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アイコンが透明だった…!
絵だから背景透過アイコンを使ったんですね…!やっぱり考えられててすごい… 絵の中に閉ざされているのに幸せだった…というのに感動しました
まさかの絵だったとは.... 物からの視点は新しくて新鮮だね.... 絵だから動いたり話したりは出来ないけど主人公に伝わるといいな....
閉ざされた世界で
唯一の光
アナタは私の
全て
朝の光が射し込む
お寝坊さんの君はまだ目を覚まさない
君を起こすのはもう慣れた事
私は今日も大声で
そう叫んで君を起こす
布団が少し動き
「うぅん...」と唸りながらも
君はやっとの事で起き上がる
笑って君に言うと
君も笑顔で「おはよう」って返してくれた
それから身支度を整えて
君は朝食を摂りに部屋を出る
美味しそうな匂いが
開いた扉から部屋いっぱいに入り込む
私のお腹もぐぅと小さく音を鳴らした
ある日君は泣いていた
声を押し殺して
学校で何かあったのだろうか
心配になった私は君に問い掛ける
君は何も答えずに
布団の中へと潜り込んだ
私は優しく声をかけて
そっと寄り添うように目を閉じた
そして君は大人になる
私はこの場に置いたまま
それでも私は幸せだった
最後に見た君の表情は
これからの未来に希望を抱き
陰なんかどこにも無いような
輝く満開の笑顔だった
壁に掛けられた1枚の絵
それは幼い少年が描いた
笑顔の眩しい女の子のイラスト
君には見えていなくても
私には沢山の思い出がありました
この世に生まれたその時から
アナタは私の全て
〜fin〜