これは 架空の物語ではない
遠くない未来 必ず現実となる 物語である
溜め込んだ夏休みの宿題に追われている最中、台風13号は日本のはるか南で発生した。
勢力を増しながらゆっくりと北上し、今日未明に関東へ上陸。
関東各地に記録的な大雨と暴風をもたらした。
その後日本海に抜けた台風は、つい数十分前に温帯低気圧となった。
2024年9月4日(水) PM0:00
まさき
まさき
かな
かな
早見 かな 14歳 千葉県浦安市入船 在住 東都大学附属御茶ノ水中学高等学校 3年 中学生徒会長
まいか
かな
まいか
岸谷 まいか 14歳 神奈川県川崎市中原区上丸子 在住 東都大学附属御茶ノ水高等学校 3年 吹奏楽部 所属
かいと
中田 かいと 14歳 東京都多摩市聖ヶ丘 在住 東都大学附属御茶ノ水中学高等学校 3年 パソコン部 所属
まさき
楠本 まさき 14歳 東京都世田谷区成城 在住 東都大学附属御茶ノ水中学高等学校 在住 剣道部 所属
まいか
かいと
まさき
かいと
かな
まさき
楠本はスマートフォンを閉じた。
まさき
恭子
楠本 恭子 48歳 まさきの母 成城郵便局 勤務
恭子
まさき
まさき
恭子
恭子
恭子
まさき
恭子
恭子
まさき
リビングを出ると、ちょうど父が階段を降りてきたところだった。
稔
楠本 稔 53歳 まさきの父 帝都建設 東京建築部 部長
まさき
稔
まさき
まさき
父に見送られながら、楠本は家をあとにした。
まさき
駅に向かって楠本はあたりを見回したが、目立った被害は見当たらなかった。
しかし、道路には、どこからともなく飛んできた木の葉やゴミが散乱していた。
まさき
まさき
楠本は、自然災害に興味があった。
人類は科学技術という強大な力を持ち、他の種を征服し、ついに生態系の頂上に登り詰めた。
しかし人類でさえも、暴風雨や大噴火、そして大地震といった自然の脅威の前には、全くと行って良いほど歯が立たない。
楠本はそんな自然災害に対し畏敬の念を覚えるとともに、自然災害が持つ絶対的な力を魅力的に感じていた。
特に、持つエネルギーが桁違いに大きく、風水害と違い前兆もなく襲ってくる地震に魅力を感じ、将来は地震学者になりたいと考えていた。
2024年9月4日(水) PM0:36
楠本は辺りを見回しながらしばらく歩いた後、楠本の家の最寄り駅である成城学園前駅に着いた。
駅にはたくさんの人がいた。
駅員
こんな時も働かなければならない人たちのおかげで、世の中は回っているのだ、ありがたい限りだ。
そんなことを考えていた時だった。
突然、スマートフォンがけたたましい音を発した。
コメント
3件
面白くて一気に読んでしまいました。 ただ一つだけ気になったのですが、1タップで出てくる台詞以外の地の文が長すぎるように感じました。 もう少し細かく区切って、1タップ30文字以内にすると読みやすくなってもっとよくなると思います。