
愛梨
紫苑
愛梨
紫苑
雫
(バッグを肩にかけて登場)
美羽
愛梨
紫苑
雫
美羽
4人は並んで歩き出す。 まだ夕方で明るいはずなのに、校舎の影が長く伸びていた。
愛梨
雫
紫苑
美羽
愛梨
美羽
愛梨
グラウンド横のフェンスを抜けると、 古びた二階建ての建物が姿を現す。 窓はところどころ割れ、壁の塗装も剥がれ落ちている。 しかし、入口の引き戸だけは妙に綺麗だった。
紫苑
美羽
雫
愛梨
紫苑
4人は旧部室棟の前に立ち、 静かに息を呑んだ――。
愛梨
美羽
雫
愛梨
紫苑
愛梨
紫苑
美羽
美羽
紫苑
愛梨
紫苑
美羽
紫苑
愛梨
美羽
紫苑
愛梨
美羽
紫苑
愛梨
雫
紫苑
美羽
愛梨
美羽
雫
紫苑
愛梨
紫苑
愛梨
美羽
雫
(ギィィ……という湿った音を立てて扉が開く)
紫苑
愛梨
美羽
雫
愛梨
紫苑
美羽
雫
(一瞬だけ空気がひんやりする)
愛梨
紫苑
美羽
雫
(そっと足を踏み入れながら)
雫
(4人が慎重に奥へ進む。足元には薄いホコリが積もっている)
愛梨
紫苑
(壁をそっと触りながら)
美羽
雫
愛梨
紫苑
(奥の扉は薄茶色く変色し、所々塗料が剥がれている。取っ手は黒く錆びている)
美羽
雫
愛梨
紫苑
雫
美羽
紫苑
(しおんがそっとノブに触れる)
ガチャ……
紫苑
愛梨
(ドアノブが「ガチャ…」と音を立てた瞬間)
美羽
紫苑
愛梨
雫
(美羽は扉のすぐ横、床の端にしゃがみ込み、何かをじっと見ている)
紫苑
(指先で埃を避けながら)
美羽
愛梨
雫
紫苑
美羽
愛梨
雫
紫苑
雫
愛梨
美羽
雫
紫苑
雫
(雫はそっと扉に手をかけ、ゆっくり押し開ける)
ギィ……
雫
紫苑
雫
美羽
雫
愛梨
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