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カナタくんが入院して3日経った
ぼくはいつもと同じ日常に戻った
とは言えカナタくんがいない学校が 違う世界に感じた
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
学校にいると病院にもいけないし 夕方行こうか…
そんなにしょっちゅう行くのもよくないかな…
ぼくの頭の中は そんなことばかり考えていた
ピッピッ…
機械の音が静かな病室に 自己主張するかのように鳴っている
時刻は19:30を回っていた
ケンシ
看護師
ケンシ
看護師
看護師
ケンシ
そんなことは言われるまでもなく わかっている
看護師
看護師
看護師
ケンシ
看護師
看護師
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
看護師
看護師
ケンシ
看護師
看護師
ケンシ
経験豊かな医療関係者は 100%否定などしない 肯定もしない
でもおれはそれでよかった 無責任に「わかる」とか「そんなこと言うのはよくない」だとか
ありきたりな言葉を発せられるより
ケンシ
ケンシ
ケンシ
動いてる姿を見ると それは俺に向いてるわけじゃない
だから平静を装いたい 嫉妬したいわけでもない
ただ自然とこっちに向いてくれないかなと 淡い期待を抱いてるだけ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
人に惹かれるのに 何でかなんて理由は 正直わからない
ただただ 気になって 好きかもしれないという 感情が出て来て
いつの間にか その姿を 目で追うようになる
ケンシ
ケンシ
ケンシ
おれは 横たわるカナタに キスをした
こんなやり方 卑怯だけど…
ケンシ
おれは名残惜しくも病室を出た
おれが廊下にでてすぐ 目の前に立っている奴がいた
ケンシ
アヤメ
ケンシ
目を合わせる前に さっさと出口に向かおうと 早足に通り過ぎる
はずだった
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
そう言いながら 付いてくるアヤメを横目に エレベーターに乗る
嫌な気分だ
アヤメ
ケンシ
アヤメがここぞとばかりにおれに 近付いてくる
狭いエレベーターの中でおれは すぐに角に追い詰められた
ケンシ
アヤメ
ケンシ
アヤメ
ずいずいと寄ってくるアヤメから できる限り離れたくて 体を壁に強く押しつけた
アヤメ
ちょっと表情を曇らせながら アヤメが話を始めようとしたとき エレベーターは1階に着いた
ケンシ
一目散に出口に向かった
100mはあるんじゃないかというくらい 遠く感じる
アヤメはしつこく付いてくる
アヤメ
ケンシ
そして玄関を出た
おれは全力で逃げるために走り出した
が…
読まれていた
そして腕を掴まれた
アヤメ
ケンシ
アヤメ
何を言おうが恐らく 自分の言いたいことを言わなければ 気が済まない感じが ひしひしと伝わってくる
だがそんなことに 付き合うつもりは なかった
アヤメ
アヤメ
ケンシ
俺は黙秘権を行使した
アヤメ
もはや見透かされすぎて 怖いし恥ずかしいし
ケンシ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
ケンシ
そう
過去は所詮 過去
こいつと何かあったであろうが おれは今を生きている
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
わかっている そんなことぐらい
おれが卑怯な手を使ってる そんな気がするのも
全て自分でわかってる
アヤメの言っていることが 間違いじゃないからこそ
余計 腹立たしいし
こいつに見透かされている そう言うのが嫌だった
ケンシ
ケンシ
思ってる言葉は言いたくない
特にコイツに言うのは…
アヤメ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
アヤメはおれに…
キスをした…
アヤメ
アヤメ
俺は目を丸くした
そしてアヤメはそんなおれを 残して
とぼとぼと…背中を向けて 闇の中に消えていった
ケンシ