雀
えーっと...
遊
....
茜
....
瑠流
....
刹那
...?
雀
刹那さん以外全員死んでるけど...何があったの?
刹那
午前中に多くの来場者がいらっしゃいました
瑠流
多くのどころじゃない...あれは悪夢だよ...
茜
フライパンのせいで腱鞘炎になりそう...
遊
午後もこれをやるの...?
雀
実際の現場を見てないから、何とも言えないけど戦力になれるように頑張るね
刹那
皆様、ご安心ください。先程廊下を確認したところ列はなかったため、午前中が酷かっただけかもしれません
瑠流
それなら...まあ...
茜
...ん?何か廊下がザワついてないか?
遊
あれ?この声...まさか...
その時、教室のドアが
勢いよく開き、あの人達が
入ってきた。
朔
やあ、少し失礼するよ‼︎
???
失礼します
そこに現れたのは生徒会長と
恐らく副会長らしき人物だった。
朔
久しぶりだね、風祭さん‼︎
茜
何だ、面識があるのか?
遊
いやー...色々ありまして...
朔
この部活は死生観研究同好会だったな
朔
予算審議委員会で六道先生の熱意が凄かったからよく覚えているよ
瑠流
六道先生が...?
茜
(文化祭の準備にあんまり顔出さなかったのはそれが理由か...)
瑠流
言ってくれれば良かったのに...何で隠してたんだろう?
朔
さて、今日ここに来たのは朝のアナウンス通り、視察をしに来たんだ
朔
今日は珍しく副会長も表に出ているからな
すると副会長だという
ワインレッドの髪色に
右サイドが巻き髪の女性が
口を開いた。
暦
初めまして、黄桜 暦(きざくら こよみ)と言います。よろしくお願いします
遊
(何だか怖そうな人だなぁ...)
朔
知らない人のためにも再度言うが、私の名前は生天目 朔だ
朔
よし、それでは早速メニューを見ようか
会長と副会長は定番の
カレーとオムライスを注文した。
朔
なるほど、各メニューに文豪の小説の一部があるのか
朔
それでその都度来れば、その小説が完成していくと...
暦
面白い発想ですね
暦
ですが完成するまでに、たくさん行くという点は少し難しいのでは?
刹那
その点につきましては問題ありません
刹那
元々、小説の完成が目的ではありませんから
暦
というと?
刹那
途中まで小説を集めることで来場者は完成させるより、買う方が良いということに気付くでしょう
暦
そこに漬け込んでいると?
刹那
言い方は悪いですが、概ねその通りでございます
刹那
...と遊様が考えられました
遊
ちょ、ちょっと⁉︎それは言わない約束じゃ...あっ...
朔
ふむ...まあ、来場者も多数入っているから結果オーライではあるか...
暦
しかし...
朔
いいじゃないか、それは彼女なりの集客方法だったんだ
朔
客として来ている分際で、文句を言うのはいかがなものかと思うぞ?
朔
ほら、郷に入っては郷に従えだ
暦
...会長がそう仰るなら分かりました
朔
しかし、美味しいな‼︎コンセプトだけでなく料理も良いとは素晴らしい‼︎
朔
ところで...風祭さん、今も“気持ちに変化”はないかね?
茜
...?
遊
ありませんよ、前と同じです
朔
そうか...分かった
会長と副会長は料理をササッと
完食すると席を立ち
私達の方を見て言った。
朔
美味しい料理をありがとう‼︎
朔
君達とはまた会うことがあるかもしれない
朔
その日までどうか...“お元気で”
瑠流
何か緊張したね...
雀
そうだね...って瑠流‼︎もう合唱の時間じゃん‼︎
瑠流
そうだ、忘れてた...‼︎
雀
ということで2時間くらい私達抜けるね‼︎
刹那
応援しております
そして彼女達は
合唱を披露しに
体育館へと向かった。
遊
...じゃあ、私達はまた接客を頑張りますか
茜
あと4時間くらいの辛抱だ
そして私達は
3人で接客&調理をする
という地獄を見ることになった。